これは、ある意味、究極の山菜料理と言ってよいでしょう。
正直なところ、再チャレンジするには、非常にハードルが高い。
優柔不断なマタギは、見て見ぬふりをしてここまで来てしまったのです。
しかし、条件が整ってしまった本日は、挑戦するしかないでしょう。
その山菜料理には、
冷凍しておいたヤマグリを使います
本当は、週に二日しかない貴重な休みの日に、釣りか山菜採りと考えていたんだけど、一日中雨降りで強風波浪注意報も出ているんですよ。この状況で出かけるのは無謀。天の声が聞こえてきます。
「まだまだやっておくことがあるだろうが。」
はい、おっしゃる通りです。前回の山菜採りで、まだ調理し切れていない山菜や、溢れそうになっている冷凍庫の中身の処理は勿論、実は、その前の山菜だって残っているのだよ。
うちのヤマノカミが、追い打ちとなる声を掛けてくる。
「冷蔵庫の生クリームが、賞味期限過ぎちゃったみたい。」
そうですか。で、溢れそうになった冷凍庫を覗き見ると、ヤマグリも声を掛けてくる。
「私たちを何時になったら使ってくれるの?」
はい、もう決まりですね。登ってみましょう!
遥かなるモンブランへ!!
去年作ってみて、その難しさはよく分かったし、何を改善すべきかも分かってはいるんです。ただ、手間がかかるんだよね。それで、躊躇していたところがあるんだけど、せっかく一日が空いたんだし、冷蔵庫も冷凍庫も求めているんだから、応えるなら今しかあるまい。始めます。
下ごしらえ・調理の部
・上記の栗をたっぷりのお湯で1時間茹でました
・栗の殻をむいて、栗の実を取り出します
※途中で気づいたんだけど、(砕いて使う場合)半分に割って串でくり抜いた方が、殻を剥くよりもずっと楽ちんです
・実を可能な限り潰したら
・栗200gに対して100gの牛乳と80gの砂糖を加えてFPへ
・滑らかになったら火にかけて、ペースト状になるまで水分を飛ばします
分かる?この変化
・更に、裏ごしにかけたら(ここ、大事!)
マロンペースト第一段階完成!
ここまでで、約5時間かかりました(ここで遅い朝食)。やっぱり、半端じゃないです。でも、モンブラン用のしぼり器からスムースに押し出せるようになったのは進歩。素直に嬉しい。
タルト生地を作ります。
・バター50gに砂糖50gを入れたら軽くレンチン
・溶き卵1/2個を加えます(半分使用。残りは夜の天ぷらに回しましょう)
・薄力粉100gをよく混ぜたら
・アーモンドパウダーを15g加えました
・混ざったら、ケーキ型(小カップ)に塗り広げて、オーブンで200℃11分
・その間に生クリームを準備。100mlに砂糖50gで行ってみました
やっと出番が来たね(9分だてぐらい)
・出来上がったタルト生地に塗ったら、残りはマロンペーストと合流
・しぼり器でモンブランに!
・この日のために待っていた渋皮煮(嘘)を乗せたら完成です!!!
超絶山菜料理です
残ったマロンクリームは、かんてんと合流して、
これも、究極の山菜料理
栗羊羹になりました。
切り離すと
こうなります
うちのヤマノカミ様達は、
「困ったわ。」
と言いながら次々食べようとしていたので、一旦隠しました(週末の来客にも食べさせたい)。
ここまで13時間(途中に昼食と昼寝付き)。夜明けから日暮れまで、丸一日楽しませてもらいました。
それにしても、苦労した甲斐があったわい。超美味しいです。お菓子屋さんになった気分。こういうのを、『栗も積もれば山となる』と言います(これも嘘)。
ただ、この山菜は、大変さといい、美味しさといい、他の山菜とは一線を画すレベルの高さを備えていることは確かでしょうね。いろんなことが勉強になりました。
ヤマグリちゃん達、ありがとう。これまで使うことを忘れてしまっていた生クリームにも感謝です。
山の神様、今年の秋もよろしくお願いいたします。懲りずに、また採りに行きたいと思います。
いつも楽しみに読ませていただいています。
コメントが届いていることに、今、気付きました。
ありがとうございます。
お気づきのように、モンブランは、マタギにとっては、『はるかなる』料理の一つです。
美味しく出来てよかったです。
美味しくできて何よりです。
娘がケーキ作り好きなので、作ってもらおうと思ったけど、そういえば、モンブランはあまり好きではないみたいでした。