伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

市民団体アンケートへの回答

2012年08月23日 | 市政
 「いわきを変えるゾ!市民の会」と「いわき母笑みネットワーク」というところから連名でアンケートが届いていました。回答をFAXしたのですが、回答期限に遅れていたらしい。印刷物はすでに最終段階に入おり、選択肢の回答部分は名前を入れることができたものの、文章による回答は入れることができなかったので、了承してほしいということでした。

 「せっかくのお気持ちを十分に生かせずまことに申し訳ないです」と謝文が届きました。期限に遅れていることに気づかなかったこちらこそ申し訳なく思います。一応、期限を文面に探したのですが、なくて変だなとは思いました。良く見ると2枚に渡る依頼状の一番最後の部分に書いてありました。そこまで目を通していなかったようです。

 回答は印刷物を新聞に折り込むということ。回答はこんなでしたということで、アップしておきたいと思います。

「いわきを変えるゾ!市民の会」「いわき母笑みネットワーク」公開質問アンケートへの回答

 議員になられた場合、震災復興とまちの再生のため、あなたは何を優先・重点課題として取り組みますか。

回答 復興のためにも除染をはじめとした放射線対策が大切であり、中間貯蔵施設の早期設置を国に求めると同時に、測定や除染の体制の充実に取り組む。また、復興の中心は暮らしの復興を図ることであり、被害に対する支援策の充実を求めていきたい。

 放射能対策に関して、いわき市のこれまでの取組みをどのように評価いたしますか。

回答 原発の安全神話が根底にある事故対応策のお粗末さが露呈して、事故当初の大切な時期に市民に情報が行き渡らないという事態になったわけですが、空間線量の常時測定、野菜、飲用水、体内被曝などの測定体制が一通り整うのに1年もかかってきました。体内被曝検査にしても、甲状腺検査にしてもスピード感に欠けており、市民の健康を守り、不安を軽減する上では、まだまだ不十分です。

3 議員になられた場合、放射能対策を議会でどのように進めていただけますか。

選択肢回答 ○最優先の課題として対策をすすめていきたい  ?必要に応じて対策を進めていきたい

理由 1への回答で書いたとおり、市の復興の前提になるのが放射線対策だと思います。清掃センターなどにたまり続ける焼却灰、清掃できない側溝、高い線量への対応などを放置して復興がすすまないことは明らかであり、いわき市から避難している約8000人の市民が帰ってくることができる条件が整わずして、復興ができたともいえないものと思います。


4―① 日本の原子力発電の今後については、どのようにお考えですか。

選択肢回答 ○速やかに撤退する  ?一定程度維持する

理由 原子力発電所が事故を起こした場合の被害がこれ程までに巨大であることを経験し、また地震国日本であることを考慮する必要があります。また、使用済み燃料の処分の問題も解決できないことを考えれば、原発の再稼動は当然やめ、廃炉をすすめていくことが必要だと考えます。span>

4―② また、いわき市議会は6月議会で、大飯原発再稼働反対の決議を賛成少数で否決しましたが、あなたは福島第2原発の再稼働問題については、どう考えますか。

選択肢回答 ○再稼動には絶対反対である  ?再稼働の可能性を探るべきである

理由 というよりも「廃炉にすべき」と考えます。
この間、市議会の一般質問でもいわき市としての県内原発の廃炉表明をすることを連続して求め、いわき市議会としても「すべて廃炉」の意見書を採択することをめざしてきました。
先の7月定例会で、共産党市議団として廃炉の意見書を提案するとともに、廃炉の意思表明を求める請願の紹介議員になり、その採択をめざしました。
意見書は、志道会が出したエネルギー政策関連の意見書に関して話し合い「県内の全ての原発の廃炉」の文言を入れ、また、問題ある文言等は削除をして廃炉意見書を採択することができました。いわき市も第二原発は「当然、廃炉と考えている」(行政経営部長)と意思表明を行いました。そして、請願も採択されました。
これはあくまで自治体と地方議会の意思表明に過ぎませんので、今後は東電や国に廃炉を決めさせ、早期の事故収束と廃炉の作業をすすめさせることが大切になると考えます。
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 低線量長期被曝や内部被曝による健康被害に関しては専門家の意見も分かれるところですが、はっきりしないことからこそ最悪の事態を想定し子どもの年間被曝量は可能なかぎり低くおさえるべきと私たちは考えます。あなたは今後のいわき市における子供たちの放射能被曝対策をどう考えますか。

回答 その通りだと思います。これまでも校庭・園庭の表土除去、公園での除染作業などをすすめてきており、また、子どもの屋内の遊び場を南部アリーナ(錦町)とほるる(常磐)に設置されるなどの取り組みもすすみます。今後とも、線量を低減させるための除染などをすすめると同時に、甲状腺検査の前倒しやWBC検査の機会拡大なども求めていきたいと思っています。

 汚染した瓦礫や土壌などの中間貯蔵施設設置についてはどう考えますか。

 中間貯蔵施設は当然、国の責任で設置することが必要であり、このことを強く求めていきたいと思います。同時に設置までの間の仮置場を、どう確保するかが問題になると思います。それぞれの地区での住民の合意を前提にしながら設置をすすめることが、大切になっていると思います。

 双葉郡などからいわき市に避難してきている人々に対して、私たちはどのように向きあえばよいと考えますか。

 双葉郡からの避難者は原発事故の被災者であり、いわき市民としてもあたたかく迎えて、ともに原発事故の収束をはじめとした問題解決を、国等に求める共同をすすめていくことが必要だと思います。
ただ、被災者を地域で区別して極端な格差をつけている賠償のあり方が、住民間に分断を持ち込んでおり、この解決をはかるためにも、広範な被災者に対する、正当で納得のいく損害賠償を実現することが必要だと思います。
また、国や県などがきちんと責任を持って、また関係自治体との調整も図りながら、双葉郡の避難生活の方向を明確に打ち出すなどでこの問題に対応していくことが必要だと思います。


 いわき市は「非核都市宣言」をしており、また現在まで県内11市町村の議会において「脱原発(依存)」について議決をしていますが、いわき市議会はどうすべきと考えますか。

選択肢回答 ○議決に向け努力する  ?特に議決は必要と思わない

理由 ただ8月10日のいわき市議会で「『エネルギー・環境に関する選択肢』に対し原発依存殿ゼロシナリオを求める決議」が全会一致で採択されています。
2030年までの達成目標としてのゼロですので不十分とは思いますが、議決には「一刻も早い脱原発を望んでいる」との文言も入っており、その立場での市議会としての意思表明を重ねていくことが求められていると思います。この議決を踏まえて、さらに明確で、早急に原発から抜け出していくための決議採択の可能性を探っていきたいと思います。
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