「つくつくぼうし、つくつくぼうし…。」
今日、今年初めての法師蝉の鳴き音を聴いた。我ながら驚きだが、ほんとのことだ。火・水・木・金と、先週はすざましい稲光と雷鳴に襲われて、一時激しい豪雨に見舞われた。
余談だが書いておきたい。
「きゃあ、怖い!」
と、どなたもすがり付いて怖がってはくれなかった…。みんな平気な顔をして。ぼくは心ん中で独り虚勢をはっていた。
あの雨から秋の気配が漂うようになって、法師蝉の登場。それが9月1日。如何に暑い夏だったかを示している。思えば、夕方、自転車を駆りながら、蜩(ひぐらし)の鳴き声ばかりを聴いていた。カナカナ・・・というか ケケケ・・・というか、次第にか細くなる鳴き声とともに暗さが増して行き、追われるように家路を急いだものだ。夕間暮れの寂しさにふと誘われ、
「かなかなないてひとりである」
山頭火の世界に引き込まれたのが今年の夏だった。
さて、雷の凄さである。
Y氏宅ではモデムばかりか、LANポートまでお釈迦になったという。稲光がしたら、電源を落とすだけではなく、ケーブル類をすべてのデバイスから取り除いた方がよさそうだ。念には念を入れるといったさらに丁寧な対応が望ましい。
雷に弱いのは機械だ。