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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

地産地消都市

2014-03-20 08:08:22 | 日記
 都市というと鉄筋コンクリートの高層ビル群が林立し、その合間を縫うセメントとアスファルトで出来た高架道路のイメージが浮かぶ。震災復興のため、2020年の東京オリンピックのため、今以上に快適な都市を造るため、これまでよりさらに多くのセメントやコンクリートが大地を覆って行くことだろう。

 遠く中近東の地下深くから掘り出した石油を燃やして得た電力を使って別の土地で掘り出したセメント材料を焼いたり混ぜたりして出来上がったセメントを使ってビルを作り道路を造って都市にする。ずっとこれが当たり前だと思っていたが、これが本当に理想的な都市の姿なのだろうか。

 気候も土地柄も異なる地域の都市が、作り方が同じなのでみんな東京の街と似たような景観に見える。日本の中で似たように見えるだけでなく世界中どこの都市も繁栄すればするほど似たような顔になって来た。

 地球温暖化に歯止めをかける根本的な方法は、人が生き方を変える、と言うことに尽きる。これは都市の作り方を変える、と言うことにもつながる。変えるという言い方より本来的には、「元に戻す」と言ったほうが良いかもしれない。自動車やタンカーのような大型船舶や飛行機を造り出す以前に人が行っていた生き方や都市の作り方に基本的な考え方を戻す。地元地域で手に入るものを上手に使って生活し地元地域で手に入る素材を使って都市を造る。いわゆる地産地消の考え方だ。

もちろん、猛スピードで走って来た20世紀方式を急に変えることは出来ないし、地下深くから掘り起こした宝の山を力ずくで守ろうとする層もいるだろう。それでも、まだまだこれからも長くこの星で平和に暮らそうと思うなら、遠くの地下資源に頼らない新しいが元々人類がそうやって暮らして来た地産地消の生き方を復活させなければならないだろう。

この考え方を進めると、少しでも自然の恵みを利用しやすい地方の方が自立しやすい。現在のような極端な一極集中は起こらない。ネットにより情報は瞬時に世界と共有されるが、生活必需品、特に食料品は地元で生み出された食材を手に入れて暮らすことになるだろう。そしてエネルギーそのものが地域の実情に合わせた地元産ということになる。極端なことを言えば各家庭、各職場などが分散して独自のエネルギー源を持つことも考えられる。例えば太陽光発電や風力発電などはその一例だが、その設備が地域産でないことを考えると、もっと地産地消に適した方式が生まれて来る可能性もある。

地域の特産品は、ますますその地位を向上させるだろう。地産地消を進めた都市は、おそらく同じ顔になる事が無い。様々な特徴を持った地方都市が生まれて来る。地域内で経済が回るので、当然地域の仕事が増え、遠くの都市へ仕事を求めて出かける必要もない。地元産の木材だけで作られたビルが並ぶ都市や、切り出された石材だけで組み上げられた城塞都市、土や紙を材料に作られた家屋の並ぶ都市など、考えればわくわくしてくる。

森や農地に囲まれた美しく特色ある都市を旅するのは楽しいだろう。そういう未来なら人類は長く続いて行くだろうが、そうでない未来への道を選ぶなら、あまり嬉しくないことが続く。今がもう、そんな選択後の世界ではないと信じたい。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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