アエネアスは、事の運びを慎重にやろうと努めている、クレタ島離脱の知的作業が最終段階に来ている、薄氷を踏む思いで進めている。
次のステップは、情報収集のためにテカリオン来訪を待っている。この想いがテカリオンに伝わるかどうか、一日に二、三度は彼への想いを発した。
この時代の遠隔通信は、思念伝達テレパシー通信である、通じるも通じないも結果みての判断である。
アエネアスの心理状態は、先日のイリオネスとの手合わせ以来、平常状態を保っている。
考えを進める先をはばむカオスの雲霧は気にならなくなってきている。
自分の想い、考えが進捗することによって、雲霧が自然に消滅するであろうと気にならなくなってきている。
クレタ島離脱の航海に就く、そのことに関する迷いはすでに消えている。
その行動を起こすための情報を収集して、ネクストステップに歩を進める、そして、三番目のステップと四番目のステップの処理を終えればクレタ島離脱に出航できる。
彼は、事の成り行き、そのタイミングの的確処理が事の成否を確かなものにしてくれると信じて事の対処段取りに努めている。
このステップまでに進捗した彼は、ただただひたすらにテカリオンの来訪を待ちかねた。
オキテスが帰ってくる日の朝が明ける、浜の一同がオキテスの無事帰着を待っている。
昼が過ぎる、まだ、オキテスらの船影が沖に見えない、彼らは、ただひたすらに待っている。
オロンテスもキドニアから帰ってきている、今日の業務の終了の頃合いとなる。
2月期も中旬の頃となると、日足の伸びを感じる、日が少々だが長くなったと感じる、宵の時間も長く感じる。
暮れなずむ海の彼方、沖に2隻の船影が目にとまる、浜にいる見張り番が駆けだす。
アエネアスもイリオネスもパリヌルスもオロンテスもドックスも会所に詰めている、見張り番の報告を受ける、一同が浜へ向けて走る。
『おう、パン工房に行ってくれ!セレストスに伝えるのだ!オキテスの船が着いた!浜に夕食の準備をしてくれと伝えてるのだ、急げ!それだけ言えばわかる』
イリオネスは知らせを持ってきた見張り番をパン工房へと走らせる。
浜には、オキテスらを迎える体制が整う。
2隻の艇は、数本の松明を灯して、宵の海上を浜を目指して波を割ってくる、ほどなく、指呼の距離に近づく、彼らが浜に着いた。
アエネアスらがオキテスらを迎える、無事の帰着を確かめる。
『おう、オキテス!無事であったか?一同はどうか?』
『はい、統領!一同、無事の帰着です。安心してください』
『お~お、安堵していいのだな。ご苦労であった』
イリオネスが声をかける。
『おう、オキテス、ごくろうであった。暖かいとは言えないこの時節、遠路の航海ご苦労。夕食の支度が出来ている。一同とくつろいでくれ』
傍らにいるセレストスに声をかける、セレストスがオキテスと彼ら一同を整えた夕食の場に案内する、場には焚火のシマが四つ造られ盛んに炎を上げて燃えている、一同が場につく、身と心を落ち着ける。
オキテスが一同の航海の労をねぎらう言葉をかける。
場にはアエネアスらが臨場して、一同の無事に安堵しながら、彼らの労をねぎらう。
深更に到って、彼らの今日が終わった。
次のステップは、情報収集のためにテカリオン来訪を待っている。この想いがテカリオンに伝わるかどうか、一日に二、三度は彼への想いを発した。
この時代の遠隔通信は、思念伝達テレパシー通信である、通じるも通じないも結果みての判断である。
アエネアスの心理状態は、先日のイリオネスとの手合わせ以来、平常状態を保っている。
考えを進める先をはばむカオスの雲霧は気にならなくなってきている。
自分の想い、考えが進捗することによって、雲霧が自然に消滅するであろうと気にならなくなってきている。
クレタ島離脱の航海に就く、そのことに関する迷いはすでに消えている。
その行動を起こすための情報を収集して、ネクストステップに歩を進める、そして、三番目のステップと四番目のステップの処理を終えればクレタ島離脱に出航できる。
彼は、事の成り行き、そのタイミングの的確処理が事の成否を確かなものにしてくれると信じて事の対処段取りに努めている。
このステップまでに進捗した彼は、ただただひたすらにテカリオンの来訪を待ちかねた。
オキテスが帰ってくる日の朝が明ける、浜の一同がオキテスの無事帰着を待っている。
昼が過ぎる、まだ、オキテスらの船影が沖に見えない、彼らは、ただひたすらに待っている。
オロンテスもキドニアから帰ってきている、今日の業務の終了の頃合いとなる。
2月期も中旬の頃となると、日足の伸びを感じる、日が少々だが長くなったと感じる、宵の時間も長く感じる。
暮れなずむ海の彼方、沖に2隻の船影が目にとまる、浜にいる見張り番が駆けだす。
アエネアスもイリオネスもパリヌルスもオロンテスもドックスも会所に詰めている、見張り番の報告を受ける、一同が浜へ向けて走る。
『おう、パン工房に行ってくれ!セレストスに伝えるのだ!オキテスの船が着いた!浜に夕食の準備をしてくれと伝えてるのだ、急げ!それだけ言えばわかる』
イリオネスは知らせを持ってきた見張り番をパン工房へと走らせる。
浜には、オキテスらを迎える体制が整う。
2隻の艇は、数本の松明を灯して、宵の海上を浜を目指して波を割ってくる、ほどなく、指呼の距離に近づく、彼らが浜に着いた。
アエネアスらがオキテスらを迎える、無事の帰着を確かめる。
『おう、オキテス!無事であったか?一同はどうか?』
『はい、統領!一同、無事の帰着です。安心してください』
『お~お、安堵していいのだな。ご苦労であった』
イリオネスが声をかける。
『おう、オキテス、ごくろうであった。暖かいとは言えないこの時節、遠路の航海ご苦労。夕食の支度が出来ている。一同とくつろいでくれ』
傍らにいるセレストスに声をかける、セレストスがオキテスと彼ら一同を整えた夕食の場に案内する、場には焚火のシマが四つ造られ盛んに炎を上げて燃えている、一同が場につく、身と心を落ち着ける。
オキテスが一同の航海の労をねぎらう言葉をかける。
場にはアエネアスらが臨場して、一同の無事に安堵しながら、彼らの労をねぎらう。
深更に到って、彼らの今日が終わった。
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