先日、第66回正倉院展に行って来ました。今年も古の文化と職人技(そのセンス)に敬意を表しに奈良に行って来たワケです。毎年この時期になると正倉院展に行くのが、恒例行事になってしまっているのは、今までの記事でもお話していますよね・・・。
という事で、今年の正倉院展の出品を1つ紹介します。上の画像は、桑木阮咸 [くわのきのげんかん]という円形の胴を持つ四絃の楽器です。中国で成立したと推定されていますが、古代の作例としては、この品と宝庫に伝わる螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)の2作例があるに過ぎないそうです。阮咸という名前は「竹林七賢」の一人で琵琶の名手とされた阮咸に由来すると言われています。それにしても、中国で生まれた古代の楽器が日本にしか現存しないというのですから、正倉院の宝物は、日本の宝物というより人類の宝物と言えるかも知れませんね。
もう一つ恒例になっているのが、せっかく奈良に行くのだから正倉院展に行くまえに、もう一つ二つ他の社寺を訪れることです。(これも今までの記事でお話してますね。)今年は、遠くまで足を延ばさずに「ならまち」を散策して元興寺を訪れ、東大寺に行って来ました・・。
上の画像は、元興寺の国宝・極楽堂です。元興寺でもらったパンフレットには、極楽堂の組物や部材の名称などが詳しく説明されていて、建築様式を知るうえでとても興味深いものがありました。
あと・・「ならまち格子の家」にも行きましたが、こちらは私的には期待はずれでした・・。それから、ならまちでオムライスを食べて、私としてはお腹がいっぱいにならなかったので、オムライス屋さんの2~3軒となりのくず餅屋さんでくず餅を食べて、ようやくお腹が満たされました。あのくず餅は美味しかったですよ。(オムライスも美味しかったけど・・。)
今回、奈良に行くまでは、東大寺を訪れる予定はしていなかったのですが、中途半端に時間があったので、そう言えば・・東大寺って小学校の遠足以来行っていないよな・・と思い立ち、もう一度世界最大の木造建築物を訪れて来ました。(画像は東大寺大仏殿)
それにしても、大仏殿はデカい。使われている部材から何から何まで桁外れに大きかったです。(当たり前か・・)、大仏殿の中に創建時の大仏殿の模型があって、創建時の大仏殿は現在の大仏殿よりさらに大きかったというのだから驚かされました。(現在の大仏殿は、江戸時代に再建されたもの)
それから、一般公開されている正倉院も見て来ました。(こちらは、外観を見るだけの公開ですが・・)、とまぁ・・今年も秋の恒例行事が終了しました・・・。