今日は、京都府大山崎町にある国宝茶室「待庵」に行ってきました。妙喜庵-待庵は、一ヶ月前に予約を申し込めば拝観できます・・・。
待庵は天王山の合戦において、秀吉が陣中に利休を招いて二畳隅炉の茶室をつくらせ(利休は功叔禅師と共に秀吉に茶を点じ禅を談じて陣中の苦労を慰めたそうです)、その後に解体され1610年に妙喜庵に移されたと言われています。
待庵は千利休独特の構想で建てられ、現存する茶室建築物としては日本最古のものであり、千利休の遺構としては唯一のものだそうです。
この茶室の掛け込み天井と棹縁天井の組み合せ、床間の隅や天井を塗り回した室床の構造から二畳敷のわりには広く感じられ、連子窓、下地窓の配置、すさを出した壁のぬり方、やや広い躙口、隅炉などと共に利休の非凡な構想力がうかがわれます。
後世の数奇屋は、この待庵を模したものが多いそうです・・・。
私が設計させて頂いた(財)膳所焼美術館には、千利休の子や孫ゆかりの品々が所蔵されているので、お施主さんである膳所焼美術館理事長兼、膳所焼窯元も何度か妙喜庵にその品々を持参して釜をかけに行った事があると先日言っておられました。妙喜庵の住職さんも膳所焼のお茶会にはよく来られているそうです・・・。