ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

コンピエーニュ 冬の緑の絨毯

2006-04-09 23:07:35 | フランス物語
一旦、コンピエーニュの宮殿を出て、昼食を食べに行く。
市庁舎前の広場辺りに戻るが、日曜という事で、あまり店が開いていない。
結局角地にあるブラッセリーに入る。
何を食べようかと思ったが、まだRがつく月だった事もあり、生牡蠣などに決める。
当然辛口の白ワインと一緒である。

食事を済ました後、再び宮殿方面に戻る。
中には入らず、庭園に入る。
宮殿のファサードを見ると、紋章があり、Nの文字が入っている。ナポレオンのNである。
こういうのがナポレオンは本当に好きだったらしい。
宮殿前の庭園は、冬という事もあり、彫刻などにも覆いをしてあった。
しかしその向こうには、冬にもかかわらず、緑の芝生が広がっている。両脇は木々が生い茂っている。
そしてはるか向こうはかすんでいる。
この芝生は、「緑の絨毯」とも「美しい山々の小道」とも呼ぶらしい。長さ約4.5kmとのことだ。
ヴェルサイユにしろ、フォンテーヌブローにしろ、さらにシャンボール城の庭園にしろ、このようにはるか向こうまで視界が広がっているのを見ると嬉しくなってしまう。
脇の並木道を通り、少しだけ彼方の方向に行ってみる。
そして緑の絨毯の真ん中に立ち、振り返る。
コンピエーニュの宮殿が、緑の絨毯の上に、しっかりとその身を横たえていた。

(おまけ。今日NHK新日曜美術館を見た。レオナルド・ダビンチを取り扱っており、たいへん興味深く見ることが出来た。ただ一件残念だったのは、シャンボール城を、アンボワーズ城と間違えて紹介していたのだ。確かにシャンボールもダビンチにゆかりはあるが・・・。どーでもいい、細かいことですみません。)

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フラン紙幣にのった「星の王子さま」

2006-04-09 01:23:05 | ヨーロッパあれこれ
4月から、ラジオフランス語講座の応用編が「星の王子さま」になった。
この作品、自分も読んだ事がある。(もちろん日本語で)
作品のいろんな背景を3ヵ月かけて解説していただけるのはありがたいことだ。
自分が読んで感じたのは、内容自体はたいへんわかりやすいが、その奥の作者の思いの解釈が難しく、ある意味、読者の手にゆだねている面があるのかもしれない。
単なるかわいらしい童話という一方、哲学書的な要素もある。
そういう点が、長年、人気を保っている秘密だと思う。
また折に触れていろいろ書いていきたいと思う。

この作品自体、フランスの象徴でもある。
写真に載せたように、旧50フラン札でも使用されていた。
サン=テグジュペリの肖像と、王子さまのイラスト、さらに最初の像を飲み込んだ大蛇のイラストまである。
青を基調にした非常に美しいお札だと思う。
基本的にはユーロ信奉者だが、このようなお札を見ると、フランが恋しくなる。
ちなみに100フランは頑固親父セザンヌの肖像で、彼の鬼気迫る作品「トランプをする人」のイラストとともに描かれている。こういうお札もたいへん、いとおしい。
まあユーロの理念として特定の場所、人はできないので仕方ないと思う一方、クレームのつきにくい、象徴的で素晴らしい人はいないものかと思う。
そうなるには、もう少し、時間が必要なのかもしれない。

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