『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第8章  クレタ離脱  68

2019-07-17 07:20:25 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 オキテスは、6日までの日程を話し終える、一拍の間をとる、二人と顔を合わせる、両人の気持ちを探る、口を開く。
 『そして、7日8日の2日間をイラクリオンで展示試乗会を開催して、今回の展示試乗会を終えます。出来れば9日中に帰ってきたい心づもりでいます』
 『解った!展示試乗会の催行予定を了解した。お前の考えている事案について話せ。オキテス』
 『はい、この事案は営業活動の根幹にかかわる問題です。また、この問題は、今後の見通しにも関する重要な事案と考えています。関係する双方が勇気を必要とする決断でもあると考えています。相手方に我々に対する忠誠心の惹起を促すものであると考えています。そのような考えでもって、統領と軍団長の決断をいただきたいと考えています』
 『そのように言うところをみると、かなり難しい問題なのか、いかなる方策か察しかねている、話してみろ!軍団長も俺も、それがいい方策であれば、即、決断して実行を認める!』
 『ありがとうございます』
 『礼を言うのが早すぎる』
 『事案の内容を言います。イラクリオンのエドモン浜頭のもとに、現在使っている試作した戦闘艇を預けて、エドモン浜頭方の営業に使用させればと考えています。私が考えるところエドモン浜頭方には、あなどれない営業力があります。市場の支配力もあります。私らの営業活動に関するエドモン浜頭方の業務に対する忠誠心を掌握して、今後これからの営業を進めていけばと考えました』
 オキテスの言うところを聞いてイリオネスが口を開く。
 『なるほどな、エドモン浜頭、イラクリオン、クノッソス集散所、レテムノンのテムノス浜頭、そして、マリア集散所か、オキテス、この着眼はなかなかいい。しかしだ、このことの損得勘定を考えるわけではないが、この件を一考するするのに考えることだが、エドモン浜頭方と取引を開始して、これまでの受注艇数の実績はどれだけか、また、エドモン浜頭方の営業形態のカタチはどうかを、解っているところを説明してほしい。私としては、これまでエドモン浜頭と接触してエドモン浜頭の人となりについては理解している』
 『はい、解りました』と応えて、オキテスは、これまでに受注した艇種と艇数、販売実績及びクノッソス集散所との関係、営業の組織形態のカタチ、営業の責任担当している者について説明する、加えて、レテムノンのテムノス浜頭、マリア集散所との関わり合いについて述べる。
 アエネアスは、オキテスの説明するところを聴きとる、イリオネスに声をかける。
 『なあ~、イリオネス軍団長、今、オキテス隊長の言ったことについてはお前も俺も全く考えてはいなかったな。俺rが描いた構図の中にはなかった考えだ。軍団長、お前この件どのように考える?』
 アエネアスは、イリオネスのこの件に関する考えを質した。