また会う日まで 上 価格:¥ 2,520(税込) 発売日:2007-10-30 |
ジョン・アーヴィングの小説に惹きこまれると底なし沼のようだ。チャチャメチャコに翻弄される。語り口の旨さ、それは登場する人物の魅力というか、シチュエーションの奇抜さというか、作り話やんかいさぁと覚悟したつもりでいても面白さはさらにその上を行く。独特の世界は嵌ると病み付きになる。この本代は安いものだ。
「また会う日まで」も、逃げた父を追って母親と幼子が北欧の街を旅するという設定で幕があがる。その父親というのが教会のオルガン弾きで全身に楽譜の刺青が施されている。母親は女刺青師。彫り師のネットワークを駆使し追跡を続ける。その息子は将来俳優になるいう片鱗を早くも覗かせて…。とくれば前のめりにならないか。例によって「父親不在」「強い母」「年上の女性」「演劇」といったキーワードがちりばめられて、まだ上巻の半分も行かないが、ページをめくるのも忙しない。で、これらの伏線がどう絡まるのか油断できないが、いつもの作品に比べ軽く思えるほど読みやすい。
これからどう転がされるか楽しみだ。
また会う日まで 下 価格:¥ 2,520(税込) 発売日:2007-10-30 |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます