いわき市議会の東日本大震災復興特別委員会の原子力事故対応の分科会で、楢葉町に整備中の楢葉遠隔技術開発センター(モックアップ試験施設)を訪ね話を伺ってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/88/b1961722eb62d816d79101bb4cc9278e.jpg)
センターは国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、いわゆるJAEAが、東京電力福島第一原発事故の廃炉や県内の環境回復を機能的に進める狙いで設置した福島研究開発部門に位置づけられる福島研究基盤創生センターの下部機構で、廃炉にかかわる技術的な研究・試験や関連事業者への設備の提供を行う他、これらの成果を浜通りの産業振興にも役立てていきたいといいます。
施設は楢葉工業団地内に整備され、研究管理棟は完成しており見学できましたが、試験棟は現在施工中で見学はできませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/c2/6f56917fddfb66c33ab0a1d1572b48ef.jpg)
管理棟には会議室の他、原発事故に対応するロボット開発にかかわり、その性能評価や操作訓練ができるロボット標準試験場や、事故炉をデータ等に基づいて立体的に再現しその内部を疑似的に体験できるバーチャルリアリティー(VR)システムなどが設備してあります。
ロボット標準試験場では、現在はアメリカで開発されたレスキューロボット用のシステムを活用しているといいますが、今後、第一原発の事故炉に即した形でシステムの構築をしていきたいといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/6d/3c0823b0213d36f02993014e2cdbf7fd.jpg)
また、VRシステムは2号機のデータ等にもとづき画像化されているといいます。確かに破断した配管なども画像化されており、事故炉であることが分かります。その実際の建屋に即した画像の中を移動しながら、持ち込んだ資材を移動できるのかを確認したりすることも可能で、内部作業での被ばく量も掌握し表示されています。こうした装置を使いながら、実際の収束作業を実施してみて、その結果をみながらより妥当で効率的な作業工程を組見立てることが可能になります。今後は1号機や3号機などのVRシステムも用意することになるといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/4f/27ac3a950d35dea0e1c402b58033327b.jpg)
事故現場での作業には資機材を投入することになりますが、場合によっては想定外のことが発生し用意した資機材が無駄になることもありうるといいます。VRシステムなどの施設を活用することによってこれらの無駄を排除できる、すなわち収束にかかわるコスト削減につなげることもできるといいます。
試験棟には原子炉格納容器の下部を模した8分の1セクター試験体(原子炉下部を8つに切り分けた模型)や、ロボットの実証試験に必要な模擬の階段、試験用の水槽などが整備され、原子炉内から溶け落ちた核燃料・デブリを取り出すための技術開発などに役立たせるといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/74/948739e294d727246f369b28f131577c.jpg)
この施設や装備は、東京電力や原発関連メーカーなどが、第一原発の収束に役立てるために活用されることになり、また、廃炉にかかわる人材育成の観点から大学からの利用希望が寄せられているといいます。
誤解していたのはこの点で、JAEAが自ら研究開発をすすめる施設ではなかったということでした。JAEA自らも研究スタッフを置きたいとしていますが、多くを利用するのは収束の技術開発等を行うあ東電や原発関連メーカーです。施設の運営もこららの利用料金でまかなうことになっているということでしたの。多く利用していただけなければ、運営費用が出てこないということです。
もっともメーカー等にとっては、利用料を支払う方が同様の施設を整備するよりも安上がりということなのでしょう。利用料を支払っても十分に利用価値があるということなのでしょうから、運営費用による収入を心配する必要はないのかもしれません。それでも、施設の規模から考えると、充分な収入が確保できるのかな。ちょっと心配が残ります。
この施設の使命は、原発事故収束のロードマップを促進する事にあるよう。5年目にしてこのような施設が運営されようとしている。いや、ここまで来るのに5年もかかった。原発事故の対応の困難さをあらためて感じます。
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センターは国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、いわゆるJAEAが、東京電力福島第一原発事故の廃炉や県内の環境回復を機能的に進める狙いで設置した福島研究開発部門に位置づけられる福島研究基盤創生センターの下部機構で、廃炉にかかわる技術的な研究・試験や関連事業者への設備の提供を行う他、これらの成果を浜通りの産業振興にも役立てていきたいといいます。
施設は楢葉工業団地内に整備され、研究管理棟は完成しており見学できましたが、試験棟は現在施工中で見学はできませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/c2/6f56917fddfb66c33ab0a1d1572b48ef.jpg)
試験棟
管理棟には会議室の他、原発事故に対応するロボット開発にかかわり、その性能評価や操作訓練ができるロボット標準試験場や、事故炉をデータ等に基づいて立体的に再現しその内部を疑似的に体験できるバーチャルリアリティー(VR)システムなどが設備してあります。
ロボット標準試験場では、現在はアメリカで開発されたレスキューロボット用のシステムを活用しているといいますが、今後、第一原発の事故炉に即した形でシステムの構築をしていきたいといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/6d/3c0823b0213d36f02993014e2cdbf7fd.jpg)
また、VRシステムは2号機のデータ等にもとづき画像化されているといいます。確かに破断した配管なども画像化されており、事故炉であることが分かります。その実際の建屋に即した画像の中を移動しながら、持ち込んだ資材を移動できるのかを確認したりすることも可能で、内部作業での被ばく量も掌握し表示されています。こうした装置を使いながら、実際の収束作業を実施してみて、その結果をみながらより妥当で効率的な作業工程を組見立てることが可能になります。今後は1号機や3号機などのVRシステムも用意することになるといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/4f/27ac3a950d35dea0e1c402b58033327b.jpg)
事故現場での作業には資機材を投入することになりますが、場合によっては想定外のことが発生し用意した資機材が無駄になることもありうるといいます。VRシステムなどの施設を活用することによってこれらの無駄を排除できる、すなわち収束にかかわるコスト削減につなげることもできるといいます。
試験棟には原子炉格納容器の下部を模した8分の1セクター試験体(原子炉下部を8つに切り分けた模型)や、ロボットの実証試験に必要な模擬の階段、試験用の水槽などが整備され、原子炉内から溶け落ちた核燃料・デブリを取り出すための技術開発などに役立たせるといいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/74/948739e294d727246f369b28f131577c.jpg)
この施設や装備は、東京電力や原発関連メーカーなどが、第一原発の収束に役立てるために活用されることになり、また、廃炉にかかわる人材育成の観点から大学からの利用希望が寄せられているといいます。
誤解していたのはこの点で、JAEAが自ら研究開発をすすめる施設ではなかったということでした。JAEA自らも研究スタッフを置きたいとしていますが、多くを利用するのは収束の技術開発等を行うあ東電や原発関連メーカーです。施設の運営もこららの利用料金でまかなうことになっているということでしたの。多く利用していただけなければ、運営費用が出てこないということです。
もっともメーカー等にとっては、利用料を支払う方が同様の施設を整備するよりも安上がりということなのでしょう。利用料を支払っても十分に利用価値があるということなのでしょうから、運営費用による収入を心配する必要はないのかもしれません。それでも、施設の規模から考えると、充分な収入が確保できるのかな。ちょっと心配が残ります。
この施設の使命は、原発事故収束のロードマップを促進する事にあるよう。5年目にしてこのような施設が運営されようとしている。いや、ここまで来るのに5年もかかった。原発事故の対応の困難さをあらためて感じます。
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