ゼノには歴代シリーズ内でも最強クラスの高性能戦車がある一方で、性能を削られ劣化した戦車、初期のまま固定され工夫の幅すら存在しない戦車もあります。並べて使うには差が開き過ぎ。
また、シールドブレイクという新システムで属性攻撃を推しているのに、武器が揃えにくい音波、店売りで充分な冷気、周回前後で落差の大きい火炎、圧倒的強さだがレアドロップしかない電撃。層の厚さが大違いです。
ではその格差を組み合わせて均衡を取りましょう。弱いシャシーには強い武器を、強いシャシーにはそれなりの武器を。ラッシュは武器5つと特性を組み合わせて構成します。互いに足りない部分を補うことで、どの戦車にもだいたい同じ程度の属性シールドカチ割り能力を持たせました。
・火炎
火炎属性武器は3周目から急激な強化が入ります。沈みゆく街区のアブストロから取れるアブストロマウスは今作では火炎機銃(前作ではガス)になりました。大砲以上の攻撃力があり、複数入手も容易なため、バルカンハリケーンの火力が跳ね上がります。ただし外見はアブストロの唇で色変更もできません。真面目な戦車に装備するにはふざけ過ぎた外見なので、まともな外見の他候補を探すとエクスバーンガンという、さらに強力な火炎機銃がありますが1周1個しか入手機会がありません。さらに色変更も出来ません。しかし私はゼノのおフザケ・お遊び要素の足りないシリアス雰囲気に息苦しさを感じていたので、火を噴く唇は大歓迎です。喜んで戦車に唇を生やしました。それはさておき、4から引き続き機銃の色変更出来ないのが困ります。そういう仕様こそ減らしてくれませんかね。
唇役をあてがわれたのはバルカンハリケーン持ちの22式対空戦車です。同じ機銃使いならバルカンゴッデスの多脚戦車のほうが強いけれど、あれは装備位置が前後左右不均衡で唇の並びが揃いません。一方でゲパルトの左右キャタピラカバー上に生える機銃位置はバランスよく、なおかつ主張も強く「ここに変なもの付いてます」とアピールするには最適だと思います。
実際シールドブレイクするまで相手を焼き続け、割れてもさらに焼き続けるコイツのバルカンハリケーンは強力で、連戦にも強いため普段乗りにも使います。
・冷気
フリーズパッケージを並べてラッシュ(ハリケーン)で撃ちます。全装備をSEに揃えられるのはロンメルとバギーですが、強力高性能なロンメルを援護役にはもったいないので消去法でバギーに。特性スロットが少なめですが、武器側の攻撃手数でカバーする戦法です。機体全体を白い寒冷色に塗りたいのに、ボディ下部の赤は変更できませんでした。
・電撃
超電磁バーストは火力・連射数・弾倉どれもが高数値で、他の属性武器と比較すると明らかに強いです。これ一本あれば並べてラッシュさせずともシールドブレイク役が務まります。
ビゾンテは装備自由度が低く特性スロットも少なく、他のシャシーと比較すると明らかに弱いです。大砲2本装備は変更できず、有効に働かせるにはキャノンラッシュしかありません。
なので、ほぼ最強クラスの属性大砲を、最弱クラスのシャシーに乗せて、少ない特性スロットを大砲強化に全振りしました。ビゾンテをどう活躍させようかと考えて、元の弱さを武器でカバー。それぞれ突出した最強と最弱が合わさりチーム内戦車のバランスが取れたと思います。
装備が決まれば次は外見を整えます。ビゾンテは砲塔が大きめで大砲5門を横一列に並べて装備可能です。このキレイに並んだキャノンラッシュの使い手は歴代シリーズ内でも珍しく、ビゾンテは2Rのレオパルト2以来の逸材でした。
さらに塗装もします。ゼノ戦車には本体部分を複数の色で塗り分け、迷彩模様を描けるシャシーが数台あり、その迷彩形状もシャシー毎に違います。ビゾンテはやや大雑把で直線的な塗り分け。ここを黒・黄で分けるとマンガ的落雷表現図案に見えます。技巧に凝ったリアルなやつじゃなくて、低年齢層向けギャグ漫画ぽい落雷。安直ゆえに分かりやすい、性能も外見も雷電サンダ―ボルト戦車が完成しました。
・音波
この属性武器は周回してソニックブレードを拾い集めるしかありません。そしてソニックブレードの外見は、ファンタジー系RPGに後半登場する魔剣のような曲線の多い形状で、どの戦車にも似合わない気がします。しかもサイズがでかく画面内での主張が強いため、相殺しようと大型シャシーに乗せたら互いのサイズで画面内主張がさらに膨らみ、絵面がうるさく感じました。なによりデカイ戦車にデカイ武器載せたら、隣に並ぶ他の戦車がひ弱に見えました。そんな全体像を崩す副作用は困ります。
なので変なデカイ武器を載せるのは、地味で小柄な堅実戦車にしました。10式のことです。巨大な三枚刃の後ろに車体が隠れそうなスタイルですが、他戦車と並べた時のサイズがちょうど良いバランスです。