高校時代の友人からの電話があり、時間は止まらないが、少しどころか遥か昔に戻った気がする。
「それでさぁ、オハヨーよ」
そうだ、ぼくのあだ名はオハヨーだった。
"朝陽のようにさわやかに"
だったから?
"遅刻魔で、お昼前に「オハヨー」と教室に入っってた"から?
"朝帰りのオハヨー"から?
さあ、どれだ?
OHIO州立大学のロゴ入りの、ぼくのお気に入りのトレーナーを、そ奴は「オハヨー」と読んだ。それから、ぼくはオハヨーになった訳だが、それでも前述の理由だってどれも的を外していない。
高校時代を象徴するキーワードは、「マルビナ・レイノルズ」。原爆の恐ろしさを歌ったメッセージ・ソング、「雨を汚したのは誰」を作曲したことであまりにも有名なおばあさん(当時)だ。
あのジョ-ン・バエズをして、
「もっとも物静かな抵抗の歌」
と呼ばしめた反戦歌の作者は、また、
「朝の街に陽が昇る(Morningtown Ride)」
という名曲を残している。
白み始め、まだ朝靄の残る町を、うろ覚えの英語の歌詞を歌いながら…それもSEEKERSバージョンで…自転車のペダルを漕ぐのが好きだった。シンプルなバンジョーのイントロから、静かに盛り上がって行くエンディングまで、心を真っ白にしてくれるばかりか、何も恐れるものはないぞ、とぼくを励ましてくれたものだ。
インターネットはありがたい。今、ここで聴ける(音量を下げてね)し、観ることができる。
THE SEEKERS 「朝の街に陽が昇る」
http://www.youtube.com/watch?v=YZNWoAYYf_s
もし、ぼくがオプティミスト(楽天家)と呼ばれるとしたら、
お気楽なボジティヴ・シンキングの持ち主と思われたら、
いわゆる「さっとん流」に組するとしたら、
まさに「オハヨー」が未だにぼくの中にいるってことだ。
俺たちに明日がない? だったら、今日があるじゃないか。
こうしなければならない、ではなく、こんなんでもできたよ。
そうだ、このノー天気さは、「オハヨー」が息づいている。
辛い思いをかみ締めるとき、心が翳ったとき、どうかあなたもこの曲で癒されて欲しい。
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