憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

せっかくの土日が

2009年02月16日 07時25分20秒 | 雑談
2/16(月)3℃

 おはようございます。

 土日は”早春”と言っても過言ではないくらい陽気な天気になりました。
 これくらい天候がいいと、あれこれしなけりゃと計画を・・・・・・・・、たてる間もなく「行方不明者の捜索依頼」。山あり谷ありの捜索の甲斐もなく、結局、見つけるに至りませんでした。
 日頃、日中に湯来を巡回する機会が全くというくらいないもので、一部地域ではありましたが、隅々まで探索ができて変な満足感はありますが、野山の荒廃がやけに気にかかってしまいました。

 荒廃した人里や山々を見た後に湯来に伝わる民話を思い起こしましたので書いてみました。皆さんのルーツとなった両親の里がどうなっているか、天気のいい日に出かけてみるのもいいかもしれません。特別な感想があればブログへの書き込みをお願いします。 


「中倉の毘沙門天」のお話

○その1「百足と鶏」

 湯来温泉から水内川を下ったところに中倉橋があります。これをわたってしばらく登ると、山の中腹に廃屋と森林化した田畑の跡が見られます。
 「昔は30軒もの家があったのに・・・・・・」と伝えられる今は無人化した中倉の里があります。ここの神社のご神体は毘沙門天で、今も樹齢何百年といわれる榊の木が神社の跡にその名残を残しています。
 その昔、中倉の人は神社を造営して、ご神体の毘沙門天をお迎えすることにしました。代表のものがお迎えに参りますと毘沙門天は、
「中倉だけでなく他の所からも立派な神社を作って迎えに来ている。わしの意にかなう条件のところへ参ろうと思う。」
「どんな条件でもよろしゅうございます。お聞かせください。」
 毘沙門天は中倉の守護神になる約束として、「わしは、百足(ムカデ)を使者として虚空を支配してきた。然るに近頃は人間どもが鶏を飼いはじめたのでわしの使者が鶏に食い殺されて困っている。わしは中倉に参るが中倉に住むものは今から後は末代までも鶏を飼わないこと。もし飼う者があったら鶏の本性を取り除いてしまう。このことを中倉に住む一人残らず承知すれば中倉に参ろう。」
 中倉の人々は、かしこんでそれをお受けすると、毘沙門天は中倉の守護神になりました。
 それから後も人々の信仰は厚く、そのお陰で今まで雷が落ちた事はありません。また、大地震の時は転がる石が途中で止まって被害を防いだということです。
 神社の正面には毘沙門天の使者である「百足」の額が今もかかっています。また、神社から少し離れたところに「休息岩」という岩があり、毘沙門天が来られる時、腰をかけられた岩だと伝えられています。

○その2「ご神体の奪い合い」

 毘沙門天を迎えようと、神社を作り中倉と競ったのが安佐北区久地宇賀中倉地区と伝えられています。毘沙門天の条件をそのまま受け入れた湯来・中倉が勝ちましたが、宇賀中倉の人たちも未練が絶ち難く、ある夜、ひそかに数人で中倉の神社にお迎えに来たそうです。毘沙門天を持ち上げようとしましたが、まるで根が生えたように重くて動かすことができません。
「無理やり持ち上げるのはよくない、丁重に手をとってお連れもうそう」と手を引っ張りますがやはり動きません。みんなで強く引っ張りましたのでご神体の片腕が切り取られてしまいました。
「仕方がない。片方の腕だけで持って帰ろう」
宇賀中倉に持ち帰られた片腕は神社に祀ったということです。
 中倉の毘沙門天に片腕がないのはそのためだそうです。

                湯来町教育委員会発行の「湯来の民話」から

 湯来ロッジが現在建替え中にですが、私が働き始めてすぐにTVの取材協力で中倉に行ったことがあります。初めての訪問で、しかも夕方の日没前だったこともあり、薄暗い中で「額縁」の百足を初めて見た時にはただビックリ。二匹の百足が寄り添うように彫刻してあり、物珍しく鑑賞したものです。湯来地区には、昔は人が住んでいたと伝えられる無人集落跡が何箇所か点在しています。
 湯来の山登りの際に、こうした元人里に立ち寄ってみるのもいいかな~なんて思うこともしばしば。皆さんのご意見をお寄せください。


 ところで、今年のバレンタインデー。チョコレートはいくつでしたか?心のこもったや義理であっても、1個は1個。どうでしたか?
 ワタクシは、2個でした。と、言っても厳密に言えば1個。お酒のセットの方にはチョコが入ってなかったので、「チョコ」の数ということになれば、1個ということになるんでしょうね。
 でも気持ちはしっかりと受け取らせていただきましたので、ホワイトデーにお返しをさせていただきたいところですが昨今の世界的金融情勢の不安定がワタクシを取り巻く口座内でも見て取れるようですので、過大な期待せず待っていて欲しいものです。
コメント
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