昨今、旧統一教会について取りざたされていますが、その他についても普通に生活していて勧誘にあうことがあるので、注意喚起を込めて過去の経験を書き残すことにします。ただし、日本には信仰の自由がありますので、個人の信条を否定するものではありません。しかしながら、新興宗教については、もれなく高額のお布施が付帯している場合があるので、その点については留意すべきでしょう。
特に学生の場合は、学内のサークルやボランティア活動といった隠れ蓑を使う場合も多いので、人生経験の少ない若者が引きずり込まれて抜けられなくなるという場合もあるので、特に注意したいところです。
自分は、お墓がある寺が浄土真宗であり、葬祭・法事等はお世話になりますが、それ以上のつながりはありません。特定の宗教を信じて、お布施をしたり高額の壺や書籍を買ったりしたことはなく、今後もそういう行為をすることはありません。クリンゴン※の考え方として、「死んだらただの抜け殻だ」(但し魂は別で死ぬと「ストヴォコー」へ行くと考えられている)というのがありますが、それに近い考え方です。
※スタートレックに登場する戦闘民族。連邦と敵対(後に同盟関係になる)しており、戦闘時は「死ぬには良い日だ」という覚悟をもって参戦する。なによりも名誉を大切にする。母星はクロノス。
写真は、イメージです。
【旧統一教会】
おば(故人)が旧統一教会に入信して、えらい目にあった。おば(5人兄弟の長女)は、戦時中赤十字に協力したり、終戦後は某大病院の婦長として定年まで働いた。未婚だが子供(女性)が一人いて、一軒家まで建てたというしっかり者でした。
子供も結婚し(後に離婚)、定年近くのころ(定年後かも)どのようなきっかけは不明だが、統一教会にのめり込み家を売り払い、(多分)全財産を寄付してしまった。親類らは説得を試みたが、聞く耳もたずで行方不明となる。一時は、高麗ニンジンを無断で親類一同に送り付けてくることもあったが、当然代金などは支払わなかった。
親類付き合いも無くなり、どこかで死亡したらしいという噂は聞いたが詳細は不明である。これが本人にとって幸せだったかは分からないが、はたで見ていた分については哀れというほかの表現は思い浮かばない。
【創価学会】
学生時代、執拗な勧誘を受けるが撃退した。会社勤め時代に、親しげに話しかけてくる同僚がいて、ある日帰宅途中で呼び止められた。(多分、待ち伏せだな)学会の集会があるので、ぜひ参加してほしいとしつこく勧誘される。断ると「一度でいいので参加して下さい、その時に判断すればいいでしょう」とか言うので、「二度と、そういう話はするな」ときつく言ったら、その後の勧誘はおさまった。会社内での宗教活動は禁止されているので、待ち伏せして説得しようと試みたと思われる。いままでで、一番しつこい勧誘方法だった。また、選挙前になると、近所のおばちゃん達が「公〇党をお願いします」と家までくる。近所で波風立てるのもアレなので「はい分かりました」と答えるのだが言うだけ。(家まで来るような政党には、絶対に入れん)
【幸福の科学】
①会社は3社勤めたことがあり、2社目(東京)の会社勤めのころの話である。ある若者が「大川隆法の本があるので読んでください」と持ってきた。「そんな本、読まねーよ」と軽くあしらっていたいたら、会社の棚(読み終わった文庫などを寄付する棚があった)に何冊もその手の本が並ぶようになった。しかし、見かねた会社側が強制撤去した。
②ある日、ピンポーンと呼び鈴が鳴ったので、インターホンで出たところ、おばちゃんが「大川隆法の本を読んで下さい」と言うのである。「いや、いりません。お引き取り下さい」と言ったら「本を入れときます」と言って立ち去ってしまった。断るタイミングを逸したので、しかたなく回収して1年保管することにした。(返してくれと言ってきた場合を想定)取りに来なかったので、ブックオフで売った。
③東京に住んでいたころ、駅前で「大川隆法の本」を無償で配っている人が良くいた。多分、自費で購入したものを配布しているものと思われる。当然、無視して通り過ぎていた。
【モルモン教】
町中で、きちんとスーツを着てそれなりの日本語を話す若い外国人男性がよくいた。(最近はあまり見ない)
「すいませーん、ちょっといいですかぁ。あなたーは、神を信じますかぁ?」
「ちょっと急ぐので時間がありませーん」
