伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

県内すべての原子炉廃炉求める、いわき市が東電に

2012年11月18日 | 活動報告
 きょう、遠野町滝の鮫川河川敷で草刈りが行われました。
 来週日曜日に行われる、竜神峡まつりに備えたもので、3時間程で残っていた草はきれいに刈り払われました。

 草刈り終了後、遠野町で街頭宣伝に出て、総選挙での日本共産党への支援を訴えましたが、縁側で聞いていて拍手をくださった人、お墓まりの帰りの車3台からみなさんが激励をしてくれた方など、たくさんの声援をいただきました。ありがとうございます。その後は総選挙の準備作業をしています。

 さて、今週の議員だよりの原稿、金曜日にアップしますなどとツイッター(フェイスブックだったか)で公約していましたが、忘れていました。遅ればせながら、ブログにアップしておきたいと思います。2012年11月18日付け議員だよりの原稿です・

県内全ての原発廃炉を―いわき市が東電に求める―市民の声が動かす

 2011年3月の東日本大震災と原発事故から1年8ヶ月が過ぎました。地震被害からの復興作業がすすむ一方、原発事故による被害は、低レベル放射線被害に対する不安や風評被害など、そして高レベル汚染地域の避難生活など現実の被害を今なお与え続けています。こうしたなかいわき市は東京電力株式会社に対し、県内の全原子炉の廃炉を明確に求めました。市民の声に市政が明確に答えたことが、市民に歓迎されることはまちがいありません。

▽市の県内全廃炉の意思表明なし

 昨年の原子力発電所の事故後いわき市は、県内ある10基の原子炉のうち、第一原発1~4号機に加え5号機6号機の廃炉は求めましたが、第2原発は4つの炉からの燃料棒取り出しと区域外保管など安全対策を求めるにとどまっていました。
 市議会の一般質問の答弁でも、日本共産党は繰り返し県内の全原子炉の廃炉を求めていましたが、市長は「(全部の廃炉を求める)県の立場を尊重する」と答弁するにとどまり、本市自らの意思として「廃炉を求める」という考えを表明することはありませんでした。

▽市民が廃炉求める

 いわき市が明確な「県内の全原子炉廃炉」の表明をしない上、市議会も表明できない事態が続いていました。
 これに対し市民は請願署名に取り組みました。今年7月定例会には「県内すべての原子力発電所の廃炉の意思表明を求める請願」を提出しました。
 市議会には、不採択にできないためにとられる便宜的な採決方法とされる「趣旨採択」に止めようとする動きがありました。「趣旨採択」は、いわき市議会の議会運営に定めのないルール違反でしたが、日本共産党はルール違反を許さず、全面的な賛成を意味する「採択」とする取り組みをすすめました。その結果、請願は賛成多数で「採択」とする貴重な成果をあげることができました。

▽市が廃炉は当然と

 この時、市にも重要な変化がありました。
 7月定例会一般質問で市長は、すべての原子炉の廃炉を求めることについて「県の立場の尊重」を繰り返しましたが、請願が付託され審議をした総務常任委員会では、行政経営部長が「(第二原発を)廃炉にするのは当然であろうと考えております」と発言したのです。
 市として県内の全原発の廃炉を求める意思が、初めて明確に示されたわけです。

▽東電申し入れにも反映

 これを受けて11月8日、いわき市に訪れた東京電力の下河邊和彦会長に渡辺敬夫市長が手渡した4分野9項目に渡る申し入れには次のように明記されました。
 「福島第一原子力発電所5・6号機及び福島第二原子力発電所についても、『総合特別事業計画』の中では言及されておりませんが、1~4号機のみならず、県内全ての原子力発電所を廃炉とする方針
を早急に決定することを、強く申し入れます。」
 この他、申し入れには、本市と東電の間での「安全確保に関する協定」の締結、「適正な賠償の実施」、そして「医師の派遣」などを東京電力に求めています。
 医師派遣について要望を受けた下河邊会長は、具体策は白紙としながら「(医師派遣について)実現させたいと思う」と答えたと報道されています(11月9日)。

▽運動が力に

 原発の安全対策の強化を求める声に対し、十分に備えがされており、原発は重大な事故は起こさないという「安全神話」を振りまいてきた国と電力資本。その結果、福島で原発からの大量の放射性物質の放出にいたる事故が引き起こされました。
 そのもとで、住民の声と運動、そしてこれに応える良識ある対応が、事故の被害を克服し、安全で安心なエネルギー政策を打ち立てていく力になることは間違いありません。
 事故の収束、除染と放射性物質の測定態勢の充実、そしてあらゆる被害に対する完全賠償など、原発事故への対応は引き続く重要な課題です。
 日本共産党市議団は、市民のみなさんの声を受け止め、実現をめざしながら、引き続き原発事故の早期収束をはじめとした課題が促進するよう取り組みます。
 みなさんのご意見、ご要望などお寄せください。


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