『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1478

2019-02-20 08:57:40 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 パリヌルスとオキテスが話し合う。
 『諒解した。この数でいいのだな』
 木板に書き込まれた数字を見て、パリヌルスが返事をする。
 『おう、前回の未使用分があるのだ』
 パリヌルスが場を去ろうと立ちあがる、ひきとめるオキテス。
 『ところで、パリヌルス、展示試乗会の際にだが、受注している艇の引き渡し納入艇を曳いていかねばならんのだが、その運送方法の答えを出しかねている。知恵を貸してくれ』
 『おう、解った』
 『明後日に話し合おう。それでどうだ。お前の都合は?』
 『おう、それでいい。午後にその時間を都合する』
 『お前、明日、艇の引き渡しがあるのだろう』
 『おう、明日はキドニアで1艇の引き渡し納入をやる。運送方法についての話し合いは、明後日の午後にやる!それでいい』
 『思案しておく』
 『おう、頼む!』
 パリヌルスはオキテスの席場をあとにする、販促ツールの製作の場へおもむく、担当と打ち合わせる。
 『隊長、解りました。この製作数でしたら今日を含めて3日もあれば十分です』
 『おう、了解した。よろしく頼む』
 販促ツール製作を打ち合わせて、会所へと足を運ぶ、アエネアスとイリオネスと今夕の夕食会の件を打ち合わせる。
 『パリヌルス、承知した。昨日に続いて、今夕で全員と会うことになるな、俺の気持ちを伝えられる。お前らいいことをやってくれる。礼を言う』
 イリオネスが代わって話しかけてくる。
 『それでパリヌルス、今日、会同するのは、小島の連中に、お前の部署の者ら、それにパン工房の者らだな。総人数はどれくらいだ?』
 『はい、350人弱と考えられます』
 『そうか解った。統領と俺、喜んで出席する!気を使わなくていいのだぞ、わかったな!』と優しげに話しかける。
 『無礼講を許していただけるということですね。ありがとうございます』
 『おう、そうだ』
 『頃合いになったら迎えに来ます』
 話し終えて、今夕の夕食会を行う浜へ歩を向ける。
 彼が夕食会開催の浜に立つ、場を見まわす、夕食会の情景をまぶた裏にイメージする、焚火のシマ数を考える。
 セレストスが会場の設営を担当する者を連れて姿を見せる。
 『あっ!パリヌルス隊長、ここでしたか』
 『おう、セレストス、会場の場の下見か』
 『はい、設営を担当する者らとの打ち合わせです。隊長、焚火のシマ数をどれくらいに考えていられますか?』
 『その件だが、セレストスお前の考えはどうだ?』
 『私の考えでは、23か所くらい作ろうと考えています』
 『シマひとつあたり、15人くらいになるな、いいだろう。互いの想いの合致だ、俺もそのくらいを考えていた。よろしく頼む』
 『夕食会スタートの頃合いは、茜さす頃合い開始ということで設営します』
 パリヌルスとセレストスが目を合わせてうなずき合う、会場設営の要領の打ち合わせが終わった。