「ほーんとですかぁ」
「ほーんとですぅ」
【エホバの証人】
子供連れのおばちゃんが、たまに家に来ていた。ピンポーン♪
「ちょっといいですか?」
「なんでしょうか?」
「キリスト教がどーのこーの」(良く覚えていないが、宗教がらみの話のようだ)
「うちは、浄土真宗なので結構です」(対立候補を出した方がいいかな)
「それでは、これを読んでください」(パンフレットを置いていく) 即、ゴミ箱行きとなります。
新聞等では、輸血禁止の教えであるととうこと。自分はおろか、子供にまで強制するので事故にあった子供の手術のための輸血を断り、見殺しにしたという記事があった。信仰は命より優先度が高いということは、江戸時代のキリシタン弾圧からの定説であるのでこういうことも起こりうると思うのだが、個人的には疑問しかない。
【番外編】
①東京にいる頃、駅前で「お祈りさせてください」という謎の集団がいた。多くの人は無視して通り過ぎるのだが、たまに立ち止まって話を聞いている人がいる。頭を垂れると、頭に手をあててなにか宗教染みた行為をするのである。
こういうのにひっかかる人は、何かしらの心の葛藤を持っている場合があり、宗教に救いを求めてのめり込む危険さがある。相手もそれを理解しており、効率の良い勧誘の手口としていたのだろう。
②ベトナム戦争やカンボジア内戦時に、町中に「ベトナム難民募金」や「カンボジアの子供ため」とか書いてある箱を持って、街頭募金を募る集団が多くいた。当初は「なんて頑張っているんだ」という気持ちもあり心ばかりの募金をしたのだが、マスコミの取材ではその募金箱の集団は某教会の関係者ということが暴露された。100歩譲って、その教会がボランティアで募金を募っていたのならいいのだが、背景を隠して募金活動をしていることで怪しさ大爆発である。それから街頭募金は、100%信頼できる団体以外は行わないようにした。
③宗教ではないが、マルチ商法などにもご用心
・某マンションに住んでいた時の話
そこの2Fは貸し店舗になっていて、ある日「食パンを無料で配るのでご来店下さい」というチラシが入った。(雑貨店か何かだったかと思うのだが忘れた)別にタダで食パンを貰おうという気も無かったので行くことはなかったが、その日から1Fのエントランスには、ばあちゃんが良く散歩の共にしている手押し車(というのか?)が、たくさん停まるようになった。食パン無料に釣られて年寄りを大量に集めたようで、なにかしらの営業が連日行われていたと思われる。数ヶ月経ったら店は跡形もなく無くなって、年寄りたちも寄り付かなくなった。食パンに釣られて、どれだけの金を落としたのかなと思ったが、詳細は不明である。撒き餌をして人集め⇒何かしらの営業活動⇒怪しまれる⇒撤退⇒別の場所で営業 という流れだろう。「無料配布」というフレーズには注意しましょう。
・ある日、リアル友人から電話があった。
「久しぶりですね」
「おー、元気かい」
「はい、ちなみに〇市ですっごくいいセミナーがあるので、行きませんか」
「なにそれ?」
「とにかく、すばらしいセミナーなんですよ。無料なので、絶対行って下さい」
「君は行くの?」
「いや、僕は一度行ったので行きません」
「なんじゃ、そりゃ。行かんばい」
多分、マルチ商法のセミナーと思われます。一度参加すると洗脳されて、知り合いを呼んで来いとなるのでしょう。一流企業(誰でも知っている)に勤めているエリート社員なのだが、その手の勧誘にひっかかったんだろう。
【無料点検には注意】
屋根の無料点検・壁の無料点検・エアコンの無料点検・床下の無料点検をしますという訪問や、電話勧誘には注意しましょう。無料点検をお願いして「問題ありません」といって帰る業者は皆無です。あそこが悪い、ここがダメです。ほっておくと大変なことになると言って、高額な修繕費を請求されます。断ると「無料で点検させて、そのまま帰すのか」といってすごまれる場合もあるので、最初から断るのがいいでしょう。本当に点検が必要であれば、普段お付き合いのある業者や信頼のある業者(役所の指定業者など)に頼むのがいいでしょう。ネット検索で上位に表示される業者が、信頼があるということではない場合があります。逆に悪徳業者が、ネット検索で上位に表示されるように画策している場合があります。水回り工事の「激安・即対応」などの文言が書かれている磁石タイプの宣伝チラシは鵜呑みにしない方がいいと思います。
