戦闘艇、ヘルメス艇の2艇がパノルモスの沖の洋上を西へと航走している。
艇上の漕ぎかたらがイデー山山頂をのぞんでの櫂さばきをしている、ピッチがおちている、船速が遅滞してくる、ダックスが声をあげる、叱咤の檄を飛ばす。
2艇がパノルモスの沖を通過する、海上状況が変わりつつある。
風向きが変わってきている、東寄りの北風が北寄りの東風に代わってきている、強さも増して来ている。
ダックスは風具合を読む、海上を見回す。
海上のあちこちに白い波頭の波立ちを見とめる、白ウサギの飛び跳ねである。
ダックスが帆走でいけると決断する、帆張り指示の声をあげる。
『帆を張れ!全帆帆張りせよ!櫂をあげ!』
風が艇を押す、波を割る、舞い飛ぶしぶきが艇上の者らにふりかかる。
2艇がレテムノンに向けてひた走る、レテムノンの村邑が見えてくる。
彼らは、レテムノンに着く、停留岸壁に2艇を係留する、イラクリオンからの航走を終えた。
オキテスが太陽を仰ぎ見る、時を計る。
『軍団長、予定した時間にレテムノンに無事到着しました!』
『おっ!そうか、重畳!ご苦労!』
イリオネスが安堵の表情でうなずく、オキテスが用向きを打ち合わせる、ダックスを呼び寄せる。
『おう、ダックス、ご苦労であった。到着は予定通りである、重畳!』
『パノルモスを過ぎたあたりからの海上状況が艇を押してくれました。願ってもない幸運でした』
『そうだな。軍団長と俺とは、テムノス浜頭のところに行ってくる。漕ぎかたほか一同を休ませてくれ。腹が減っているようであれば、小腹に何か入れてやってくれ』
『解りました』
イリオネスとオキテスの二人は、テムノス浜頭の屋敷へと歩を運ぶ。
オキテスがテムノス浜頭の屋敷の戸口に立つ、声をかける、水夫頭が顔を見せる、彼が声をあげる。
『おっ!オキテス隊長、到着されましたか』
『たった今、無事に到着しました』
『そうかそうか、それは何よりでした。ご苦労でした。浜頭を呼んできます。腰を下ろして休んでください。あ!軍団長も一緒でしたか』
水夫頭がイリオネスに挨拶する。
『軍団長殿、ようこそ!ただいま、浜頭を呼んできます、少々待ってください』
水夫頭が浜頭を呼びに行く、イリオネスとオキテスは庭にしつらえてある椅子にくつろぐ。
二人を待たせることなく、テムノス浜頭が客人とおぼしき二人を連れて姿を見せる。
『おう、オキテス隊長、無事に着いたか、ごくろう!パムテキオからの客人を紹介する』
イリオネスが立ちあがる、テムノス浜頭に声をかける。
『テムノス浜頭殿、久しぶりです。変わりなく過ごしていられますかな?』
『軍団長殿、久しぶりです。元気そうで何よりです。私も元気そのものです』
二人の目が合う、ガシット互いの肩を抱く、力の入れ具合に遠慮がない、身をはなす、目を合わせる、再び互いの肩を抱いた。
艇上の漕ぎかたらがイデー山山頂をのぞんでの櫂さばきをしている、ピッチがおちている、船速が遅滞してくる、ダックスが声をあげる、叱咤の檄を飛ばす。
2艇がパノルモスの沖を通過する、海上状況が変わりつつある。
風向きが変わってきている、東寄りの北風が北寄りの東風に代わってきている、強さも増して来ている。
ダックスは風具合を読む、海上を見回す。
海上のあちこちに白い波頭の波立ちを見とめる、白ウサギの飛び跳ねである。
ダックスが帆走でいけると決断する、帆張り指示の声をあげる。
『帆を張れ!全帆帆張りせよ!櫂をあげ!』
風が艇を押す、波を割る、舞い飛ぶしぶきが艇上の者らにふりかかる。
2艇がレテムノンに向けてひた走る、レテムノンの村邑が見えてくる。
彼らは、レテムノンに着く、停留岸壁に2艇を係留する、イラクリオンからの航走を終えた。
オキテスが太陽を仰ぎ見る、時を計る。
『軍団長、予定した時間にレテムノンに無事到着しました!』
『おっ!そうか、重畳!ご苦労!』
イリオネスが安堵の表情でうなずく、オキテスが用向きを打ち合わせる、ダックスを呼び寄せる。
『おう、ダックス、ご苦労であった。到着は予定通りである、重畳!』
『パノルモスを過ぎたあたりからの海上状況が艇を押してくれました。願ってもない幸運でした』
『そうだな。軍団長と俺とは、テムノス浜頭のところに行ってくる。漕ぎかたほか一同を休ませてくれ。腹が減っているようであれば、小腹に何か入れてやってくれ』
『解りました』
イリオネスとオキテスの二人は、テムノス浜頭の屋敷へと歩を運ぶ。
オキテスがテムノス浜頭の屋敷の戸口に立つ、声をかける、水夫頭が顔を見せる、彼が声をあげる。
『おっ!オキテス隊長、到着されましたか』
『たった今、無事に到着しました』
『そうかそうか、それは何よりでした。ご苦労でした。浜頭を呼んできます。腰を下ろして休んでください。あ!軍団長も一緒でしたか』
水夫頭がイリオネスに挨拶する。
『軍団長殿、ようこそ!ただいま、浜頭を呼んできます、少々待ってください』
水夫頭が浜頭を呼びに行く、イリオネスとオキテスは庭にしつらえてある椅子にくつろぐ。
二人を待たせることなく、テムノス浜頭が客人とおぼしき二人を連れて姿を見せる。
『おう、オキテス隊長、無事に着いたか、ごくろう!パムテキオからの客人を紹介する』
イリオネスが立ちあがる、テムノス浜頭に声をかける。
『テムノス浜頭殿、久しぶりです。変わりなく過ごしていられますかな?』
『軍団長殿、久しぶりです。元気そうで何よりです。私も元気そのものです』
二人の目が合う、ガシット互いの肩を抱く、力の入れ具合に遠慮がない、身をはなす、目を合わせる、再び互いの肩を抱いた。