『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1395

2018-10-19 07:25:10 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 ミロス島に向けて出港したテカリオンの船を見送ったイリオネスは、パリヌルスらに声をかける。
 『おう、テカリオンとの取引業務を終えた。次の大事が控えている。心してかかるのだ!全うすると肝に命じてやるぞ!』
 『解りました!』
 アエネアスとは違うイリオネスの立ち位置の言葉である。事を終えた一同が各自の持ち場へと向かう。
 
 オロンテスは、キドニアに向かう荷積みにとりかかる。ギアスはヘルメス艇の艇上で出航準備に声をあげている。
 オロンテスから声がかかる。
 『ギアス、出航準備だが、もういいか?』
 『出航の準備はできました!』
 『よし!出ようか!』
 ヘルメス艇が海面を割り始める、風向きがキドニア行きにふさわしくない、予想していなかった風向きである。
 ギアスが帆張りに迷う、櫂漕ぎでキドニアに向かう。
 
 オキテスはドックスと打ち合わせている。
 『おう、ドックス、今日のことだが、建造の手配、指示を終えたら、俺の席場に来てくれ。戦闘艇、新々艇の新構造に関する原価計算をやる!両艇の販売価格の修正のためだ』
 『解りました。一考しておきます』
 『おう、頼む!』
 
 パリヌルスは、販促ツールについて思案している。
 営業活動計画に基づいて船の購入希望客に対するアプローチに使用する販促ツールがいいのか、いけないのかのチエックと作成数量にについて考えている。
 オキテスと話し合わなくても推量できるが、オキテスの顔をたててやらねばと考える。
 『まあ~、オキテスと話し合って算段するか。それにしても、統領の四位一体構想をうまく機能させる、望む成果の獲得、それには販促活動のありかた次第による。いい成果を得るには?だ』
 彼は脳漿をしぼる、このワークにおいて、目標設定と販促活動、それによる成果の歩どまりについて考える。
 13くらいを目指す活動で10の成果、10の活動で8か7かの成果か、成果が5ということはあるまいと考えている。
 『この業務に携わる者が懸命にワークに取り組む、成果に恵まれる』
 事業体の長であるアエネアスはどのように考えているであろうかと考える。
 『謙虚に人事を尽くして業務を行い、成果を取りにいかず、成果をいただく。そのような姿勢で事を成せ』と告げるであろうと想像する。
 パリヌルスは決断する。『13の販促活動10の成果獲得』これでもって販促活動をデザインする。
 己の力量を知って謙虚に事に処していく、アプローチはオーバーでもかまわない、事後の効果期待とする。
 これを持って販促ツールの作成を決意した。
 『オキテスをたててやらねば、打ち合わせは丁寧にだな。午後イチにやる』とする。
 パリヌルスは、販促ツールの数量を一存で決める、ツール制作担当部署に制作の指示をした。