・移動竿だけ屋・保険で家を修理なども、いい話は聞きません。やめておきましょう。それと、金融商品の「絶対もうかる」話も、怪しさ大爆発のものが多いと思います。絶対儲かるのであれば、人に教えず自分一人で行います。
【結論】
宗教勧誘は、じわっと隠れて近づいてくる場合と、直球ストレートに勧誘される場合があります。どちらも、きっちりと拒否の意思を示さないと、ずるずる引きずられます。強い意志を持つとともに、周りに相談することも必要です。
「無料」の後ろには「なんらかの目的」が隠されている場合が多いので注意しましょう。昔から「タダより高いものはない」といいます。
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追記
【オウム真理教】
昔、秋葉原に白装束の集団がいて、踊りながらパソコンのチラシを配っていた。踊りと共に、妙な歌(口上だったかな)を歌っていたと思う。DOS-Vパソコンの走りで、NECのPC98市場を食っていっている時期だった。マハーポーシャという会社名で、オリハルコンとかなんとかという機種を売っていた。公表されているスペックはまあまあで、価格は他のメーカーパソコンと比べるとだいぶ安かった。報道では、信者が無報酬で働いているので安く作れるということだった。
興味本位で、その販売店のあるビルに入ってみたことがある。パソコンでデモを行なっており、見る限りでは処理が早そうだったので、CPUはそれなりのものを使っているのだろう。ふと見ると、おっちゃんが購入契約書にサインをしているところだった。二重複写になっていて、下に「入信申込書」があるんじゃないのと、ふと思ったことがある。(そんなことはないとは思うが)いずれにせよ、宗教団体に住所・氏名などを把握されるのはリスキーなので、すぐにそのビルは後にした。
当時、貰ったチラシを保存しています。
パソコン自体は、スペックに比較すると確かに安いので、自分でなんとかできる派の人たちにとっては、メリットがあったのかもしれない。(今のパソコンと比較すると割高感はありますが、当時のパソコンはめっちゃ高かった)その後、地下鉄サリン事件などが起こり、社会的に大問題となった宗教であるということは、ご存じのとおりです。
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さらに追記
【生長の家】
そうだ、新卒で入社した会社の「新入社員研修」で、府中の生長の家に行くというのがあった。会社命令なので、当然拒否権などは発動できない。当時、こういう外部委託の研修が流行っていて、学生時代の友人(別会社に就職)は「陸上自衛隊」に行ったといっていた。
また、「地獄の研修」というのもTVでもてはやされていて、こんな凄い研修があるんだぞと、自慢げに放送されていた記憶がある。「駅前で大きな声で名前を連呼する」「大声で歌う」「見知らぬ人に話しかける」など、恥ずかしさMAXにさせるという内容だったと思う。
生長の家だが、他の会社の新入社員も大勢来ていて、まさに軍隊のようでした。分刻みのスケジュールが決められていて、食事も軍隊式に整列し、「いただきます」という掛け声のあと、5分(だったっけ)しか食べることができない。昼は宗教の講義があり、「我に七難八苦を与えたまえ」というのが、教義だったと思う。つまり、苦しければ苦しいほど幸福なのだという教えである。就寝は大部屋で雑魚寝である。就寝時間・起床時間はきっちり決められていて、私語は厳禁である。
会社研修なので、個人的にお布施は要求されなかったし、終了後の勧誘もなかったが、大量に貰った教義の本はすぐにごみ箱行きになった。二度と関わらんぞと思ったし、自衛隊に研修に行った友人の方が100倍ましとも思った。会社は、研修費用として大きな金を払っているのだろうと予想はしたが、具体的な金額は分からない。当時はパソコンのベンチャー企業で、TVCMもがんがん打ってて、もてはやされていたけれど、実態は薄給で超ブラック企業だった。しばらく我慢していたが、5年で退職しました。無理な製造スケジュールによる不良品(まともに動かないのに出荷)の量産⇒度重なるリコールと半導体不足により経営悪化が顕著になり、大手に吸収合併⇒消滅という道を歩んだ。