統領ら三人は、オロンテスの焼いた祝勝のスペッシャルパンとぶどう酒で朝食を楽しんでいる、微笑みをこぼしながらの朝食の風景である。
『オロンテスの焼くパンは、うまい!このパンは、彼なりの趣向を凝らして焼き上げているところがにくい!とにかく、うまい!浜頭、お主の舌にどうかな?』
『私は、彼が焼くパンであれば何でも大満足です』
『おう、誉めてくれるとはありがとう。彼に代わって礼を言う。浜頭、昨夕の祝宴のことだが、パリヌルスら三人が、あのように宴を盛りあげる準備をしてくれているとは全く知らなかったのだ』
『そうですか、感激しましたね。海戦に参加した全員に表彰の月桂冠を贈るとは心底から感動しました。そして、統領の握手でしょう。あの海戦の勇者らも感動していましたね。統領から勝利の冠を戴冠してもらい、手を握ってもらえるなんて、彼ら夢にも思っていなかったことでしょう。その海戦の模様が沸々とまぶたに浮かびました。彼ら一同、胸を張って誇らしげにしていました。彼らは統領から握手をしてもらい、心の中では『この人のためなら』と思っているはずです』
『ほう、浜頭、そんなものかな』
『そして、最後にオキテス隊長と一緒に私までが、その表彰の栄誉をいただき、感動に鳥肌が立つ想いであったのです。この私の心の中にまで『この方のためなら』の感慨が沸々と沸いた有様です』
『ありがとう!浜頭!』
アエネアスの身体が意識もせずに自然に動く、スダヌスに手をさしのべている、二人は手を固く握り合った。
アエネアスとイリオネスがスダヌスを交えて朝食を共にする。三人が共有する大切な時であるかもしれない、このようにして三人が過ごす時空こそ大切なものであった。
三人は、通り抜ける風が運び来る空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
三人は雑談を交わしながら時を過ごす、スダヌスが満面に過ごした時の充足感を湛える。
アエネアスもイリオネスも過ごした時、互いに話し合った話題、話内容に心が満ち足りている。
三人は心いくまで朝の時を過ごした。
『統領、軍団長、とってもいい時を過ごしました。ありがとうございました。今日、ここで過ごしたこの時を、このスダヌス忘れることはありません』
『私たちこそ、浜頭を迎えて、いい時を過ごしました。ありがとう』
『もう、アレテスの昼便の頃合いです。これにて失礼いたします』
『浜頭、浜まで一緒に行く』
三人は立ちあがる、アエネアスがオロンテスの焼いた祝勝スペッシャルパンを袋に詰めて持ち来る、三人はともに連れ立って浜へと歩を運ぶ。
タイミングをはかったようにアレテスの昼便が浜に姿を見せる。スダヌスが名残り惜しそうに舟艇に乗り込む、アエネアスが持ち来たスペッシャルパンを詰めた袋を手渡す。
『統領、これを私に!ありがとうございます。今日はいい時を過ごさせていただきました。用事のある時は声をかけてください。とんで来ます』
『スダヌス浜頭、いろいろとありがとう』
アレテスの昼便が浜を出ていく、アエネアスとイリオネスは、船影が見えなくなるまで波打ち際に立ってこれを見送った。
『オロンテスの焼くパンは、うまい!このパンは、彼なりの趣向を凝らして焼き上げているところがにくい!とにかく、うまい!浜頭、お主の舌にどうかな?』
『私は、彼が焼くパンであれば何でも大満足です』
『おう、誉めてくれるとはありがとう。彼に代わって礼を言う。浜頭、昨夕の祝宴のことだが、パリヌルスら三人が、あのように宴を盛りあげる準備をしてくれているとは全く知らなかったのだ』
『そうですか、感激しましたね。海戦に参加した全員に表彰の月桂冠を贈るとは心底から感動しました。そして、統領の握手でしょう。あの海戦の勇者らも感動していましたね。統領から勝利の冠を戴冠してもらい、手を握ってもらえるなんて、彼ら夢にも思っていなかったことでしょう。その海戦の模様が沸々とまぶたに浮かびました。彼ら一同、胸を張って誇らしげにしていました。彼らは統領から握手をしてもらい、心の中では『この人のためなら』と思っているはずです』
『ほう、浜頭、そんなものかな』
『そして、最後にオキテス隊長と一緒に私までが、その表彰の栄誉をいただき、感動に鳥肌が立つ想いであったのです。この私の心の中にまで『この方のためなら』の感慨が沸々と沸いた有様です』
『ありがとう!浜頭!』
アエネアスの身体が意識もせずに自然に動く、スダヌスに手をさしのべている、二人は手を固く握り合った。
アエネアスとイリオネスがスダヌスを交えて朝食を共にする。三人が共有する大切な時であるかもしれない、このようにして三人が過ごす時空こそ大切なものであった。
三人は、通り抜ける風が運び来る空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
三人は雑談を交わしながら時を過ごす、スダヌスが満面に過ごした時の充足感を湛える。
アエネアスもイリオネスも過ごした時、互いに話し合った話題、話内容に心が満ち足りている。
三人は心いくまで朝の時を過ごした。
『統領、軍団長、とってもいい時を過ごしました。ありがとうございました。今日、ここで過ごしたこの時を、このスダヌス忘れることはありません』
『私たちこそ、浜頭を迎えて、いい時を過ごしました。ありがとう』
『もう、アレテスの昼便の頃合いです。これにて失礼いたします』
『浜頭、浜まで一緒に行く』
三人は立ちあがる、アエネアスがオロンテスの焼いた祝勝スペッシャルパンを袋に詰めて持ち来る、三人はともに連れ立って浜へと歩を運ぶ。
タイミングをはかったようにアレテスの昼便が浜に姿を見せる。スダヌスが名残り惜しそうに舟艇に乗り込む、アエネアスが持ち来たスペッシャルパンを詰めた袋を手渡す。
『統領、これを私に!ありがとうございます。今日はいい時を過ごさせていただきました。用事のある時は声をかけてください。とんで来ます』
『スダヌス浜頭、いろいろとありがとう』
アレテスの昼便が浜を出ていく、アエネアスとイリオネスは、船影が見えなくなるまで波打ち際に立ってこれを見送った。