伊藤浩之の活動日誌を作成し、印刷会社に出稿した。
7月3日にアカシアリニューアブルズの遠野風力発電事業の環境影響評価準備書の説明会が、入遠野公民館で開かれることから、参加と事業内容を知って、この事業について考えようと呼びかける内容。表面には、モズやカイツブリの幼鳥の写真などを掲載した。
昨日の夕方近くから作成をはじめ、今日の夕方に完成。意外と短時間で作成できた。いつも苦労するコラム記事も、今回はすんなり書くことができ、意外に思っている。7月1日の朝刊に折り込む予定。
まずは紙面からご覧いただきたい。
■コラム
6月23日、73年目の沖縄「慰霊の日」に、糸満市摩文仁の平和記念公園で、「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。ここは旧日本軍が組織的抵抗をした最後の地▼私は、この地を一度訪れた。犠牲者の名を刻んだ「平和の礎」に、県関係者の名前を探した。そこはイソヒヨドリが飛ぶ穏やかな地だった▼その地で翁長沖縄県知事は指摘した。辺野古基地建設は、沖縄の負担軽減とアジアの緊張緩和に逆行している、と。中学3年の相良さんは、命を大切にし平和を願う詩を朗読した。その時、安倍首相は目を閉ざしていた▼沖縄戦の犠牲者に哀悼を表した安倍首相は、沖縄の基地負担の軽減と沖縄振興を約束した。いつもと変わり映えしないあいさつ。沖縄の叫びは今年も届かない。
■遠野風力発電事業―7月3日午後7時・入遠野公民館
事業者の説明会に参加して、計画を、問題点の対策を、事業者の対応を、聞きましょう
遠野町に計画される2つの風力発電事業計画のうち、遠野風力発電事業計画は、これから事業をすすめるために必要な環境影響評価の調査に向けて、環境影響評価方法書を公告・縦覧しています。この過程で、驚きの事態がおこったと聴きました。
取材拒否で紛糾した説明会
何があったのか。この日、事業者のアカシア・リニューアブルズが環境影響評価方法書の説明会を予定していましたが、取材のマスコミを締め出そうとしたというのです。
情報公開や情報共有が叫ばれる現代、マスコミを締め出すこの種の説明会など聞いたことがありません。会場では、会社側の取材対応をめぐって紛糾し、結局、説明会は開催できなかったといいます。
翌14日は、上遠野公民館での説明会が計画されていました。前日の入遠野公民館で会社側から「これでは明日(上遠野公民館の説明会)も無理ですかね」という趣旨の発言があり、参加した住民の中には中止になると受け取った人もいたそうです。にもかかわらず、上遠野公民館では15人程を前に説明が行われました。会社側はこの説明で、上遠野地区の説明会は終了したとしているというのです。
私は、6月定例議会中で、本会議の準備等の関係がありどちらも参加できなかったのですが、あまりに不正常な説明会の状況を聞き、空いた口がふさがりませんでした。
住民と共存できる事業者なのか
私が心配しているのは、住民に、風力発電事業の計画内容が十分に浸透していない中で、事業者が、自らの利益のために、一方的にことをすすめていく点にあります。
アカシアが計画する遠野風力は、下図のように、往生山の西側で遠野町入遠野貝那夫北側に広がる山林約1,485haを事業区域としています。ここに、最高で約160mの風車を最大27基建設し、8万6,400kwを発電しようというのです。
計画地東側には、三大明神風力事業の計画地があり、9基の風力発電機の設置が計画されています。両社が開発することによる、集中立地の弊害も考えられます。
それだけに後発組のアカシアには、より慎重な対応が期待されます。その時に、説明会を自由に取材させない事業者。この姿勢で、住民と共存できる事業が展開できるのか、不安が広がります。
健康、住環境、災害 風力発電事業の心配事
風力発電には様々な問題点が指摘されています。
1つは、住民の健康に対する影響です。
風車から発する比較的遠くまで届く低周波振動は耳には聞こえませんが、人によっては、頭痛、イライラ、不眠、肩こりなどの不定愁訴(ふていしゅうそ)がおこるといわれます。
羽が回る影が差し込む住宅の住民が、同じように健康被害を訴えたこともあります。
2つ目に、開発行為に伴い水源が枯れ、生活用水となっている沢水や井戸水に影響しないのかが懸念されます。
3つ目に、同じく開発行為で山の木が伐採されることなどにより、土砂災害が発生する恐れはないのか。
その他、落雷による火災の発生などへの懸念もあります。
将来に憂い残さぬため
環境影響評価は、事業の可否を判断するために実施されるものではありません。環境への影響を調査データに基づき評価しながら、生活環境、自然環境等への影響を極力少ない事業にするための手続きです。
従って全国的には、住民の圧倒的な反対の声がある中で、事業が中止された例はありますが、環境影響評価の結果で中止されたという例はこれまで聞いたことがありません。
それだけに、遠野地区の将来に憂いを残さないために、今、この事業に関心を高めていくことが求められていると思います。
一方、事業者には、事業内容や事業に伴い発生する問題点への対応について、住民に懇切丁寧に説明しながら理解を広げ、事業化していくことが求められています。
今回の入遠野公民館での取材拒否の対応、また、住民から出されていた説明会の日曜日開催の要望に応えていないことなどは、同社の対応と信頼性に疑問と不安を膨らませる結果になったことは間違いありません。
アカシア社は、環境影響評価方法書の説明会を7月3日午後7時から入遠野公民館で開催することにしています。
説明会に多数参加して、①遠野風力発電事業の計画がどのようなものか、②会社が事業に伴う問題点にどのように対応しようとしているのか、そして、③会社が地元住民との関係をどのように構築していこうとしているのか――こうした点をしっかりと聞いて、事業について考えていきましょう。
