伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

常任委員会視察から帰ってきました

2017年01月27日 | 市議会
 25日から本日27日まで、産業建設常任委員会の視察に出かけ、熊本県玉名市で「6次産業推進事業」、福岡県福岡市で「中小企業・小規模異業者振興推進プラン」について説明を受けてきました。

 玉名市の6次産業推進事業は、農家など第1次産業の方が産品を加工(委託生産も可)し販売も行う場合に、3年間を対象期間に対象経費の2分の1、500万円を限度に助成をするという事業です。あくまで、意欲ある農家などが6次産品化にチャレンジしたい場合に、その状況に応じて必要な援助ができる団体やアドバイザーにつないで商品として磨き上げ、販売につなげていくよう取り組んでいるといいます。

 こうしてこれまで70品目を越えて開発されてきましたが、現在、このうち18品目を推奨品としているのだとか。九州新幹線の新玉名駅にある「たまララ」というショップで販売しているということでしたので立ち寄り、目についた「黒磯のり」(有明海でとれた一番のりのみを使用した佃煮)と「みかんチップ」を購入しました。黒磯のりはまだ食べていませんが、チップはミカンの味が濃縮していてなかなかいける味でした。





 助成して開発されながらも、いつの間にか消えてしまった商品もあるとか。6次産品を事業化していく難しさを教えてくれるようですが、積極的に6次化に関与しようという姿勢は学ぶところがあると思います。

 ちなみに玉名市から遠くの地平に屹立した山が際立って見えていました。



 長崎県島原半島にある雲仙岳だそうです。玉名市は熊本県の西側だから当然と言えば当然ですが、自分には地理勘全くないことがよく分かりました。

 福岡市の振興推進プランは、福岡市内事業者の大多数を占める中小企業・小規模事業者への支援の基本姿勢等を明確化し、事業者の抱える課題を全庁的な課題ととらえて、関係機関と連携しながらきめ細かい支援を実施するための取り組みをまとめた物で、現在のプランは2014年度から16年度の3年間で、来年度以降のプランは現在検討中だといいます。

 プランでは、新たな需要を見据えた経営の推進や公共事業の受注機会の確保など5つのテーマをもとに118の事業に取り組むことにしているといいます。

 こうした取り組みは、副市長を本部長とし庁内の関係局長等を本部員とする「中小企業・小規模事業者振興推進本部」で推進することにしていますが、実際の取り組みでは、当該事業と関係の深い部局とそうでない部局による温度差が大きいといい、推進には苦労があるということでした。

 でも全部局をあげて中小企業・小規模企業の振興に取り組むという姿勢は大切だと思います。同市では中小企業振興条例を1973年に策定しているといいますが、現在多くの自治体に見られる理念条例ではなく、具体的な取り組みを盛り込んだ物であるためこれを改正して理念条例とし、この条例の下にプランを策定して取り組んでいく形の取り組みを進める希望を持っているといいます。

 本市は昨年、中小企業・小規模企業振興条例を制定し、このもとに取り組むの具体化をすすめている最中ですが、今後の展開についてあらためて確認しておかなくてはならないと思います。

 視察を終えて福岡空港から一路羽田に。空き時間には見送りデッキから離着陸する旅客機を見学ほぼ2分から3分おきに離発着を繰り返すという感じ。離陸機が滑走路に入った離陸方向と反対側の遠くの空に、降下している着陸機が見えているという状況での離発着です。



 時間帯にもよるでしょうけど、これだけの離発着があれば十分に空港運営も可能だろう。そんな印象でした。



 そういえば初日の宿泊はホテルの空室の関係で熊本市になったのですけど、昨年の震災で被害を受けた熊本城の様子を空き時間に見てきました。

 あちこちで石垣が崩落するなど大変な被害と実感しました。瓦屋根のぐしが落ちている惨状に5年間の震災と大規模余震を思い出します。



 外した石には番号がふってあり、元の通りにくみ上げる工法をとるという。こちらの復興には時間がかかるようですが、建物の復興はラクビーのワールドカップが開かれる3年後までに仕上げるのだとか。大変な事業ですね。



 お城近くの熊本信用金庫本店の側面にはくまモンをあしらって「がんばろう熊本」の文字。被災地いわきからもエールを送りたいと思います。



 熊本城では災害をよそに、暖かい日差しを浴びてネコが和んでいました。





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