酒器を造らせたら日本一と言われた備前の名工、中村六郎さんの泡瓶(画像左側)とその長男である中村真さんのぐい呑(画像右側)です。「酒器を造らせたら日本一」と言われるぐらいですから、徳利やぐい呑が有名なのですが、私はお酒が飲めないので酒器の良さはよくわかりませんが・・・。
この泡瓶は10年ほど前に、備前伊部にある六郎窯を訪れたときに手に入れたものです。当時、私は大型物件の設計監理に忙殺されていて、技術的にも対人的にも殺伐とした日々を送っていました。たまたま、知人に備前にいい作家がいるからと誘われ、私も息抜きがしたかったので、それではと行ったのが六郎窯だったのです。
前述したように、酒器のことはよくわかりませんが、この泡瓶を見たときに、とても心が癒やされたのです・・。ぶっきらぼうに造っているようにも見えるのですが、何かほのぼのとしたようなものが伝わってきてホッとしませんか・・。(こういう形なので、使い勝手がよくなく、こぼさないようにそそぐには少しコツがいりますが、そんなことは全く気になりません・・!)
今でも私は、この六郎さんの泡瓶と真さんのぐい呑みで煎茶を入れて飲んでいます。イライラしているときとか、落ち込む事があったときは、これでお茶を飲んで気持ちを落着かせます。(泡瓶は、私の両手でちょうど包み込めるぐらいの大きさなので、少し温めのお湯を入れて、両手で包んでぐるぐると手に馴染ませているだけでもホッとしてきます・・・。)