滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

名建築を訪れて・・・ダイジェスト

2019年09月08日 | 建築

9月になっても暑いです・・・。最近、また猛暑が戻ってきましたね。8月末は暑さも和らいだので、このまま涼しくなればいいのに・・と思っていましたが、そうはなりませんね。先月は、また月1ブログが書けませんでした。仕事が忙しくて・・と言っても仕方ないのですが、しっかり言ってます。今日は久しぶりにゆっくりしているので、記事を書こうと思ったものの、本当に先月からずっとバタバタだったので、ネタが思いつきません。それで、今回は近年に訪れた名建築をダイジェストで紹介することにします・・。

 

1つ目の建築は、「猪名川霊園 礼拝堂・休憩棟」です。イギリスの建築家ディヴィット・チッパーフィールドが初めて手掛けた宗教建築です。庭園がこの建築の核となっていて、中庭は建物の中心部と礼拝堂の両側にあります。画像は、ゲートの下から建物中心部の中庭越しにビジターラウンジを見ています(私が訪れたのは12月初旬だったかな、中庭はその頃の様子です)。礼拝堂は、この中庭から緩やかな斜路を上がって到達するようになっています。最小限の照明しかない無垢で静謐な礼拝堂は、宗派を問わない純粋な祈りの場となっています。

 

 2つ目の建築は、「香川県立東山魁夷せとうち美術館」です。このブログでも何度か紹介している谷口吉生氏の設計した小さな美術館です。本州から瀬戸大橋を渡ってすぐのところにあります。海側と公園側を隔絶するように大きな壁が貫いていて、まっすぐにのびるアプローチから館内に入り、エントランスを通り抜けて、天井高さ6メートルの1階展示室へ、この1階展示室の入隅に立てらた1本の円柱が空間の垂直・水平方向に奥行きを与えていることに驚かされます。私は1本の円柱がある1階展示室の空間がとても気に入りました。11月には、先月オープンした谷口吉生氏の設計による「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」を訪れる予定です。

 

3つ目の建築は、 栗林公園の中にある「掬月亭(きくげつてい)」です。歴代の藩主が愛した茶室で、江戸時代には「大茶屋」と言われていたそうです。玄関を持たず、どこからでも出入りできる四方正面の数寄屋造りで、いろいろなところに沓脱石(くつぬぎいし)が置かれています。 現在でも、建物内で抹茶や菓子を頂きながら、景観を楽しむことができるようなのですが、私が訪れたときは、ちょうど営業時間が終了したときだったので、残念ながら菓子と景観を楽しむことはできませんでした。

 

最後の建築は、「桜井寺」です。言わずと知れた村野藤吾氏が設計したお寺の本堂です。私たちが訪れたとき、偶然、庭の手入れをされていた前住職さんが、私たちが建築設計に携わっていることを知り、村野氏に設計を依頼した当時のエピソードなどをお話してくださいました。また、本堂の内部も快く見せてくださり幸運でした。実は私もお寺の本堂建替えを3年計画ではじめようとしているところなので、村野氏が設計した鉄筋コンクリート造の本堂に興味がありました。大胆なデザインに圧倒されると同時に、村野氏の建築に対するメッセージが感じ取れたような気がしました。ちなみに、画像に写っている人物は、私の親友(建築構造家)でよく一緒に建物探訪しています。

という事で、今回は私の名建築を訪れて・・・ダイジェストでした。

 

 

 

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