あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

秋雨や無人駅の老夫婦  あきオジ

2010-11-26 06:12:31 | 日記
浅草浅草寺雷門の大提灯ですね。
浅草にくると必ず写真と撮りますね。
そんなこだわりがありますね。
でも、そのこだわりはどこから生まれるのでしょうか。

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墨染の蝶もとぶ也秋の風  一茶

町中や列を正して赤蜻蛉 一茶

(擬人的表現が一茶の個性なのでしょう。でも、多用されると、「別の表現なかったの?」という素朴な思いが湧いてきます。たくさんの句を読みたいのに同種の句を読むと飽きる。まあ、そんなことかな)

銭湯の庇を覆う蔦赤し   あきオジ

2010-11-25 20:47:43 | 日記
浅草寺から西参道に入るところに銭湯があります。
朽ちた建物で蔦が覆っているのですが営業はしているようです。
でも、風呂を利用する人の姿を見たことがありません。
思えば昼間から風呂を利用する人など珍しいですね。

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「家なき子」

   寺山修司

母のない子も恋をする
家のない子も恋をする
だから私も恋をする

流れる雲も恋をする
空のひばりも恋をする
だから私も恋をする

だけど私はわからない
恋するすべてがわからない
ユーカリの花咲く頃に

母のない子も恋をする
家のない子も恋をする
だから私も恋をする

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また一つ橋を渡る秋の雲  あきオジ

2010-11-25 20:37:39 | 日記
スカイツリーを我が子の成長を見るような優しさで
見届けている人は多いですね。
それもあるかなあ

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ときには詩を取りあげましょうか。
まど・みちお 100歳
漢語が少なく
ほとんどがひらがな
言葉そのものが優しく輝いている。
不思議な宇宙をもっていますね。


「マツノキ」 まど・みちお

マツノキの ある
この みちを ゆけば
マツノキが あって
かぜが さわさわ
ぼくの ポチが
きょう しんだのに
マツノキが あって
マツの たかみで
マツの かぜが
きょうも さわさわ
ポチの ぼくが
この みちを ゆけば




菊匂う縁で気高き猫眠り  あきオジ

2010-11-25 20:22:41 | 日記
浅草は相変わらず外国人んが溢れていました。
でも、このブームは今がピークなのでしょうかね。
そんな気がします。
これからはスカイツリーでしょうね。
私も展望台に上りたいです。

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また見ることもない山が遠ざかる  山頭火

(山頭火も最初の「何これ?」の感想がちょっと薄らいできました。なぜか繰り返し読んでいるうちに、「ああ、こんな感じかなあ」と思えるようになりました。あかちゃんの言葉に馴染んで、聞きとることができる母親のようなものですね。)


佇立するアケボノスギの冬仕様  あきオジ

2010-11-25 06:28:27 | 日記
最近は「勢いもなく」「気もちの動きもなく」どこを叩いても言葉が浮かんできません。
芭蕉のように現地で作った草稿を繰り返し構成しなおし
言葉を選び、動きをつけるために新しいものを持ちこんだり
そんな作業をする楽しみももてず
すべてを「まあ、いいや」にしてしまいます。

それにしても、半年前「あれこれいうなら作ってみたら」というコメントをいただいたのが
きっかけでした。
「とりあえず」で始めましたがここまできました。
あと半年は続けてみようか
そんな気持ちです。

まだ、日々、俳句を考えながら生活している段階ではなく
パソコンに向かったとき考え始めます。
写真を撮ってきたときは
その写真を撮っていたときのことを想起して作ります。

何も考えず、出てきた言葉から俳句らしく形づくる。そのな手法です。
来年はしっかり、補修をしながら作るようにしたいですね。
でも、このままのスタイルでいきそうです。

古句を見ることは楽しいですね。
今のところ「一茶」「芭蕉」「蕪村」「山頭火」「放哉」「金子兜太」を主として取りあげていますが
人間臭さが見えてくると一茶と山頭火が面白いです。
「芭蕉」や「蕪村」はレベルの高い人の美学中心で考察するのにはいいかもしれませんが
人間を見ようとするときには多くの素材を提供しているようには思えません。
その段階が見えるまで辛抱です。

