伝説の塗り分け塗料の表紙だったプレイモデル2号。いま思ってもTMS別冊の中で最も面白かった夢のある号でした。
ブルートレインの編成例記事のあと、87分署の方が作られた電化非電化接続の駅セクション「咲花駅」
そこに佇んでいたスカイブルーの旧型国電、発売されたばかりのGMキットを美しく組まれた4連に惹かれたのはワタシだけではなかった筈です。
ツカチャンから快気祝いに譲っていただいた黎明期のキットを、あの記事をイメージして仕立ててみました。
クモハ43004。以前に書いた通り、プレイモデルの記事に憧れて敢えて前パンの姿で作りました(部分低屋根が苦手なので…お好きな方、すみません)
キットはクハ47100だったので、前面窓を広げ木製窓枠に直しました。クハ55と2連で走らせることもあろうかと、この車輌に動力を組み込んであります。
基本的に素組でして、これは間違っているのでは?みたいなディテールも敢えてそのまま。
避雷器と炎管はカトーのパーツ。これは共通です。パンタはトミーのPS11を取り付け穴を新設して設置。屋根がちょっと寂しかったので0.4と0.3の真鍮線で配管を簡単につけてあります。
やはりサハ45は欲しかったので、これだけは新しくキットを購入しました。合いがよく組みやすいですね。
トイレ窓の埋めは目立ちますが、まあ満足しています。例によってメンディングテープで曇りガラスを表現。
屋根端の足掛けはパーツが入っていましたが、迷った末に取り付けないことにしました。
床下機器はわざわざダイキャストのに交換。一部を糸鋸で切り取り、鉄コレのパーツでディテールアップしてあります。
暇をみて内装をやりたいですね。真っ赤なふかふかのクロスシートを付けたいです。
クモハ51。屋根のイボイボが強烈です。400番のペーパーでヤスリましたが、なかなか消えず苦労しました。屋上機器はクモハ43に準じております。作用管は0.3ミリプラ棒を用いましたが塗ってしまえばそれとわかりません。
真鍮線の在庫が切れたので使いましたが工作ははっきり言って面倒でした。
このキット、43や55とは設計センスが全く違うのも面白いです。
クハ55001。こんなナンバー大糸線にはおらんよ!て言われても知りませんw
この平行世界では国鉄時代なんかの事情で関西から流れてきて、ここで生涯を終えたようです。
運行表示窓は腐食が著しく、転入時にHゴム支持に改造されたようです。
…PM2号で一方の先頭車はこの形態で、この編成ではこれでなくてはなりませんでした。
運行表示窓がHゴムの車輌は側面戸袋窓もそうなっているようでして、このように片方だけ改造された車輌は無かったかもしれません。
この前面は魅力的に仕上げられたと自分でも思います。GMキットの本来のポテンシャルを活かせた仕上がりになりました。
車体側ジャンパー栓はパーツは使用せず、ランナー引き伸ばし線と0.3ミリ真鍮線で表現しました。
全車輌に共通した部分として、トレーラー車はカトーのスポーク車輪を奢り、台車はクモハ43は鉄コレの側枠利用。
クモハ51はカトーTR23。床に集電板をスルーする穴を開け。なんとなく大柄で彫りが深い感じがDT12ぽいです。
クハとサハは鉄コレTR23。線が細くて華奢な感じがそれらしいです。
傷消しをサボってちょっと後悔しておりますが、ダイキャスト床下を何十年振りかで使いました。
同世代の方はわかって頂けると思いますが、子供の頃GMキットを組むとこの床下機器の取り付けに苦労したものです。タップなんて持ってないし何処で売ってるかもわからないから、無理矢理取り付けビスをセルフタッピングしてちゃんと付かなかったり。
いろいろ思い出します。今はタップがちゃんと使えるオッサンになりましたよ。よかった。
吊掛電車が去り、遠くで踏切の音が止んであたりはしんと静まりかえりました。
もうすぐ夕方、何処からか夕餉の準備か美味しそうな香りがしてきます。
「帰ってきたウルトラマン」の再放送に間に合うように、少し急いで帰らなきゃ。