『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1399

2018-10-25 05:10:40 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 パリヌルスが販促ツールの作成の場に起つ、場を見渡す、責任担当に声をかける。
 『おう、どうだ?上手く出来たか?見せてみろ!』
 出来あがった販促ツールに目線を注ぐ。
 『お~お、なかなかいい!よく出来ている、重畳!これを見れば『お~、こんな船があるのか』と一目瞭然だ。これがあれば客とつながる』
 出来あがった絵図板には、風を全帆にはらんで海上を快走する戦闘艇と新々艇が描かれている。木板の左下部には防御楯を舷に立てた艇の姿図が小ぶりに描かれている。
 そして、両艇が具備している五大特長が文言で書き記されている。
 彼はその出来あがりに満足する。
 『おう、これを夕刻までに10枚仕あげてくれ。俺がとりにくる。いいな』
 『了解しました。早速、作成にとりかかります』
 『そこでだが、この絵図板を作成するとすればだが、今の作成人員で1日でどれくらいの枚数が作れるか?』
 『そうですね。今の人員で総がかりでやって、一日 100枚といったところです』
 『すると、二日間で200枚か』
 『そうです。それ以上やるとすれば絵が雑になります』
 『作成についてお前の意見を聞く。絵図板を作るのについて木板の大きさはどうだ?』
 担当が場に準備している木板に中から1枚を選ぶ、パリヌルスに手渡す。
 『隊長、いま、作成した絵図板の大きさはやや小さいと感じています。ひとまわり大きいこの大きさが絵図を描きやすいのですが』
 『ほう、そうか。解った!早速、手配する。明日、明後日の二日間で200枚を作ってくれ』
 『了解しました。そこで木板の調達ですが、どのように?』
 『それは、俺が責任を持って手配する。明朝、建造の場の部材製作の場に取りに行ってくれ。準備しておく』
 『解りました』
 パリヌルスは、指示を終えると見本の木板を携えてオキテスの席場に向かう。
 『おう、オキテス頼みだ。引き受けてほしい』
 『おう、何だ?』
 『販促ツールの木板の件だ。販促ツールを作成する木板だが大きさが適当と言えない、ドックスに指示して、ツール用の木板を作ってほしいのだが』
 『おう、了解!どの大きさで枚数は?』
 『この大きさで板の厚さは、この半分くらいでもいい、それはまかせる。枚数は200枚、明日朝、明後日朝の二日に分けて受け取っていい』
 『200枚とは多いな』
 『成果目標達成のためだ』
 『解った。ドックスのところへ行く、一緒に行こう』
 起ちあがるオキテス、二人は歩み始める、二人は船台の場にいるドックスに話しかける。
 『おう、ドックス、飛び入りの用件だ。引き受けてくれ』
 『はい!』
 『木板を作ってくれ』
 『解りました。大きさと枚数は?』
 パリヌルスが木板の大きさと枚数について説明する、持ってきた見本の木板をドックスに手渡す。
 『枚数は、ちと多いが200枚だ。引き受けてくれ。これが見本だ。板厚については任せる、これより薄くていい。100枚づつ、二日に分けて受け取る。明朝に100枚、明後日朝に100枚。担当に受け取りに来させる』
 『解りました。明日朝、ここに取りに来てください。大きさは多少ばらついてもかまいませんね。端材で作るものですから』
 『おう、解った』
 オキテスがドックスに声をかける。
 『ドックス、いいな!』
 『解りました』
 パリヌルスは、販促ツール用の木板の手配を終えた。