伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

保存会で楮収穫、黒皮むきとしょしとりも

2022年12月07日 | 遠野町・地域
 山の初冠雪があった昨日、里には時折雨が落ちる中、現在遠野和紙の拠点となっている学舎に向かった。
 途中で撮影した写真は昨日のブログに掲載しているが、あいにくの天気の中で作業が始まった。

 今シーズンの作業は、今年の卒業証書用紙の紙料を確保するために楮の刈り取りと皮むき、皮から黒皮を剥ぎ取り白皮にするしょしとりを並行して進めている。昨年までは、黒皮作りが終った後にしょしとりをしていた。その手順が変更になった分、ボランティア作業の密度も高い。楮の刈り取りと太さ分け(これも今年から取り入れた作業)、枝を切り分けて束ね、釜に詰め込んでの枝蒸し作業。蒸し上がるまでの1時間半から2時間の間は、枝から剥きとった黒皮のしょしとり。ほぼ休む時間もなくボランティア作業を進める。


楮の枝の切り分け作業


黒皮むき作業


 昨年までは午後2時前に作業を終えていたが、今年は午後3時くらいまでは作業が続く。この2日間は、こうして忙しく過ごした。
 しょしとり作業は、皮を乗せる台と包丁を使って進めるが、黒皮と下の甘皮を取り除いて白皮を取り出す。私はみなさんが作った白皮を、水洗いして塵を払い、汚れや変色した皮をハサミで取り除いて洗濯ハンガーで干す作業をした。これがけっこう手がかかり、しょしとり後の白皮がたまる一方だった。

 今、紙料づくりの作業と卒業証書用紙漉きの作業も平行して進められている。学舎内部では、私が参加して2年間見ることがなかった、しょしとり、煮熟(白皮を繊維にする手前の作業)後のちり取り、漉いた和紙の乾燥作業が並行して進められている。冒頭の写真で、左側の道具は乾燥機、漉き上げた卒業証書用紙を乾燥するため貼り付ける作業がされている。

 ボランティア作業の終了後は、最近恒例になっているちり取り作業を手伝う。煮熟は、皮を柔らかくするためソーダ灰(炭酸ナトリウム)を加えたお湯で約2時間煮込む作業だが、この後、皮を水に浸けてあく抜きする。あく抜きした皮から、残った塵や皮の汚れを取り除くのがちり取り作業となる。水の中で1枚1枚、丹念に皮を点検していくため時間と手間がかかる作業だ。

 日が暮れるまで作業を継続して作業を離脱して、帰宅する。
 昨日は、夕焼けで薄ピンクに染まる空に満月に近づいた月が浮かんでいた。





 今日の空では、火星と月が接近した。左斜め下似小さく見える光点が火星。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