48年前の今日、昭和40年4月27日私は陸上自衛隊に入隊した。入隊当時の初任給は12,800円だった。封筒郵便は10円、ハガキは5円だったのだから、今から思えば信じられないくらい少額だったが、それでも固定給がもらえるのは嬉しかった。写真は同期入隊のH君で、まだ入隊式前の《陸上自衛隊》の制服を貸与された直後に撮影したものである。山口での新隊員教育は7月中旬まであったが、その間の6月15日にはしっかりとボーナスが支給された。約6,000円だった。子供の頃からバナナなど一本まるまる食べることはなかったので、グローブのようなバナナを売店で購入し、お腹いっぱい食べようと思った。2本目までは美味しいという味覚はあったものの、3本目からはバナナの感覚はなく、4本目を食べた時には生汗をかいた記憶がある。5月の給料からは約半分を貯金し、翌年4月からの夜間大学の入学金、授業料に充てた。当時の自衛隊の日常生活は別に外出しなくても、隊内には売店や映画館、体育館などが完備していたのでこれといった不便さも感じない快適な勤務ができた。とはいえ、隊内生活は40人~50人が一区画での起居でありプライバシーなどというのは度外視だった。お酒も、喫煙も未成年者との区別も今のように厳しくはなく、先輩からは「自衛官になったら一人前の大人だ・・」と言われ飲んでも吸ってもおとがめはなかった。今は時効の《古き良き》時代だった。【写真:昭和40年4月27日陸上自衛隊山口駐屯地内にて】