伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

9・11と3・11 / 法令知らずに原発運転 / コケの森

2016年09月28日 | 原発・エネルギー
 たまたまチャンネルを合わせた番組で、9.11アメリカの同時多発テロで、父親を失った日本人家族を取り上げていました。

 この旅客機を使った特攻テロは世界に衝撃を与えました。アメリカがテロ掃討の名目でアフガニスタン侵攻やイラク戦争のきっかけになり、これが今のISのテロにつながってきたといえるのではないでしょうか。

 夫を失ったお母さんは子どもをしっかり育てることがテロへの抵抗で、軍事的な対応は「テロの連鎖を生み出す」という趣旨のお話をしていました。その通りだと思います。強いお母さんです。

 そして3.11東日本大震災が同じ11日に発生し、9.11の半年後だったことに気が付きました。

 震災は絆の大切さをクローズアップしました。そして震災が原因で発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故は衝撃を与えました。ドイツ政府はこれをきっかけに原発ゼロを決めましたが、日本の政府の原発稼働政策は残念ながら変わっていません。

 安全保障関連法制(戦争法)の強行や原発再稼働をすすめる安倍自公政権も、テロはテロの連鎖を生み出すと9.11から教訓を汲み取ったお母さんのようにしっかりと教訓を導き出すべきです。

 その原発に関して、きょう新たな事実が報道されました。



 第一原発の5号機、6号機に外部からの電力をおくる送電線を支える引留鉄鋼(ひきとめてっこう)の一部が損傷していた問題にかかわり、5号機が運転を開始した1978年8月以降、一度も点検しておらず、2009年以降法令で義務付けられた保全計画も策定していなかったことを、原子力規制委員庁が公表したのです。

 爆発事故をおこした1号機から4号機では、外部からの電力を供給する送電線が地震により流れ出した土砂によって倒壊し、冷却機能を喪失したことが原因でした。

 その送電線を維持するために重要な役割を果たす引留鉄鋼を点検していなかったのみならず、損傷の事実は公表していたものの、保全計画の未策定にはふれていなかったというのです。

 記事では、メルトダウンの隠ぺいや第二原発での侵入検知器の警報機能の停止措置が発覚後も公表しなかった問題、そして保全計画未策定の非公表に関して、原子力規制庁が「本来ならば事業者自らも保全計画を策定していなかった事実を公表してしかるべき」としたことを報じる一方、東電は「最初に損傷を公表した時点では、保全計画の策定対象と認識しておらず、隠す意図はなかった」と釈明したとしています。

 その記事を読んで、あらため情報の隠ぺい体質に変化がないことを思い知ると同時に、いやそのこと以上に、引留鉄鋼を保全計画の策定対象と認識していなかったことに、空恐ろしさを感じる思いでした。

 重要な問題に関する法令や制度を知らずに原発の運転をしてきた東京電力。原発が重大な危険性を内在し、それがいつ外に漏れ出してもおかしくない状況にあるということを、第一原発事故は教えたと思います。

 そういう危険物を扱う当事者が、法令の存在も知らずに運転しているというのです。他の電力会社はどうなっているのでしょう。国も法令違反をチェックできないできた。そう考えてみれば、原発事故はおこるべくしておきたといえるかもしれません。

 原発によるエネルギーの供給策はただちにやめる。この他に安全を確保するすべはないと思えてなりません。

 さて、今朝の散歩でもキノコばかりが目立ちました。

 まず珍しかったのがカビが生えたキノコ。生きたままのキノコがカビに侵食されてしまっていました。



 この白いキノコはベニタケの仲間なのかな・・。



 そして草むらに生えていたこのキノコはイグチタケの仲間だと思うのですが・・。



 道端のアスファルトの上に生えたコケが深い森のように思えて近づいてみました。このコケはホソウリゴケという名前のようです。





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