ブリスベン旅行記その22です。
スプリングブルック国立公園といったら、「土ボタル」である。英語だと、グローワームという。誰がなんと言おうと、土ボタルが主役なのである。ゴールドコーストの西南方向にあるのだが、公共交通機関がないため、車かツアーに参加することになる。レンタカーがあるので、行きましょう。
しかし、土ボタルは夜間に光るため、昼間行っても意味がない。でも、初物の場所に夜間行っても、勝手が分からないと危険かなと思い、一度明るいうちに下見をすることにした。
作戦は以下のとおり。
Lota(宿)⇒HINZEダム⇒国立公園の土ボタル下見⇒国立公園の展望台⇒時間があれば、カーナビのトリップアドバイザーに聞く⇒夜間の土ボタル見学だ。
スプリングブルック国立公園に行く途中に「HINZEダム」があるので、寄っていくことにする。入場料とかは、不要です。
まずは、ダム下の駐車場に入ります。
その後は、ダム上にも駐車場があるので移動します。
ただのダムだけかと思ったら、おしゃれなカフェなんかもあり、賑わってます。学校の課外授業もあっているようで、別室では学生たちが説明を受けていました。
ダム上からの眺めも、いいですね。
ここは、大きな水がめになっているようです。オーストラリアは概して水不足になっていて、水道代も高いらしいです。アルビオンのホテルでは、「シャワーは5分以内」という注意書きもありました。またシンクは2つあり蓋ができます。両方に水をため、一つは洗剤を入れて洗い、もう一方では綺麗な水をため、すすぐという使い方をするそうです。水は、貴重なのです。
カーナビ様の言う通り、走っていきましょう。
道路工事中などの場合は、このような「STOP」と書いた看板を持っている人がいるので、注意しましょう。必ず人が立っており、日本のような交互通行の信号機はありません。(今回見た限りでは) 表示がひっくり返って、「SLOW」に変わったら、ゆっくりと通過します。
スプリングブルック国立公園は広大な敷地なのですが、土ボタルが見られる所に駐車場があるのでそこに駐車します。ここも、駐車料金とか入場料は必要ありません。
入り口手前でもいいし、ヘアピンを上がったところにも駐車場がありますが、ここは一方通行なので「前のところが良かったな」と思ったら、一周する必要があります。(たいした距離ではないですが)
土ボタルが生息しているのは、この下にある洞窟の中なので下っていきます。
ルートは2つあり、どちらのコースでも行くことができます。舗装されているので歩きやすいのですが、夜になると照明がないので、懐中電灯は必須です。
昼間なら、こうした滝も見られるので、下見は無駄ではありませんでした。ちなみに「泳ぐな」と書いてますが、何人かのオージーは泳いでいました。気持ちは分かりますけどね・・
ここが目的地の洞窟です。天井には土ボタル(ミミズみたいな生物)がいるはずなのですが、分かりません。
よっし、勝手が分かったので展望台「Lookout」に行きましょう。最短距離で行くことはできず、元来た道を戻ってから分岐点で曲がり、展望台に向かいます。ナビ様の言う通り行ってみたら、こんな鉄塔がある駐車場に案内されました。
ここは、違うだろう!! どうも、空港の無線設備のようだ。重要設備なので、立ち入り禁止になっていて監視カメラもある。あっれー、再度地図で確認してみたけど、ここで合っているみたい。不法侵入で逮捕されるのはいやだし。
注意深く駐車場を見まわしたら「Best of all lookout」という看板を発見。ここだ!!
山道を登っていくと、展望台がありました。なんだ、5~6人の人が来ているではないか。プロペラ機(セスナみたい)が、視線より下を飛んでいるので、かなりの標高があるのだろう。
帰り道、オージーから挨拶された。
「こんにちは」(ん、日本語)
「あ、こんにちは」
「展望台は、どうでしたか?」(発音もばっちりだ)
「見晴らしが良くて、よかったです。日本語うまいですね」
「奥さんが日本人です。前は、日本人相手の仕事でした」
「なるほど」
「今は、日本人相手の仕事は無いんですけどね」
「そうなんですね・・」
「毎日、日本語の勉強です。プラクティス・プラクティス。じゃあね」
「お元気で、さようなら」
まだ日が高いので、カーナビのトリップアドバイザー機能を使うと、近隣の観光地を探してくれる。口コミ数は分かるのだが、内容までは見られない。(といっても、英語だし) 比較的近い場所の「Currumbin Valley Rock pool」というのがあった。なんだろう?奇岩があるのかな?
行ってみたら、自然の川のプールで、岩がゴロゴロしていた。
あー、ロックプールね、まんまやった。地元のオージーたちが、気持ちよさそうに泳いでいる。
さて、夕方になったので、土ボタルに戻りましょう。若干明るいので、車に待機していたら、7時前ころにツアーバスが到着した。どうも、日本人のツアーみたいだ。みんなに赤色の懐中電灯を配布して、団体で坂道を降りていく。こりゃ、狭い洞窟が人でいっぱいになると考え、若干明るいものの団体に続いて下っていきます。団体は途中で植物などの説明をしているので、追い越して洞窟に向かいます。洞窟内は、明かり厳禁なのですが、スマホを使っている人もおり、人口の光がじゃまです。それでも、人が少ないので天井を見上げると・・
あー、写真は無理だな。写真には光の点が見えますが、実際にはLEDライトのような明るい光が、点々と輝いています。虫を捕食するために、光を放っているそうです。光に寄って来た虫を、べたべたな粘液で捕獲するとか。「これはLEDを天井に仕込んでおいて、タイマーで点灯させているんだよ」といったら信じてしまいそうな明るい光でした。
その後、団体ツアーの客が入ってきたので、狭い洞内は人であふれかえりました。行くなら最初の団体の前か、次の団体が来る端境期がいいでしょう。といっても、有名な土ボタルなので、時間差で次から次へとツアーがやってくるみたいです。
暗い道を帰っていたら、なにやら地面を見ている人がいます。何かな?と思ったら発光キノコでした。闇夜にぼーっと光っています。ノーフラッシュだと暗くて撮れないだろうと思い、人がいなくなったタイミングで1枚撮りました。
↓正体はこのキノコですが、これじゃ発光している様子は分かりませんね。
ここからLotaまでは2時間以上かかるので、早々に撤退しましょう。ホリディハウスの住所をナビにセットして帰りますが、なんか見知らぬICで降ろされました。住宅街に案内されましたが、明らかに間違っています。おーまいがっ!
再度、検索しますが、それも違った住宅街に案内されました。(徐々に近づいているようだが)うーむ、今日はナビの調子が悪いぞ。仕方ないので「Lota駅」を目的地にすることにしました。なんとか宿に到着したのは深夜になってましたが、遭難しなくて良かったなぁ。地名が表示されても土地勘がないので、合っているかどうかの判断が難しいなあ。
つづく