ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

ローマ帝国と地中海文明を歩く

2024-06-07 20:46:58 | ヨーロッパ旅行記

ローマ帝国と地中海文明を歩く

本村凌二 編著

講談社 発行

2013年4月22日 第1刷発行

 

学術的な解説を施した観光案内書です。

 

第一章 チルコ=マッシモ  戦車競走の興奮とファシズムの記憶

 

第二章 マルクス=アウレリウス帝騎馬像  古代都市ローマにただ一体残された大騎馬像

 

第三章 オスティアとポルトゥス  首都ローマを支えた双子の港湾都市

 

第四章 ポンペイ  ヴィーナスの街

 

第五章 シチリア  ギリシャ伝来、劇場文化の花咲く島

 

第六章 ミラノ  ケルト、ローマ、そしてキリスト教

 

第七章 トリーア  皇帝たちの都、北のローマ

 

第八章 リヨンと北辺の町々  都市の華やぎ、支える商人

地中海沿岸から運ばれてきた物資は、河口にほど近いローヌ川沿いの街アルルにおいて海洋船から川舟に積み替えられるか、あるいは海洋船に積載されたままリヨンに到着した。

リヨンで販売・消費される以外の商品は再びここで舟を替え、さらにリヨンで生産された食器等の新たな商品を加えてソーヌ川を北へを遡行する。

ソーヌ川中流域で舟を降りた物資は、牛などが牽引する荷車に積載され陸路北上し、ラングル高地を越えるとライン川支流であるモーゼル川流域に到達する。

そこで再び川舟に積まれ、モーゼル川を下り、ライン川流域を目指す。

そこには当時ローマ軍団などが駐屯していた。

 

第九章 南仏ミヨーのラ=グローフザンク遺跡  ローマ世界第一の陶工集落

 

第一〇章 アンダルシア遺跡紀行  地中海の息吹と都市文明の恩恵

 

第一一章 エディンバラ  スコットランドにおけるローマ帝国

 

第一二章 アテネ  路線バスで古代を巡る

 

第一三章 オリンピア  「オリンピック発祥の地」を超えて

 

第一四章 サモトラケ  マケドニアとローマの野望

 

第一五章 ゴルテュンとクノッソス  ポリスから属州の都、コロニアへ

 

古代クレタ島を代表する二大都市、クノッソスとゴルテュン

 

第一六章 ディデュマ  神の声を聞く地、聞かせる地

 

ディデュマは、現在のトルコ共和国中西部、かつて「イオニア地方」と呼ばれた地域に位置する。

 

第一七章 アンティオキア 忘れられた都市を探して

四~五世紀に作られたポイティンガー図と呼ばれるローマ帝国の地図

そこに描かれた三つの大都市はローマ、コンスタンティノープル、そしてアンティオキア

現在はトルコのハタイ県アンタキヤとなっている。

 

第一八章 キプロス ヒューラーテースと呼ばれた神

 

第一九章 バビロン 天空を仰ぎ見る学知の都市

 

第二〇章 ルクソール神殿 引き継がれる聖性

 

第二一章 ドゥッガ カピトリウムのある町で

カルタゴから南西に100キロ以上進んだ内陸部に位置するドゥッガ。オデュッセウスのモザイクが本来あった場所

 

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アルブレヒト・デューラー ネーデルラント旅日記 1520-1521

2024-05-26 20:43:55 | ヨーロッパ旅行記

アルブレヒト・デューラー ネーデルラント旅日記 1520-1521

アルブレヒト・デューラー 著

前川 誠郎 訳

朝日新聞社 発行

1996年7月10日 第一刷発行

 

本書はデューラーが1520年7月から翌年の7月までアントウェルペン市を中心に、今のベルギー・オランダ諸都市を訪ねた旅日記です。

内容は旅中の収支の明細を記録した出納簿が主になっています。また旅先で描いた作品も載っています。

文中では、ラファエッロ、ルッター(ルター)、エラスムスなどの有名人が同時代人として出てきます。

 

はじめに

デューラーを直ちに〈新教徒〉であったと速断すべきではなく、当時は今日的な意味での〈新教〉はまだ成立していなかったことに注意しなければならない。p4

 

ネーデルラント旅日記

エラスムスの肖像画作成のためデューラーによる写生が行われていた。

 

ウルビノのラファエル(ラファエッロ)が1520年4月6日亡くなった。その素描類は死後すべて散逸した。しかし彼の弟子のトーマス・ダ・ボローニャがデューラーに会いたいと言った。

 

