伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

号外・・第二原発全基廃炉への文字が目に飛び込む

2018年06月14日 | 原発・エネルギー
 いわき市議会も一般質問の最終日を迎えた。

 昼休み、食事後の弁当がらを処理していると、見知った新聞記者が流し場の脇を通りがかり、私に気づいた。

 「伊藤さん、伊藤さん。二部しかないけど、号外です。号外」。

 さて、何だろう。記者は「すぐ読んでくださいね」と念を押す。

 手に取ると、「第二原発全基廃炉へ」の文字が目に飛び込む。黒字に白く抜いた記事だ。一番目立つため、重要記事の時に使われるおなじみの見出しだ。






 記事の夜と、県庁で福島県知事と会談した東京電力社長が、「このままあいまいな状況では復興の足かせになる。福島第二原発を全号基廃炉の方向で具体的に検討に入る」と述べたという。

 県内の原発全基廃炉は、福島県民、いわき市民の共通の強い願いだ。いままで東電は、国の方針を踏まえた対応をするという趣旨の言明にとどまっていたのだが、ついに「第二廃炉」を言い出した。事故をおこした第一原発の廃炉作業が営々と続いており、トリチウム汚染水の取り扱いで、いまだに廃炉作業の周辺状況が落ち着かない中でもたらされた喜ばしい情報だった。

 いわき市議会は、2012年7月定例会で請願「福島県内すべての原発の廃炉を求めることについて」を多数で可決し、この議会から執行部も第二原発の廃炉を表明するようになっていた。こうした議会の立場からしても、第二原発の廃炉の方針決定は、大いに歓迎される。

 ただちに午後から一般質問に立つ、会派の議員の質問冒頭で、この報道に関する市議団のコメントを入れることにした。

 ただ、具体的な廃炉の手順についてはこれからの検討になるという。早期に廃炉作業が開始されることを心待ちにしたい。

 ちなみに、採択された請願はこちら。



請願第6号
平成24年7月30日受理
総務常任委員会付託
紹介議員  伊藤浩之
溝口民子
渡辺博之


福島県内すべての原発の廃炉を求めることについて


請願要旨

 東京電力福島第一原発事故は「人類がこれまで経験したことのない未曾有のもの」(福島県復興計画の指摘)となりました。
 放射能汚染は人々の生活を破壊し、仕事を奪い、家族を離散させ、子どもから学校も遊び場までも奪い、広く200万福島県民に健康不安をもたらし続けています。また、県内全産業、あらゆる部門にも大打撃をもたらし、被害は1年以上たっても今なお、解決の見通しがたっていません。

 このような深刻な被害を、二度と繰り返すことのない福島県を作っていくために、福島県議会は「福島第一原発と第二原発を廃炉にする」請願を採択し、これを受けて知事も10基の廃炉を目指す意思を明確に表明しました。

 県内の議会では、郡山市、福島市、会津若松市、須賀川市、南相馬市、伊達市、二本松市、喜多方市、田村市、本宮市、相馬市、白河市などをはじめ46市町村議会も10基の廃炉を求める決議や意見書を採択しています。

 事故時に30km圏内に入った久之浜町ではほとんどの方が避難し、10万人近くの市民が一時避難したのではないかと見られます。また、危険な街と見られてあらゆる物資が入って来なくなった体験を持ついわき市で、今日まで市議会として10基の廃炉を求めてはいません。

 私たちは市民等の署名を添えて、福島県内すべての原発を廃炉にする意思表示をすることを要請いたします。

請願事項

1 福島第一原発と第二原発は廃炉にすることを、いわき市民の総意として意思表明をすること。

請願者
 いわき市内郷御厩町三丁目101番地
 いわき教育会館内
 原発事故の完全賠償をさせる会
 代表  伊東達也
     佐藤三男
     菅波好恵
     早川篤雄
     矢吹道徳
     外18団体
     外11,166人


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