『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1400

2018-10-26 12:29:39 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『おう、これでいい!』
 パリヌルスが販促ツール用の木板の作成手配を終える、営業活動計画が動き始める。
 業務終了の時が過ぎる、キドニアからオロンテスも帰って来ている、新価格決定打ち合わせ会議の開始の時となる。
 会所に一同の顔がそろう、オキテスは緊張をかくせないでいる。
 『おう、一同!ご苦労。今日も順調に業務が進んだかな?』
 イリオネスが問いかける。
 『はい!順調に進捗しています』
 『それはよかった、重畳!では、戦闘艇および新々艇の引き渡し価格決定の会議を始める。オキテス、算出した原価の説明をしてくれ』
 オキテスはドックスが算出した数字を提示する、彼が言った価格設定の新しい考えと言える営業戦略価格政策構想について話す。
 アエネアスがオキテスに鋭い目線を注いで口を開く。
 『ほっほう、ドックスがそのようなことを言うとはな。そのような価格に関する考えがあると思ってはいた、しかし、そのように鮮明に意識はしてはいなかったな。おい!オキテス、しっかりしろ!お前の考えが及んでいない価格設定思考だ!』
 『はい、言われる通りです。全く私の不明なところでした。穴があれば入りたい、そのような心境です。この思考で新価格を設定します。営業作戦、百戦して危なからずの新価格を決定します』
 このように言うオキテスの全身に力がみなぎってくる。
 新価格決定は、ドックスの構想思考、オキテスの意思提示、原価試算を踏まえて、誠意の出精価格を告げようとする、ためらっている。
 そのためらいを見て、イリオネスが声をかける。
 『おい、オキテス、お前の告げる価格で決まるわけではない。その価格をこの場で検討するわけだ。ためらわずに数字を言え!』
 『ザックリいきます!決まっている価格に、その価格の20分の1を加算した価格でいきたいと考えています。加算金額は、100ドラクマです』
 アエネアスが意向について、ひと言告げる。
 『おう、その価格は、誠意あふれる出精価格だ。一同の考えを聞いてくれ』
 イリオネスが一同と目を合わせる、一同に問いかける。
 パリヌルスが賛意を示す、オロンテスがうなずく。
 イリオネスが意を伝える。
 『よしっ!その価格で営業を遂行する!いいな。それで目標達成ができませんでしたは許さん!いいな。成功を祈る!』
 イリオネスが決定を宣言する。
 次いでパリヌルスが販促について話す。
 新しい販促ツールを誘客に的を絞って考え、それに基づいて案出した販促手順と販促ツールを一同に提示する。
 一同が手渡された販促ツールに見入る。
 アエネアスが一同と目を合わせながら話し始める。
 『おう、パリッ!これはいい!お前の言う販促手順にうなずける。この1枚の販促ツールは客のほしいを惹起させるな、客の心をつかめる』
 『そうであるようにと期待しているわけです』
 『販促手順、営業戦略価格、販促ツール、お前らよくここまで知恵を出して考えた。これで目標達成、成果獲得が確かとなる』
 アエネアスからこの言葉を聞く、全員が力漲る心映えを見せた。