パリヌルスら三人から、当面の計画を聞きとったイリオネスが口を開く。
『おう、一同!君らの実行計画を聞いた、納得した。統領、そして、俺、君らの計画に積極的に参画している、一致協力、いい成果とすることを目指す!事が成ると信ずること、これを持して活動をスタートする』
『了解しました』
『それからだが、明日、陽の出の刻に出航するテカリオンの船の無事航海を祈って見送る。オロンテス頼んでおきたい。彼らにパンを届けてほしい!以上だ』
一同から拍手がおきる、イリオネスが会議の終了を告げる。
『これを持って、会議を終える』
オキテスが手をあげる。
『おう、オキテス何用だ?』とイリオネス。
『軍団長、明日ですが、戦闘艇および新々艇が新構造となります。引き渡し価格の再検討、決定を明日しておきたいと考えています。明後日、集散所と打ち合わせをしなければなりません』
『おう、そうだな』と言ってイリオネスが間をとり考える。
『解った。オキテス、重要用件だ。明日、この時間にそれをやる。三人も検討をしておくこと』
イリオネスが三人に告げる、会議を終えた。
テカリオンが出航する朝が明ける、白み始めてくる雲一つない空、ニューキドニアの南に位置するレフカオリ山(2452メートル)から南風がおろしそよいできている、陽の出にはまだ間がある。
テカリオンが乗り組みの者らに声をかける。
『おう、一同!おはよう!いい朝だ、陽の出の刻に出航する!今日はいい南風が来る。この風でミロスに向かう!いいな』
間を取って、言い足す。
『俺は浜まで行ってくる。出航準備を抜かりなくやる、いいな』
テカリオンが側近を連れて、浜からパンを届けに来たハシケに乗る、浜に向かう。
浜は朝行事でにぎわい始めている、アエネアス、イリオネスの姿が見える、パリヌルスらも姿を見せる。
申し合わせたようにテカリオンが側近を連れてアエネアスらにまみえる。
『統領殿、そして、皆さん!大変、世話になりました。誠にありがとうございました。そのうえ、今朝ほども心のこもったパンをいただきありがとうございます。遠慮せずいただきます。どのように答えていけばいいかと心底から考えています。この恩に報いることができますように努めてまいります。期待してください。ありがとうございました』
この言葉と同時に一行が深く低頭する。
『テカリオン殿、あなたの勘が的中しましたな。いい風が南から来ています。航海の安全を祈っています』
『風読みですか、季節の変わり目です。それを感じたまでです』
テカリオンが射しくる陽の第一射を目にする。別れを告げる。
『では、これにて失礼いたします』
陽が水平線を破って昇る。テカリオンの交易船がでっかい一枚帆に風を受けて波を割り始める。
曳航する2艇の新船は前後の帆柱に下段帆1枚づつ帆張りして風をはらませて曳かれていく。
アエネアス以下浜に集った者らが彼らの船を見送る。
テカリオンの船がクレタ海を北を目指して遠ざかっていった。
『おう、一同!君らの実行計画を聞いた、納得した。統領、そして、俺、君らの計画に積極的に参画している、一致協力、いい成果とすることを目指す!事が成ると信ずること、これを持して活動をスタートする』
『了解しました』
『それからだが、明日、陽の出の刻に出航するテカリオンの船の無事航海を祈って見送る。オロンテス頼んでおきたい。彼らにパンを届けてほしい!以上だ』
一同から拍手がおきる、イリオネスが会議の終了を告げる。
『これを持って、会議を終える』
オキテスが手をあげる。
『おう、オキテス何用だ?』とイリオネス。
『軍団長、明日ですが、戦闘艇および新々艇が新構造となります。引き渡し価格の再検討、決定を明日しておきたいと考えています。明後日、集散所と打ち合わせをしなければなりません』
『おう、そうだな』と言ってイリオネスが間をとり考える。
『解った。オキテス、重要用件だ。明日、この時間にそれをやる。三人も検討をしておくこと』
イリオネスが三人に告げる、会議を終えた。
テカリオンが出航する朝が明ける、白み始めてくる雲一つない空、ニューキドニアの南に位置するレフカオリ山(2452メートル)から南風がおろしそよいできている、陽の出にはまだ間がある。
テカリオンが乗り組みの者らに声をかける。
『おう、一同!おはよう!いい朝だ、陽の出の刻に出航する!今日はいい南風が来る。この風でミロスに向かう!いいな』
間を取って、言い足す。
『俺は浜まで行ってくる。出航準備を抜かりなくやる、いいな』
テカリオンが側近を連れて、浜からパンを届けに来たハシケに乗る、浜に向かう。
浜は朝行事でにぎわい始めている、アエネアス、イリオネスの姿が見える、パリヌルスらも姿を見せる。
申し合わせたようにテカリオンが側近を連れてアエネアスらにまみえる。
『統領殿、そして、皆さん!大変、世話になりました。誠にありがとうございました。そのうえ、今朝ほども心のこもったパンをいただきありがとうございます。遠慮せずいただきます。どのように答えていけばいいかと心底から考えています。この恩に報いることができますように努めてまいります。期待してください。ありがとうございました』
この言葉と同時に一行が深く低頭する。
『テカリオン殿、あなたの勘が的中しましたな。いい風が南から来ています。航海の安全を祈っています』
『風読みですか、季節の変わり目です。それを感じたまでです』
テカリオンが射しくる陽の第一射を目にする。別れを告げる。
『では、これにて失礼いたします』
陽が水平線を破って昇る。テカリオンの交易船がでっかい一枚帆に風を受けて波を割り始める。
曳航する2艇の新船は前後の帆柱に下段帆1枚づつ帆張りして風をはらませて曳かれていく。
アエネアス以下浜に集った者らが彼らの船を見送る。
テカリオンの船がクレタ海を北を目指して遠ざかっていった。