
お正月休みを挟んで3週間も借りていたのに、返却期限が迫ってから、5日ほどで上下巻を必死で読み終えた。
ヴォーリズ建築で有名なメレル・ヴォーリズと結婚した、旧小野藩のお姫様である満喜子の物語である。
朝ドラの「あさが来た」の廣岡浅子とも親しく、満喜子は浅子を第二の母として慕っていた。
父親と反目、華族という身分に抗しながら、アメリカに留学したり、外国人であるヴォ―リスと結婚して、近江八幡に根を張り、教育者として活躍、戦中の様々な試練にも負けず、運命を切り開いていく。
幼馴染の乳兄弟との淡い恋も物語に花を添えていて、とても面白かった。
ヴォーリズって建築でしか知らなかったが、元は宣教師であり、音楽や会社経営にも秀でて、メンソレータム近江兄弟社の創設者でもある。
廣岡浅子といい、ヴォーリズ満喜子といい、明治の女性は強い。
功績もたくさんあるのに、男と違って、資料などはやっぱり少なく、今までなかなか注目されたなかったのね。
ヴォーリズのお母さんもアメリカから日本へ永住して、近江八幡のクラブハリエのバームクーヘンはそのお母さんが作っていたのが元になっているそうな。
昨年12月に読んだ本

金田一京助といえば辞書と思い浮かぶ。
秀穂さんはその孫である。金田一家3代のお話がいろいろ載っている。
日本語の乱れを嘆いたところで、言葉というものはどんどん変わってくるもので、出始めの頃は「ムカツク」という言い方が汚くてなじまなかったけど、今では私もふつうに使うようになってしまった。
金田一さんは、今までそんな気持ちをぴったり言い表す言葉がなかったため、このような「隙間言葉」は流行語と違って、廃れず定着するだろうと。
映画やテレビドキュメンタリーの吹き替え字幕の女性の言葉遣いには、前から違和感あったが、「するわよ」「~したんだもの」など、昔のお嬢様奥様言葉なので、今の時代にそぐわないんだそうだ。
少し古い本だけど、眉村卓の「妻に捧げた1778話」
病の妻のために毎日書き続けたショートストーリーのいくつかと、夫婦愛の物語。
奥さんあっての作家生活だったんやね。
藤沢周平の短編集を借りたら、なんか辛気臭かったので、乙川優三郎の本を。
3日ほどで読んでしまった。
13日返却期限の本が3冊、頑張ろう。