あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

「黄色い大地」

2008-11-08 15:29:28 | 日記
チェン・バイ監督

チャン・イーモー撮影

中国北部の戦前

共産軍が侵攻した村での

民謡の採譜にきた共産軍の兵士と貧しい家の少女との物語

というより、

チャン・イーモー撮影の

凝った風景の語らせる映画。

かの「アラビアノローレンス」の冒頭を連想させる

荒野の風景

そして、大胆な画面構成

乾いた砂漠

あるいは山

そして黄河を雄大なスケールで映し出す。

少々重く暗い映像だが見ごたえ十分

会話が少なく、物語の展開と言っても

少女が軍人にほのかな恋心をいだくが

封建的な因習が残る村でしきたりで

15歳なのに親に嫁ぎ先を決められ

たまりかねた少女は軍人が住む

黄河の向こうに船で渡る。

そんなことなのです。

少女や少年の即興の歌が美しい。

ひょっとして、民謡を映像化するのが

狙いだったろうか。

深い山間の風景が延々と映し出される。

自分としてはお気に入りの映画です。

でも、究極において「技巧」が先行する映画は好みではないのです。

チャン・イーモーは北京オリンピックでもそうですが

あっさり、かろやかにができず

「これでもか!」なのです。

でも、それがとれたその後の監督作品はいいですね。

「初恋がきた道」の少女の扱いや

景色は断然明るく美しい。

そんなこんなです。

でも、そんな知ったかぶりの評論をすることはないでしょう。

何度も見たい映画です。

・・・・・・・・・・・・

 母の瞳

        八木重吉

 
 ゆふぐれ
 
 瞳をひらけば
 
 ふるさとの母うへもまた
 
 とほくひとみをひらきたまひて
 
 かわゆきものよといひたまふここちするなり

・・・・・・・・・・・・・・・・

昔、この詩が大好きでした。

母が死にました。

そして、「ふるさとの母上もまた」

を「天国の入り口で待ってくださる母上もまた」

と気持ちでは読み替えています。

そんな素朴な気持ちでいられるのも

いいかなとも思います。

土曜日の朝は「ふるさと発」が面白い

2008-11-08 06:55:53 | 日記
朝6時、NHKの地方局が

地域密着型のドキュメントを放映しています。

今日は津軽半島の五人の医師で運営する総合病院の

活動を取り上げていました。

一時間という枠なので丁寧なつくりです。

一時間番組ですと、登場する人たちの日常の表情まで見えます。

病院で働く医師の生き生きした活動が新鮮です。

そんな姿を写そうとしているので気持ちよいですね。

実際には家庭を犠牲にしていたり

大学病院とのやりとりの中での人事に関するトラブル

過酷な労働条件等の勤務条件

そして、大学病院から離される。そんな待遇などの問題もあるでしょう。

でも、それを乗り越える病院関係者の表情がいい。

院長の誠実な人柄に感動しました。

登場する院長

明らかに津軽の人なのです。

普通の言葉で話をしているつもりなのか

むき出しにしえいるのか分かりませんが

「え」「い」の中間の響きは津軽そのものです。

かつて青森にいたことがありますので

その辺りのニュアンスはわかります。

懐かしく、この言葉でなければ患者には伝わらないだろうな

そんな思いがありました。

現実はそんなものではないよ

そんな忠告もあるのでしょうが

私は、この番組のファンです。

だから、土曜日の朝は、忙しいのです・・・・・

この番組、お奨めなのですが

土曜日の朝6時では見るチャンスはないでしょうね。