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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

angry?

2013-12-04 10:10:41 | 日記
今年もまた年末がやってきた。我らがIT業界では(この業界に限らないかも知れないが)年末進行および年度末進行に向けて各プロジェクトで大変な日々を送っている方も多いと思う。

寒さが一気に厳しくなり、街の中はお祭りムードに向かってまっしぐらな状態の中、不自然に空調が効いた職場で進捗や品質、コスト、売上、先行き、体調問題、人間関係等々さまざまな問題が立ちはだかり、それでもプロジェクトを成功に向けて、悪くても胴体着陸くらいに落ち着けようと頑張っている光景は、「ああ、今年もこの季節がやってきたなあ」と実感させてくれる。
祭りは祭りでも血祭りか火祭りムードに向けてまっしぐらである。
毎度のごとく繰り返される怒号や罵倒、叱責、ギスギスした雰囲気は「いつもの光景だな」と納得すれば自分に降りかからない限りは受け流せる。自分に降りかかってきた場合はまあ・・・ケースバイケースで対応である。

誰もが真剣勝負であり、だからこそぶつかり合うというのはまあ誰もが「どうでもいい」と思って何も感じないでいるよりは、はるかに健全ではあるとは思われる。

だが怒りという感情は喜怒哀楽の中でも強力かつ強烈な感情であり、一般的に言えばこの感情を表すことは少ない方がいいとされている。

ただ怒りは常に感情の先頭には来ない。先に来るのは「期待をしているのに裏切られた」「こうならなければならないのに困った」という思惑が着火剤となり、怒りが込み上げてくるのだ。

馬鹿にされて怒るのは、人から敬われたい、ちゃんと扱ってほしいという期待
失敗を怒るのは、その人なら出来るはずなのにという期待
不義理や不条理に怒るのは、持っている道徳観に沿って人間ならそうすべきだという期待

これらを裏切られるから怒りが込み上げる。

単なる決めつけと言い切ってしまえばそれまでなのだが、この思いを完全に持っていない人間はいない。
そして真剣や本気であればあるほどこの感情は強くなるものだ。

また、この期待は人によって基準がさまざまなので人は怒りをぶつけ合う運命にあるともいえる。大事なものや守るべきものが人によって違うのだから、衝突は避けられない。
PMOは進捗を、開発部隊は品質を、営業はコストを、等々規模が大きくなれば役割に応じて最優先事項は違ってくる。ある意味仕方がないところではある。

そんな中で残業を終えて帰宅してTVをつけたところ、W某Sという番組でアンガーマネジメントについての特集をやっていた。職場において怒りをコントロールし、仕事を円滑に進めようというスキルの紹介だ。

個人的にこれのいいと思うところは精神論でも自己啓発でもなく、知識と技術を組み合わせた「スキル」として定義し、方法論を提示しているところだ。「スキル」とはつまるところ向き不向きや性格等に関わらず頑張れば習得でき、達人レベルとはいかないまでも、ある程度のレベルで運用できるということである。すなわち「短気だから」で片づける前にどうにか出来る問題という認識でいることができる。

ただ喜怒哀楽は等しく人間の持つ感情であり、怒だけを否定するのはいささか歪んでいるようにも思えるのだが。
まあ本質としては怒りの感情を覚える事自体は自然なことであり、時には激怒することも必要だ。だが、皆がそればかりでは社会組織としてはいささか運用しにくい。だからコントロールできるものはコントロールしましょう、という事なのだろう。

もし貴方がそんな必要の無い職場にいるとしたらそれは相当幸せな事か、現実が見えていないか物事の本質に関われない、あるいは真剣に関わろうとしない立ち位置にいるのだと思われる。

居心地のよい、あるいは雰囲気のよい場所はそこにいるものが全員見えないところで居心地をよくしよう、雰囲気をよくしようと努力して作られるものだと思われる。それは皆が怒りをコントロールして、職場を円滑に回そう見えない努力をしてこそ実現できる。もし自分が何もしないでそこに居ることを享受しているのだとしたら、長くはいられないだろう。自分がしない努力を誰かに背負わせているのだから。


現実問題としては常にニコニコしていられる事も少ないだろう。凡俗たる私は多少広い心を持って、相手は何に対して、何故怒りを覚えるのか立場を尊重しつつバランスを取るぐらいが関の山だ。難しいなあ。





「刑事長が本気で怒ったり怒鳴ったりってあんまり見かけないですよね」
「ああ、まあ最近は怒りを通り越して呆れて空いた口が塞がらない事の方が多いね。あんぐりってね。」
「・・・・」


おあとがよろしいようで。

(刑事長)

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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