これは何だ? 志摩では海岸沿いによく見られる風景である。今日、新学期初めての授業があって安乗に出向き、そこで見つけたものだ。太陽の恵みをいっぱいに浴びての天日干し、見るからに尊い。
実は、これがテングサ。トコロテンの原料である。
海で採ったテングサを天日に干し、洗浄する。この時、小まめに不純物を取り除くと行った細心さが、いわゆる手塩にかけるということである。これを煮詰めるとトコロテンができあがるのだが、ことはそうシンプルに運ばない。布で漉して不純物を取り除くのは当たり前、さらにそれを冷やす訳だが冷蔵庫では失敗する確率が高いという。自然に放熱させ、固めるのが望ましい。
きな粉で、黒蜜で、三杯酢でとこちらはごくごく気楽に楽しく食しているが、本格的なトコロテンは極めて丁寧にこしらえられている。
夏ならではのさわやかな食感、微かな磯の香り、志摩に産まれ志摩で育ってほんとうによかったと思う。
ダイエットを意識するとトコロテンが真っ先に来る。全体の98-99%が水分で、残りの成分のほとんどは食物繊維で栄養価はほとんどない。腸内で消化されないためだが、その分整腸効果がある。
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