島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

内堀兄弟

2013-03-08 13:21:31 | 人物
1627年、島原藩主松倉重政のキリシタン弾圧により、16人のキリシタンに棄教を迫る拷問を加えました。
その16人の中に、島原地区の世話役パウロ内堀作右衛門の3人の息子がいました。
バルタザルと18歳のアントニオ、そして5歳のイグナチオです。
「キリスト信者は人間ではない、だから指は10本もいらないだろう」との理由から親指と小指をのぞく三本の指が両手から切り落とされました。
その後16人は裸にされて真冬の有明海に次々と投げ込まれました。
そして、死にそうになると引き上げられを何度も何度も繰り返し、棄教を迫られました。
「お父さん、こんな大きな恵みを神に感謝しましょう。」
これは次男アントニオが海の中から父に告げた信仰告白として記録されています。
父作右衛門もその一週間後に雲仙で殉教しています。
教会の扉の左には、そのイグナチオの像がありました。
よく見ていただくと三本の指がないことが分かると思います。

「島原の乱」や「キリシタン弾圧」は言葉として知ってはいても、こんなに酷い、そして私たちが普通に暮らしてる場所のすぐ近くで起こっていたとは、まったく知りませんでした。
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