『ほう、そうであったのか。オキテス、お前なかなかの戦さ巧者だな』
『考えてみてください。私が乗っているのは、引き渡し前の新艇です。注文主にまっさらの状態で引き渡さなければいけないのです。伴走に軍船を従えているわけです。非常の場合を考えないわけにはいけません。そのような次第であったわけです』
『そうであったのか、オキテスの今回の航海、何か深いわけがあるということか。委細、納得した。そこでたとえ話で尋ねる。3隻の戦闘艇で軍船1隻に立ち向かうと想定した場合だが、どのような交戦が考えられる?』
『そうですな、私は乗り組んでいる者の基礎的な戦闘技術の巧拙によって勝負の行方が決まると考えます。交戦相手との離間距離によって、相手を制する力の優れていることが勝つ条件と考えます』
『それは言える条件だな』
『そこで海上交戦力の優劣が勝負を決める。海上交戦力の優劣は経験です。経験のあるなしが有利に戦闘を展開していく。それが勝負の分かれ目と考えます。図上演習で5割、船をよく知っているか、操船能力の優劣、あとは運です。その運をバックアップする戦闘機能、そして、運力の強いやつが操船指揮すると必勝です。そのように考えています』
イリオネスがオキテスの話を受ける。口を開く。
『順当な思考であり、意見だな。お前の言うように兵を訓練し、ハイレベルの交戦思考と作戦能力及び交戦技術力を軍団として保有しなければいかんということだな。理解したぞ!このようなことを明察、明示する者は多くいるわけではない。オキテス、いい考え、いい意見を言ってくれた。ありがとう!』
イリオネスが続けて考えを述べる。
『今、オキテスが言ってくれた考え、意見は、我々軍団としてのネクストでもある。明日から、即刻これについて、実施計画を立案し、その体制を構成し、実施する。交戦思考、交戦技術力も養成する。船なるものが有する機動力を駆使できる操船能力を軍団として有するようにする。一同、解るな!パリヌルス隊長、オキテス隊長二人に指示する、まず、人を選ぶ、ヘルメス艇に乗り組んでキドニア通いだ。また、試作した戦闘艇を彼らの育成に使用する。以上だ』
『解りました』
二人が承諾の返事をする。統領が言葉を添える。
『非常にいい意向を示してくれた。このネクストに気づかないでいたら我々の未来が消滅する。オキテス他一同に礼を言う』
イリオネスが話を続ける。
『実はだな、オキテスが航海に出ている間、建造の場に腰を下ろしてあれこれを考えた。考えが右往左往する、思考がのたうち転がる、考えがまとまらないときがあるものだな。この俺もほうほうの体で打ちのめされたといっていい。ネクストを考えるということは並大抵な作業ではない。意見の百出を君らに頼む、思いついたことを言ってくれ。そのうえで取捨選択して事に当たる。いいな』
『考えてみてください。私が乗っているのは、引き渡し前の新艇です。注文主にまっさらの状態で引き渡さなければいけないのです。伴走に軍船を従えているわけです。非常の場合を考えないわけにはいけません。そのような次第であったわけです』
『そうであったのか、オキテスの今回の航海、何か深いわけがあるということか。委細、納得した。そこでたとえ話で尋ねる。3隻の戦闘艇で軍船1隻に立ち向かうと想定した場合だが、どのような交戦が考えられる?』
『そうですな、私は乗り組んでいる者の基礎的な戦闘技術の巧拙によって勝負の行方が決まると考えます。交戦相手との離間距離によって、相手を制する力の優れていることが勝つ条件と考えます』
『それは言える条件だな』
『そこで海上交戦力の優劣が勝負を決める。海上交戦力の優劣は経験です。経験のあるなしが有利に戦闘を展開していく。それが勝負の分かれ目と考えます。図上演習で5割、船をよく知っているか、操船能力の優劣、あとは運です。その運をバックアップする戦闘機能、そして、運力の強いやつが操船指揮すると必勝です。そのように考えています』
イリオネスがオキテスの話を受ける。口を開く。
『順当な思考であり、意見だな。お前の言うように兵を訓練し、ハイレベルの交戦思考と作戦能力及び交戦技術力を軍団として保有しなければいかんということだな。理解したぞ!このようなことを明察、明示する者は多くいるわけではない。オキテス、いい考え、いい意見を言ってくれた。ありがとう!』
イリオネスが続けて考えを述べる。
『今、オキテスが言ってくれた考え、意見は、我々軍団としてのネクストでもある。明日から、即刻これについて、実施計画を立案し、その体制を構成し、実施する。交戦思考、交戦技術力も養成する。船なるものが有する機動力を駆使できる操船能力を軍団として有するようにする。一同、解るな!パリヌルス隊長、オキテス隊長二人に指示する、まず、人を選ぶ、ヘルメス艇に乗り組んでキドニア通いだ。また、試作した戦闘艇を彼らの育成に使用する。以上だ』
『解りました』
二人が承諾の返事をする。統領が言葉を添える。
『非常にいい意向を示してくれた。このネクストに気づかないでいたら我々の未来が消滅する。オキテス他一同に礼を言う』
イリオネスが話を続ける。
『実はだな、オキテスが航海に出ている間、建造の場に腰を下ろしてあれこれを考えた。考えが右往左往する、思考がのたうち転がる、考えがまとまらないときがあるものだな。この俺もほうほうの体で打ちのめされたといっていい。ネクストを考えるということは並大抵な作業ではない。意見の百出を君らに頼む、思いついたことを言ってくれ。そのうえで取捨選択して事に当たる。いいな』