長崎市は墓があるので、年に1回くらいは掃除に行っていた。行っていたというのは、新型コロナが流行して、3年ほど行くことができないでいたからです。長崎市内の移動は、路面電車が便利なのですが、長崎スマートカードというチャージ可能なカードのみが使用可能で、普及している全国の交通系カードは使用不可というガラパゴスエリアです。(バスも同様)この長崎スマートカードは、路面電車と長崎のバスが共通で使えます。
もちろん現金での支払いも出来るのですが、硬貨の持ち合わせがない場合は両替をしないといけないので手間がかかります。そういう理由で、長崎スマートカードを持っていました。
こないだ(2023年10月)に長崎に行ったら、路面電車は全国の交通系カードが使えるようになっていて、長崎スマートカードは使用不可でした。(なんでやねん)全国のカードが使えるようになったのは喜ばしいことなのですが、従来のカードへの対応はしなかったのですね。調べてみたら、長崎スマートカードは2020年6月30日で使用不可になっており、払い戻しは2025年9月30日までとなっています。さらに、発行所以外での払い戻しは不可とのこと。つまり自分のカードは長崎電気軌道なので、バスの案内所では不可です。
持っていても仕方がないので、払い戻しをしましょう。手続きは「浦上車庫営業所・蛍茶屋営業所・西浜町臨時発売所」の3か所です。西浜町が行きやすいので、そこで払い戻しをしようとしたら13:30~14:30は窓口閉鎖ということなので、その時間を外さないといけません。
「すいません、払い戻しをお願いします。若干は残っていると思うのですが」
「お調べします」
調べてもらったら、残金800円だったので払い戻してもらいました。払い戻し用紙に住所・名前・連絡先を記載して現金を受け取りました。カードは、そのまま回収されました。
理由はシステム維持費が財政を圧迫しているからだそうです。
代替のカードや割引特典については言及されていなかったと記憶しますので利用者にとっては改悪となります。
独自カードを止めて全国交通系カードになるのは時代の潮流ですが、これに逆行するのは珍しいですね。
今やタクシーでさえ全国交通系カードが使える会社が札幌でも増えています。
また交通機関ではありませんが個人商店やそれに準ずるような規模の小さいチェーン店では昨今クレカやQRコード決済からの離脱で現金のみというお店もあるそうです。
理由はただでさえ厳しい売上からさらにキャッシュレス手数料を引かれるからです。
息子の職場の近くの弁当屋もPayPayから離脱して現金のみになったと言っていました。
なお中国はキャッシュレスがダントツ世界一進んでいますが、理由は「キャッシュレス決済会社がたった2社で全国のほぼ全てをカバーしている。だから2社の何れかか2つに登録すればOK。」、「印刷されたQRコードを読み取っての決済なのでお店にはバーコードリーダーなどを置く必要が無い(だから故に不正も多いが)」、「お店は決済会社に手数料を取られない」などだからそうです。
驚きなのは3つ目の手数料無料ですが、それでビジネスが成り立つ理由は決済会社がお店の位置情報をを元に「このお店、地域ではどんな客がいくら金を使うのか?」をビッグデータとして活用し、その解析したデータを他社に売ったりするからだそうです。
日本では成り立たないと思いますし、日本ではXXペイなるものが多過ぎて、かつ全ての店で全ての決済サービスが使えないので国や業界が言うように「日本も近いうちに全てキャッシュレスになり紙幣貨幣が不要になる。」なんてあり得ないと思います。
リカちゃん人形の世界でも「リカペイ」という決済システムがあります。
実際の支払いではなくて、あくまでもお遊びでリカちゃんハウスで使うものですが。
クレジットカードなどは現金を持ち歩かなくていいので便利なのですが、売る方としては手数料がかかるのでその分利益が減るというのは痛いところではあると思います。以前はクレジットカードの場合は手数料分高くするという店もありました。
中国方式は画期的かもしれませんが日本では無理でしょうね。