賭博の記事が多く出てくるが、デューラーは大抵負けた話ばかりである。

遊戯はおそらく将棋(Brettspiel)であり、Schach、Muhle、Trick-Trackの三種があり、盤もこの三つを折りたたんで組み合わせてあった。

 

アントウェルペンでシュトラースブルグ(ストラスブール)のものよりも高いといわれる大聖堂にのぼった。

(実際はストラスブールのそれより11メートル低い)

 

ブリュッゲ(ブルージュ)でミケランジェロの聖母子像(1506年購入)を見るデューラー。

 

ルッター哀悼文

 

解説

デューラーがこの日記で使った言語は、1350年頃から当時まで行われていた初期新高ドイツ語だった。

 

当時と現代の値段の比較には、ローストチキンがまだわかりやすい。

 

当時、このような長い旅は例外中の例外であるとともに、限りない贅沢でもあった。

前半は年金給付請願のためだったが、後半は観光の旅だった。

 

1521年5月4日のルター逮捕のニュースを聞き、デューラーは悲痛極まりない哀悼文を書いた。

この逮捕は実はザクセン選帝侯フリードリッヒ賢公の書いた芝居だというのは今日誰しも知るところである。

ルターは事件の六日前に友人クラナッハへ宛ててしばらく身を隠すことを予告している。

 

デューラー時代、即ち十六世紀第一・四半期ごろのドイツ美術史を眺望して極めて特異に感じることは、デューラー、クラナッハ、グリューネヴァルト、ホルバイン、あるいはラートゲープ、リーメンシュナイダーたちの巨匠たちと政治とのあまりにも直接的な関係である。

 

ルッター哀悼文の四つの段落

・悲報の到来とその依って起こった理由についての考察

・救世主ルッター亡き今、彼に代わるべき真のキリスト者の派遣を神に求める祈り

・エラスムスに向かって万事を放擲して蹶起することを懇願

・黙示録を引用した結尾の祈り

 

 

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アイルランドのハチの巣型の謎のモニュメント

2024-04-20 20:53:42 | ヨーロッパ旅行記

 

翌日はダブリンからニューグレンジ、モナスターボイスという遺跡を訪問する、現地法人バスエーランの旅行に参加します。

その途中で画像のような場所でバスは止まり、運転手さんがバスに乗ったまま解説してくれましたがよくわからず、とりあえず写真だけは撮っておきました。

このブログに書くにあたって改めて画像検索などで調べてみたのですが、バルブリガン付近にある、このハチの巣のような形をしたモニュメントは遺跡ではなく、現代のアーティストによって創られたモニュメントのようです。

ブレモアヘッドの近くにある古代の埋葬墓や、7世紀にアイルランドに養蜂をもたらした修道士聖モラガに関連した作品のようです。

ひとまず、長年の謎が解けました。

 

(フェイスブックのSteach Maoilín さんの記事を参考にしました)

 

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ダブリンに存在したソ連の残像(アイルランド)

2024-03-10 20:30:08 | ヨーロッパ旅行記

ダブリンの街を歩いていたら、画像のような赤色を中心としたファサードで、インパクトの強いソビエト連邦風の店を見つけ、写真に残していました。

店名はプラウダのようです。

プラウダとは新聞の名前で、今もまだ発行しているようですが、やはりソ連時代のイメージが強いですね。

画像検索で確認してみると、ウオッカベースのカクテルなどを出しているバーとのことでしたが、もう既に閉店しているようです。

二十年以上前ですから、閉店していても不思議ではありません。

グーグルマップで現地を見てみると、今は全く別のライブハウスになっていました。

 

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フィッツイモンズホテルのナイトクラブにて(ダブリン、アイルランド)

2024-03-09 20:27:51 | ヨーロッパ旅行記

 

ジェームス・ジョイス・タワーからダブリンに戻り、宿泊先のフィッツィモンズホテルに帰ってきました。

ナイトクラブやバーも併設されており、当たり前のようにそこに入りました。

自分の撮った写真だと、他のお客さんの後ろ姿がやたら目立ったりしてあまり上手く撮れていませんので、当時のパンフレットの写真もつけておきます。

アイリッシュミュージックのライブと、アイリッシュダンスを踊るお姉さんたちです。

ホテルなので、フロントから入りますが、ちょうどその時、ダンサーたちが休憩時間でダラっとだべっていました。

特に控室のようなものは無かったようなので、彼女たちも仕方なくそこにいたのでしょうが、なんだか見てはいけないものを見てしまったような気がしました(笑)

 

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