三流読書人

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ドングリ小屋住人 

愛国心を言う前に国民を愛せよ

2006年04月13日 08時37分19秒 | 教育 
「与党教育基本法改正に関する検討会」(座長大島理森元文相)は12日、国会内で会合を開き、大島氏が提示した「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」また、「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という文言を自民・公明で同意したのだそうである。
我が国の伝統と文化を破壊してきたのは誰か。第一次産業を破壊し、日本の農山村は疲弊し、過疎化し、急激に人口は減少つつある。伝統や文化を継承し、発展させる担い手もいない。「高度経済成長政策」「構造改革」「改革」は、豊かな古来の日本の文化を死滅させようとしている。
自民党的政治がその元凶ではなかったか。
また、忠犬としてつねにアメリカの言いなりになっている小泉流外交政策は果たして、国際社会の平和と発展に寄与してきたと言えるのか。
いまさらこんな文言は、ちゃんちゃらおかしい。
与党が「改革」と称してやってきたことは「痛み」を国民に押しつけるばかり。
「改革」で国民のなにが良くなったのか。聞きたい。
そして言うことは国を愛せよ。
いまさら言われなくとも日本人は日本を愛している。
彼ら政治家の言う国とは、日本という国を限りなく破壊し続ける日本政府、国家のことであろう。
一方で「自民、公明両党が教育基本法改正で最大の焦点となっていた『愛国心』の
表現の合意を急いだ背景には、今国会で決着しなければ法改正が来年にずれ込み、参院選の与党共闘ににも影響しかねないとの判断が双方にあったためだ」(『毎日新聞』4月13日)という。教育基本法も「愛国心」ですらも彼らにとって党利党略の手段に使われる。

現行教育基本法の前文はすばらしい。
「われらは、さきに日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。……」
教育の理念をあらわす言葉としてこれ以上のものはない。が、これも危ういという。

教育基本法の改悪は断じて許してはならない。