徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

国木田独歩の「牛肉と馬鈴薯」の中の「びっくりしたい」とは?!

2015-09-02 15:34:14 | 本と雑誌
皆さん、国木田独歩って知っていますか?
また、「牛肉と馬鈴薯」という本を読んだことがありますか?

私は、大学の時この本を読んで、それからあの時読んだ「びっくりしたい」という言葉がとても気になっていました。
本日、インターネットで無料で読める「青空文庫」でその本(ていうか画面)を読みました。
だいたいの話の流れを知っていたこともあり、本で読むよりかなり早く(40分ほど)で読めました。

だいたいのあらすじはこうです。(このブログ作者による要約)

明治倶楽部という建物で、中年の紳士(?)数名が人生について議論している。
そこへ岡本という人が訪ねてくる。

最初、自説を述べていたのは上村。
北海道にあこがれて、開墾して、自由に暮らすことをあこがれていたが、5ヶ月ほどでイヤになったと。
馬鈴薯という理想を追いかけてはみたものの、実際は牛肉を食べたいという欲求に負けてしまったとのこと。


その次に近藤。
自分は、最初から馬鈴薯なんて理想を追いかけず、牛肉が好きだった。


最後に岡本。
自分は、生きているが、理想主義でも現実主義でもない。また、最初からどちらが好きだったわけでもない。
ただ、この「習慣」に支配されている自分を開放し、体についている「霜」を落としたい。
そして、この世の中の真実に「びっくりしたい」と言う。


「びっくりしたい」って何だかわかりますか?
私が考えるに、人生の進路を決めるような強いインパクトのある思い(仏教的に言えば「悟り」)ではないかと思うのです。
皆さんはどうお考えですか?


国木田独歩は1871年に生まれ、1908年に結核で亡くなっています。37歳の誕生日を迎える前です。
それでいて、2回結婚し子供が5人もいます。
そうした、短い人生でありながら、亡くなるときは文壇の巨匠となっていました。
しかし、「何か空虚なもの」に支配されていたのでしょう。

さて、私達はそれぞれの人生を今まで歩んできましたが、独歩が言う「びっくりした」ことがあったでしょうか?
私は、なかったように感じます。

でも、それで良いのかもしれません。
小説の中にも、最後は「私も言ってみたかっただけだ。ワハハハハ」と書いてましたから。



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