俳句というのは面白いもので作者は膨大な作品を作り出します。
ですから「○○句集」と称する本では
選者によって取りあげる句が違っています。
そこが面白いですね。
ですから、全句集などという重たいのものではなく
「○○句集」を開くと、取りあげ方がいろいろです。
一茶を担当した金子兜太の解説などは楽しいですね。

私は岩波とか小学館とかで出している「○○古典文学全集」を何種類か手に入れ
活字の大きいものを利用しています。
この全集のバラ売りされたものは1000円以内で手に入りますのでいいですね。
それを今日はこの本明日はこの本と違った種類を選びながら
句を探します。
その作業が楽しいですね。
もちろん、電車の中などは最高ですね。

そんなことで今は「俳句なれ」の段階です。
それと「止めない」ようにする段階です。
気まぐれな私のこと
いつどのようにひっくりかえるかわかりません。

でも、続ければ何かが見えてくるような気がしますし
何人かの俳人の「追っかけ」をすれば面白いような気がします。
何人かの現代俳人にも挑戦しようと試みましたが、
まだ、早すぎたようです。

きっと、このブログを開いている人の中にも
相当の実力者がいるのでしょうね。

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降ったり照ったり死場所をさがす  山頭火

(最近、山頭火の言葉の選び方、並べかた、そして、語調になれてきて、定型が気にならなくなりましたね。むしろ定型が内容や配置まで固定してしまい、面白くないと思うこともあります。「馴れ」って不思議ですね。)

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寒蘭のか細く咲きし夜明けなり   あきオジ

2010-11-25 06:11:28 | 日記
寒くなりましたね。
朝、起きるのが辛くなってきます。
冬シフトで朝は5時に起こるようにしていますが
段々ずれ込んでしまいました。
起きなければならない理由などありはしないのですが
どこまでもだらだら落ちて行くのが侘しいので
それなりのけじめにしています。

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駿河路や花橘も茶の匂い  芭蕉

(「ちゃっきり節」の原型ですね。懐かしいですね。富士山は毎日見て過ごした山です。年をとると人恋しくなります。そして、山々が懐かしくなります。)


もう一度落ちて輝く銀杏かな  あきオジ

2010-11-24 20:18:46 | 日記
いろいろな樹が葉を落とします。
その葉が重なると独特の色合いになります。
それがいいですね。

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血汐湧き出で雑念なし  放哉

(気追ったような句ですが、この「言い切り」だから、かえってそうではない。そんなことなのでしょうね。)

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久しぶりに内容のあるメールをいただきました。
ちょっと面喰いました。
ああ「きな臭い」組織から抜けているのだなあ
そんな気がしました。
ありがたいことです。


少女らも短い秋をかき回す  あきオジ

2010-11-24 07:14:06 | 日記
どこの国から来たのか分かりませんが
少女らがおじさんに頼んで写真を撮っていました。
それぞれの秋を楽しんでいるのですね。

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酔いのさめかけの星が出てゐる  放哉 

(酒で失敗する人が多いですね。体質的に飲めない私には理解できないことですが、「溺れるほどに」飲みたいのが酒を愛する人の思いなのでしょうかね。) 

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散る紅葉語りあいし青梅線  あきオジ

2010-11-24 07:07:25 | 日記
銀杏の絨毯の上で
プロらしき人がモデルを使って写真撮影をしていました。
そんな風景を一枚

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鐘消えて花の香は撞く夕かな  芭蕉

(芭蕉は言葉の操作が巧みで、技巧的あったことは知られているようですが、あたかも「さりげなく」「即興的に」に作ったような句も技巧をこらし、言葉を選んで、ときには、寝かしておいて、改めて作ることも多かったのですね。それが日本の底流にある美学なのでしょうかね。)

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