ブルターニュ紀行
野を越え、浜を越え
ギュスターヴ・フローベール著
渡辺仁 訳
2007年4月10日 初版第1刷発行
新評論 発行
この本は「ボヴァリー夫人」などの作品によって知られる、フローベルによる、若き日の紀行文である。
題名はブルターニュとあるが、そこだけでなく、観光地として知られたロワール地方の城や、モンサンミッシェルなども書かれているのは、なじみやすくてありがたいものである。
この旅行は1847年5月1日から、友人のデュ・カンと共に行ったものである。
原文では、章ごとに、交互にフローベルとデュ・カンが紀行文を書いているが、この本ではフローベルのところのみ翻訳し、デュ・カンの部分は地図と行程のみであった。
全て本にしてしまうと、倍の量になってしまい、編集上しょうがなかったのだろう。
ただ、有名な方だけを翻訳してるのは、何となく漫才コンビの片割れだけが成功しているのを見ているようで、少し悲しくも感じる。
最初のロワール地方では、ブロワ・シャンボール・アンボワーズ・シュノンソーのように、有名な城について十分に触れているが、場所によっては、大聖堂とかよりも、そこでの些細な事件や、人々に関する辛辣な描写も見て取れる。
サンマロでは、シャトーブリアンに思いを馳せ、彼らサンマロ人の信念を賞賛する。
また近くのモンサンミッシェルも訪れているが、当時はまだ刑務所としても使われていたようで、囚人などの描写も行っていた。
野を越え、浜を越え
ギュスターヴ・フローベール著
渡辺仁 訳
2007年4月10日 初版第1刷発行
新評論 発行
この本は「ボヴァリー夫人」などの作品によって知られる、フローベルによる、若き日の紀行文である。
題名はブルターニュとあるが、そこだけでなく、観光地として知られたロワール地方の城や、モンサンミッシェルなども書かれているのは、なじみやすくてありがたいものである。
この旅行は1847年5月1日から、友人のデュ・カンと共に行ったものである。
原文では、章ごとに、交互にフローベルとデュ・カンが紀行文を書いているが、この本ではフローベルのところのみ翻訳し、デュ・カンの部分は地図と行程のみであった。
全て本にしてしまうと、倍の量になってしまい、編集上しょうがなかったのだろう。
ただ、有名な方だけを翻訳してるのは、何となく漫才コンビの片割れだけが成功しているのを見ているようで、少し悲しくも感じる。
最初のロワール地方では、ブロワ・シャンボール・アンボワーズ・シュノンソーのように、有名な城について十分に触れているが、場所によっては、大聖堂とかよりも、そこでの些細な事件や、人々に関する辛辣な描写も見て取れる。
サンマロでは、シャトーブリアンに思いを馳せ、彼らサンマロ人の信念を賞賛する。
また近くのモンサンミッシェルも訪れているが、当時はまだ刑務所としても使われていたようで、囚人などの描写も行っていた。