2週間に1度の発行を目標にしている、伊藤浩之の活動日誌のNo.210を作成し、印刷に回しました。
今回のメイン記事は、消費税の引き上げに関する問題。増税の準備を首相が指示したというものの、一方では、選挙の駆け引きの材料にするのではないかという観測記事が流される。消費税増税を議席増のための道具としか考えていないのではないかという疑問を提示するものです。
ぜひご覧ください。
■コラム
「福島県謎解き散歩」(新人物文庫)に、本市の座敷わらし伝説が紹介されていた。造り酒屋の旧家に住んでいた。通りに見たことがないわらしがいた。うわさが広まると、酒屋は左前になった▼座敷わらしで有名な岩手県遠野市には河童伝説もある。昔、その地に河童淵を訪ねた。河童はいない。早池峰山の滝つぼに引っ越したと説明書きがあった。残念。笑ってしまった▼嘘も方便という。嘘は悪いことだが必要なときもあるという意味。近年の淵に河童はでない。が、引っ越したの嘘が伝説の神秘性を保持させた▼誰もが分かる嘘にはユーモアがあり、心を安らがせる。しかし、同じ嘘でも自分のためだけの嘘は人を不快にさせる。そんな嘘があると分からぬ人は悲しい。ふと思った。
■消費税増税は中止の声を
増税に向け準備を首相指示
安倍晋三首相が、来年10月の消費税の10%への増税に向けて、対策を加速させるよう指示をしたと報道されました。8%への増税では、個人消費が落ち込み、景気に重大な影響がありました。あらためて増税やめよ、と声をあげることが大切になっていると思います。
低所得者程負担多い消費税
消費税増税に向けて安倍首相は、増税前後の影響を緩和するため、増税後の一定期間、消費者にポイントで還元したり、飲食料品には8%のまま据え置いて、軽減税率を適用することを打ち出しています。
しかし、ポイント還元は、クレジットカードなどによる支払いが前提で、現金による決済は除外。また、飲食品の軽減税率も、持ち帰りは8%で、買った店内で食べる場合は10%になるなど、非常に分かりにくい内容。コンビニなどのレジでは、持ち帰りか店内飲食かの確認などに手間がかかり混雑の原因となる上、新しいレジスターの導入や改修など、経営者にも負担を負わせるものとなっています。
また、ポイント還元などの措置がとられたとしても、消費者にとってみれば、増税で新たな税負担が増えることに違いはありません(表)。
しかも、消費税は低所得者ほど重い負担になります。民間シンクタンクの試算では、消費税の負担率は、収入の低い層と高い層の格差が拡大するというのです(グラフ1)。
庶民いじめにつながる消費税の増税はしない。この判断こそ安倍首相に求められていると思います。
世界的な危機がない限り引き上げ
しかし、安倍首相は来年10月の増税を前提に、準備をすすめるよう支持を出してしまいました。
一方では、新聞各紙に次のような記事が散見されます。
菅官房長官は記者会見で、「『リーマン・ショックのようなことがない限り引き上げる』との方針を示した」。増税に向けた「世間の準備が進まない」のは、「首相自身が過去2回『消費税を上げる』と言いながら延期した過去があるからだ。」「言葉尽くしても『二度あることは三度ある』との警戒が市場には広がる」(日経、10/16)。
菅官房長官は、「世界的な経済危機が起きれば、さらに延期もありうるとの認識を示した」(読売、同)。「経済危機が訪れるなど景気の動向によっては実施を見送る可能性がないわけではない」(朝日、同)。
各紙とも、3度目の延期の可能性をにおわせているのです。
引き上げが選挙の駆け引きの材料?
なぜ、そこが注目されるのか。週刊現代(10/27)が、そのわけを解説しています。
「発表は来年春・安倍『消費税10%』中止決定・その舞台裏」という記事は、「伝家の宝刀を自ら捨てるはずはない。ギリギリの瞬間に抜けるよう舞台は準備されている」と、次のシナリオを描きます。
安倍首相は、これまで総選挙と参院選の2回、引き上げの延期を表明し選挙で大勝、「とにかく延期さえすれば、選挙に勝てる。このやり方で、安倍は政権を長持ちさせてきた」。今回も、「リーマン・ショック級の出来事がない限り、(増税を)予定通り行う」と留保をつけている。
安倍側近の一人はこういう。「米中摩擦やアメリカとの通商問題を理由にすれば、比較的容易に、増税中止の大義名分はできるだろう」。
そして、この人物の見通しとして、来年3月までに増税中止の決定を発表し、民意を問うという理由で衆議院を解散、来年7月の衆参ダブル選に持ち込む。
つまり、消費税増税が、自民党の選挙を有利にするかけ引きの材料にされるというわけです。
これが真実なら、これほど国民をバカにした話はありません。消費税増税で苦しめられるのは国民です。その準備のために余計な負担をさせられるのも事業者、つまり国民なのです。その国民の苦労は、どこ吹く風なのですから。
消費税増税は中止の声を
消費税は社会保障のため、増税は年金のためなどと言われながら、現実には、国民のために使われてこなかったことは明らかです(グラフ2)。
消費税増税はただちに中止せよと求めることが必要なのではないでしょうか。
みなさんはどうお考えでしょうか。
今回のメイン記事は、消費税の引き上げに関する問題。増税の準備を首相が指示したというものの、一方では、選挙の駆け引きの材料にするのではないかという観測記事が流される。消費税増税を議席増のための道具としか考えていないのではないかという疑問を提示するものです。
ぜひご覧ください。
■コラム
「福島県謎解き散歩」(新人物文庫)に、本市の座敷わらし伝説が紹介されていた。造り酒屋の旧家に住んでいた。通りに見たことがないわらしがいた。うわさが広まると、酒屋は左前になった▼座敷わらしで有名な岩手県遠野市には河童伝説もある。昔、その地に河童淵を訪ねた。河童はいない。早池峰山の滝つぼに引っ越したと説明書きがあった。残念。笑ってしまった▼嘘も方便という。嘘は悪いことだが必要なときもあるという意味。近年の淵に河童はでない。が、引っ越したの嘘が伝説の神秘性を保持させた▼誰もが分かる嘘にはユーモアがあり、心を安らがせる。しかし、同じ嘘でも自分のためだけの嘘は人を不快にさせる。そんな嘘があると分からぬ人は悲しい。ふと思った。
■消費税増税は中止の声を
増税に向け準備を首相指示
安倍晋三首相が、来年10月の消費税の10%への増税に向けて、対策を加速させるよう指示をしたと報道されました。8%への増税では、個人消費が落ち込み、景気に重大な影響がありました。あらためて増税やめよ、と声をあげることが大切になっていると思います。
低所得者程負担多い消費税
消費税増税に向けて安倍首相は、増税前後の影響を緩和するため、増税後の一定期間、消費者にポイントで還元したり、飲食料品には8%のまま据え置いて、軽減税率を適用することを打ち出しています。
しかし、ポイント還元は、クレジットカードなどによる支払いが前提で、現金による決済は除外。また、飲食品の軽減税率も、持ち帰りは8%で、買った店内で食べる場合は10%になるなど、非常に分かりにくい内容。コンビニなどのレジでは、持ち帰りか店内飲食かの確認などに手間がかかり混雑の原因となる上、新しいレジスターの導入や改修など、経営者にも負担を負わせるものとなっています。
また、ポイント還元などの措置がとられたとしても、消費者にとってみれば、増税で新たな税負担が増えることに違いはありません(表)。
しかも、消費税は低所得者ほど重い負担になります。民間シンクタンクの試算では、消費税の負担率は、収入の低い層と高い層の格差が拡大するというのです(グラフ1)。
グラフ1(消費税なくす会のパンフより引用)
庶民いじめにつながる消費税の増税はしない。この判断こそ安倍首相に求められていると思います。
世界的な危機がない限り引き上げ
しかし、安倍首相は来年10月の増税を前提に、準備をすすめるよう支持を出してしまいました。
一方では、新聞各紙に次のような記事が散見されます。
菅官房長官は記者会見で、「『リーマン・ショックのようなことがない限り引き上げる』との方針を示した」。増税に向けた「世間の準備が進まない」のは、「首相自身が過去2回『消費税を上げる』と言いながら延期した過去があるからだ。」「言葉尽くしても『二度あることは三度ある』との警戒が市場には広がる」(日経、10/16)。
菅官房長官は、「世界的な経済危機が起きれば、さらに延期もありうるとの認識を示した」(読売、同)。「経済危機が訪れるなど景気の動向によっては実施を見送る可能性がないわけではない」(朝日、同)。
各紙とも、3度目の延期の可能性をにおわせているのです。
引き上げが選挙の駆け引きの材料?
なぜ、そこが注目されるのか。週刊現代(10/27)が、そのわけを解説しています。
「発表は来年春・安倍『消費税10%』中止決定・その舞台裏」という記事は、「伝家の宝刀を自ら捨てるはずはない。ギリギリの瞬間に抜けるよう舞台は準備されている」と、次のシナリオを描きます。
安倍首相は、これまで総選挙と参院選の2回、引き上げの延期を表明し選挙で大勝、「とにかく延期さえすれば、選挙に勝てる。このやり方で、安倍は政権を長持ちさせてきた」。今回も、「リーマン・ショック級の出来事がない限り、(増税を)予定通り行う」と留保をつけている。
安倍側近の一人はこういう。「米中摩擦やアメリカとの通商問題を理由にすれば、比較的容易に、増税中止の大義名分はできるだろう」。
そして、この人物の見通しとして、来年3月までに増税中止の決定を発表し、民意を問うという理由で衆議院を解散、来年7月の衆参ダブル選に持ち込む。
つまり、消費税増税が、自民党の選挙を有利にするかけ引きの材料にされるというわけです。
これが真実なら、これほど国民をバカにした話はありません。消費税増税で苦しめられるのは国民です。その準備のために余計な負担をさせられるのも事業者、つまり国民なのです。その国民の苦労は、どこ吹く風なのですから。
消費税増税は中止の声を
消費税は社会保障のため、増税は年金のためなどと言われながら、現実には、国民のために使われてこなかったことは明らかです(グラフ2)。
グラフ1(消費税なくす会のパンフより引用)
ある税理士は、大企業に有利な税制を廃止し、法人税に5%、15%、25%、35%、45%の5段階で超過累進課税率を導入すると、資本金5000万円以下の中小企業の負担は減る一方、税収は19兆円増えると試算しています。史上空前の利益を上げていると言われる大企業に、相応の負担を求めることで、消費税増税は必要がないということです。消費税増税はただちに中止せよと求めることが必要なのではないでしょうか。
みなさんはどうお考えでしょうか。
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