平成版徒然草

自由気ままにその時々の感想や写真などを残しておきたいと思いBLOG作成を思い立ちました。作成から早9年経過・・

映画「母べえ」

2008-02-03 17:15:05 | Weblog
昨夕近くの映画館で山田洋次監督、吉永小百合主演の「母べえ」を観た。物語は昭和15年の東京を舞台に、大学教授の父と母、娘二人の仲睦まじい家族を中心とし、太平洋戦争前後の不安な社会情勢にもかかわらず戦前、戦中を健気に生き抜いていく母親を娘のナレーションで描いていくものだ。小さな家庭の穏やかな日常は、文学者である父・滋が治安維持法で検挙された朝から一変する。(以下略)
映画を観て私の母(大正13年生)と主人公とがだぶってみえた。私の「母べえ」は昭和22年6月に萩市から22歳のときに戦地満州にいた父のもとに嫁いできた。夫は不在(満州在)で父のもとに来たのである(写真結婚)。2ヵ月後には終戦となり、10月には父が復員、翌年8月に私が生まれた。町娘が農家の嫁になり、経験の無い農作業は重労働であり全くのゼロから始めたのである。 農家の舅・姑・夫に仕え、4人の子供(私と妹3人)を育ててきたのである。戦後の物資のない時期に私は小児麻痺を患ったそうで死の一歩手前で回復したそうである。当時の女性は母ばかりではないだろうが、国のため、家族のため、子供のため文字通り身を粉にして生きてきたのだろう。無理をしたせいか最近は足が痛い腰が痛いと体のあちこちにガタがきて苦しんでいる。 映画の中で校内の主行事のたびに天皇、皇后両陛下の写真を正面に置き国体護持のための唱歌を先生、生徒全員で歌っていたが、山田洋次監督はその行為を否定しようとしたのか、肯定しよう(戦争反対)としたのかは疑問が残るおそらく後者であろうが・・・。 私個人としては戦争に負けたことで国歌・国旗(日の丸)が否定されることは世界の非常識だと思ったし、方向さえ間違わなければ「なんと素晴らしい古き良き日本」だったんだろうと感じた次第である。