伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

原発と人権・集会に参加しました

2014年04月06日 | 原発
 5日から福島大学で「原発と人権・全国研究・交流集会in福島」が始まり、参加してきました。本日は分科会が開かれます。

 きょうは全体会で、ノンフィクション作家の柳田邦男さんが基調講演を行った他、原発事故被害者の訴え、またフランスのリモージュ大学名誉教授のミシェル・プリウールさんが公演しました。



 柳田さんは概略次のように話しました。
 ――これまで東京電力、民間事故調、国会事故調など5つの報告書が出されているものの、そこからは事故の真相が見えず、事故は終わっていません。原発事故は深刻な広域災害であり、また、もとに戻すことが非常に困難という特異性を持っていることをとらえることが必要です。

 これまでの安全対策は、原子炉と格納容器などシステムの中枢だけに事業者・行政の視点が集中していました。

 今後はマンパワーなども含むシステムの支援や地域の安全などを含む被害者の視点から、その問題点を分析することが必要です。

 また、「impossible(インポッシブル)なものでも、possible(ポッシブル)」(不可能なものでも可能だ)と考えて対応することが重要です。

 こう聞いてみると、政府の対応がこの水準に達していないことが、頭に浮かびます。例えば原発の再稼働申請は、ある種の安全策が数年先に計画されていれば審査の対象になることになっています。対応が終わるまでの間に、災害があったらどうするのでしょう。原発事故の教訓は活かされていませんね。

 ミシェル名誉教授は、原発事故をはじめ災害時の人権の問題を概略次のように語りました。
 ――原発事故などの災害があったもとでも人権は尊重されなければならないという考えが一般原則です。

 災害時には「差別の禁止」「公平性」「情報と参加」の3つの人権が常に関連します。
 原発事故のもとでは特に①環境汚染の危険など子どもの権利条約に関する子どもの権利、②差別の禁止など避難をしている人々の権利、③遺伝子への放射線の影響など将来世代の権利、が重視されなければなりません。

 最後に日本に暮らす私達にこう伝えました。
 「私達は夢を見て、夢を持つから環境と共生することができています。日本人は、自然に対して畏敬の念を持って自然と共生しています。どうか選択を謝らないで欲しい」

 原発事故後、人権は守られているのだろうか。自主避難者への東電や政府など行政の対応、避難者と市民、放射線への考え方で市民の対立。あらためて考えさせられる指摘でした。




 福島大学に向かう途中、磐越道、小野町付近は粒状の雪が降り出しました。きれいに山体を見せていた安達太良山が雪雲と降雪のベールで徐々に隠されている姿も見ました。冷たい空気が上空に入ったという今日を実感しました。

 しかし一方、季節のめぐりは順調。4日朝に咲き始めを確認した遠野町滝のソメイヨシノは満開にもう一歩。自宅庭の名前を分からないサクラは満開になりました。



 自宅上の原野となっている畑にはツクシの林。ワラビもたくさん芽を出しています。





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