7月3日にアカシアリニューアブルズの遠野風力発電事業の環境影響評価準備書の説明会が、入遠野公民館で開かれることから、参加と事業内容を知って、この事業について考えようと呼びかける内容。表面には、モズやカイツブリの幼鳥の写真などを掲載した。
昨日の夕方近くから作成をはじめ、今日の夕方に完成。意外と短時間で作成できた。いつも苦労するコラム記事も、今回はすんなり書くことができ、意外に思っている。7月1日の朝刊に折り込む予定。
まずは紙面からご覧いただきたい。
■コラム
6月23日、73年目の沖縄「慰霊の日」に、糸満市摩文仁の平和記念公園で、「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。ここは旧日本軍が組織的抵抗をした最後の地▼私は、この地を一度訪れた。犠牲者の名を刻んだ「平和の礎」に、県関係者の名前を探した。そこはイソヒヨドリが飛ぶ穏やかな地だった▼その地で翁長沖縄県知事は指摘した。辺野古基地建設は、沖縄の負担軽減とアジアの緊張緩和に逆行している、と。中学3年の相良さんは、命を大切にし平和を願う詩を朗読した。その時、安倍首相は目を閉ざしていた▼沖縄戦の犠牲者に哀悼を表した安倍首相は、沖縄の基地負担の軽減と沖縄振興を約束した。いつもと変わり映えしないあいさつ。沖縄の叫びは今年も届かない。
■遠野風力発電事業―7月3日午後7時・入遠野公民館
事業者の説明会に参加して、計画を、問題点の対策を、事業者の対応を、聞きましょう
遠野町に計画される2つの風力発電事業計画のうち、遠野風力発電事業計画は、これから事業をすすめるために必要な環境影響評価の調査に向けて、環境影響評価方法書を公告・縦覧しています。この過程で、驚きの事態がおこったと聴きました。
取材拒否で紛糾した説明会
何があったのか。この日、事業者のアカシア・リニューアブルズが環境影響評価方法書の説明会を予定していましたが、取材のマスコミを締め出そうとしたというのです。
情報公開や情報共有が叫ばれる現代、マスコミを締め出すこの種の説明会など聞いたことがありません。会場では、会社側の取材対応をめぐって紛糾し、結局、説明会は開催できなかったといいます。
翌14日は、上遠野公民館での説明会が計画されていました。前日の入遠野公民館で会社側から「これでは明日(上遠野公民館の説明会)も無理ですかね」という趣旨の発言があり、参加した住民の中には中止になると受け取った人もいたそうです。にもかかわらず、上遠野公民館では15人程を前に説明が行われました。会社側はこの説明で、上遠野地区の説明会は終了したとしているというのです。
私は、6月定例議会中で、本会議の準備等の関係がありどちらも参加できなかったのですが、あまりに不正常な説明会の状況を聞き、空いた口がふさがりませんでした。
住民と共存できる事業者なのか
私が心配しているのは、住民に、風力発電事業の計画内容が十分に浸透していない中で、事業者が、自らの利益のために、一方的にことをすすめていく点にあります。
アカシアが計画する遠野風力は、下図のように、往生山の西側で遠野町入遠野貝那夫北側に広がる山林約1,485haを事業区域としています。ここに、最高で約160mの風車を最大27基建設し、8万6,400kwを発電しようというのです。
計画地東側には、三大明神風力事業の計画地があり、9基の風力発電機の設置が計画されています。両社が開発することによる、集中立地の弊害も考えられます。
それだけに後発組のアカシアには、より慎重な対応が期待されます。その時に、説明会を自由に取材させない事業者。この姿勢で、住民と共存できる事業が展開できるのか、不安が広がります。
健康、住環境、災害 風力発電事業の心配事
風力発電には様々な問題点が指摘されています。
1つは、住民の健康に対する影響です。
風車から発する比較的遠くまで届く低周波振動は耳には聞こえませんが、人によっては、頭痛、イライラ、不眠、肩こりなどの不定愁訴(ふていしゅうそ)がおこるといわれます。
羽が回る影が差し込む住宅の住民が、同じように健康被害を訴えたこともあります。
2つ目に、開発行為に伴い水源が枯れ、生活用水となっている沢水や井戸水に影響しないのかが懸念されます。
3つ目に、同じく開発行為で山の木が伐採されることなどにより、土砂災害が発生する恐れはないのか。
その他、落雷による火災の発生などへの懸念もあります。
将来に憂い残さぬため
環境影響評価は、事業の可否を判断するために実施されるものではありません。環境への影響を調査データに基づき評価しながら、生活環境、自然環境等への影響を極力少ない事業にするための手続きです。
従って全国的には、住民の圧倒的な反対の声がある中で、事業が中止された例はありますが、環境影響評価の結果で中止されたという例はこれまで聞いたことがありません。
それだけに、遠野地区の将来に憂いを残さないために、今、この事業に関心を高めていくことが求められていると思います。
一方、事業者には、事業内容や事業に伴い発生する問題点への対応について、住民に懇切丁寧に説明しながら理解を広げ、事業化していくことが求められています。
今回の入遠野公民館での取材拒否の対応、また、住民から出されていた説明会の日曜日開催の要望に応えていないことなどは、同社の対応と信頼性に疑問と不安を膨らませる結果になったことは間違いありません。
アカシア社は、環境影響評価方法書の説明会を7月3日午後7時から入遠野公民館で開催することにしています。
説明会に多数参加して、①遠野風力発電事業の計画がどのようなものか、②会社が事業に伴う問題点にどのように対応しようとしているのか、そして、③会社が地元住民との関係をどのように構築していこうとしているのか――こうした点をしっかりと聞いて、事業について考えていきましょう。
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