ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

フランスの県議会議員選挙制度改正

2015-03-25 22:34:57 | フランス物語
日本では4月、統一地方選ですが、フランスでは2015年3月22日に、全国の県議会選挙の第一回投票が行われ、その当選要件に満たされなかった県は、29日に第二回投票(決戦投票)が行われます。

上の画像はフランス内務省のHPからのものです。第二回投票の広報用画像です。

この選挙方法がユニークなのですが、あまり日本では知られていないようですので、ここで取り上げたいと思います。

まずこの候補者は、男女二人組で立候補します。

そして補欠として、また男女二人組が投票用紙に載せられます。合計4人が載ることになります。ポスターなどは、まさしく上の画像のような感じです。

その名称としては、男女共同参画や男女同数を意味する「パリテ」という言葉から「パリテ二人組投票」とされていますが、わかりやすい仮称を考えると「混合ダブルス制投票」という感じでしょうが。




もともとフランスでは、1000人以上の市町村、州、欧州議会では、拘束名簿式(比例代表に近いもの)で、男女交互に名簿に登載し、男女の当選議員の数がほぼ半々になるようにしています。

しかし県は小選挙区制で、選挙区ごとに一人しか当選しないため、どうしても女性の比率が下がる傾向にありました。2011年で女性議員の割合が13.9%とのことです。

それゆえ、県でも県全体を一つの選挙区とし、拘束名簿式を採用する案もありましたが、結局現在の選挙区を生かすこの「混合ダブルス制投票」にしました。

選挙区を基盤にすると、議員と選挙人の関係が密接となり、地域に根ざした政治が実現されやすいという理由からです。

ただ選挙区で当選者が二人になることにより、選挙区は3971から2054と、ほぼ半分に減らされました。




日本でも号泣県議とかで、県議会のあり方が見つめなおされる時期に来ているように思います。

フランスのこのような制度が、果たしてそれ自体正しいのか、また日本の風土に合うのか、は全く未知数です。

しかし単に女性議員を増やせ、とかかけ声ばかりかけても、実際にそれを促進するような法整備がなければ、ほとんど意味がなくなってしまいます。




参考文献

フランスの県議会議員選挙制度改正

パリテ2人組投票による男女共同参画の促進

国立国会図書館 調査及び立法考査局 海外立法情報課 服部有希

外国の立法261(2014.9)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランスの混合ダブルス県議会選挙

2015-03-23 22:05:39 | フランス物語
今日気になったこのニュース

仏統一地方選第1回投票、サルコジ氏率いる右派が勝利 極右2位

ロイター 3月23日(月)9時38分配信




はあ、フランスで統一地方選なのか、でも去年、パリ市とかで選挙があったはずだし・・・

と思って調べてみると、どうやらフランス全土の県議会の選挙らしい

県議会の制度といえば・・・




在日フランス大使館のHPによると




県議会の選挙区は、1789年12月22日付法律で創設されました。1区で1議員を選出する小選挙区制です。県議会議員は直接普通選挙で選ばれ、任期は6年。3年ごとに半数が改選され、再選も可能です。一部改選制は1871年8月10日付法律で導入されました。

 県議会選挙は、多数代表単記2回投票制です。
• 第1回投票で当選するには、有効投票の過半数かつ、有権者の4分の1以上にあたる票を得なければなりません
•当選者がいなければ、2回目の投票が行われ、相対多数の候補が当選者になります。決選投票の候補者になるには、第1回投票で有権者の10%以上の票を得る必要があります。この条件を満たす候補者がいない場合、第1回投票の上位2人による決選投票となります。

ふむふむ、なるほど

そして更にネットで調べてみると、フランス在住の日本人の方のブログを発見

そこには

「立候補者が二人一組で立候補」

「しかも必ず男性一人、女性一人でないといけない」

「更に補欠の男女ペアもいる。家庭の事情や健康理由で辞めた場合、同じ性別の補欠が議員になる」

とのこと

これは驚きました。

普通の個人戦や団体戦(比例代表)だけでなく、このような混成ダブルスのような選挙制度ができたのですね。

ちなみにフランスはパリテ法で、グループリスト内で、男女交互に並べている方式があったが、今回から始まったの混成ダブルス方式は世界でもかなり珍しいのではないだろうか。

日本でももっとニュースになってもいいような気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドイツのメルケル首相を映画化

2015-03-18 19:29:34 | ヨーロッパあれこれ
メルケルさん役を誰が演じるか、ということですが
メリル・ストリープさんは落ち着いているものの雰囲気は全く違うし
ジョディ・フォスターさんはやはりきれいでリアリティがないし
そうだ!スーザン・ボイルさんならどうだ!(笑)(^^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安西水丸は褒めるしかない

2015-03-15 09:50:48 | ヨーロッパあれこれ
ちょうど今、日曜美術館を見終わったところです。
安西水丸さんの特集、興味深く拝見しました。
自分にとっては、安西水丸さんは3つの顔がありました。
一つはギャグ漫画家
もう一つは村上春樹さんのイラストレーターとして
そしてマティスのようなイラストレーターとして
です。
まず最初のギャグ漫画家としては、「個人の星三番くん」というもの
ビックリハウスだったかな、老人は好きな個人のために北酒場を歌い、ライバルの中目を蹴落とすために朝潮のヌード写真を中目に送ることを提案するが、死者が出るかな、と思い断念していました。(笑)
村上春樹さんのイラストはお馴染みですね。
ここでもやはりギャグ的なものが好きでした。
あとイラストレーターとしてマティスの影響を感じてしょうがなかったです。
この番組の中では松任谷由美さんが同じことをおっしゃっておられて嬉しかったです。
絵自体はマティスよりも遥かにお上手だと思いますが(^-^;
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする