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ニュースから

 昨日の夜7時前にNHKから速報メールが届いた。

静岡県の浜岡原発 稼働中の 4・5号機の停止要請へ 菅首相

 これだけではどういうことなのかよく分からなかったが、すぐに塾の授業があったので、詳細を調べることができなかった。塾の授業が終わり、この記事を書き始める少し前に、ネットのニュースをいくつか見て、やっと状況が理解できた。そのうち、共同通信のニュースを引用してみると、

 『菅首相は6日、定期検査中の中部電力浜岡原発(静岡県)3号機の運転再開を当面認めない意向を表明した。稼働中の4、5号機もいったん休止するよう中部電力に要請。中部電力も受け入れる見通し。老朽化した1、2号機は運転を終えており、浜岡原発はすべての原子炉が一時停止する。首相は東京電力福島第1原発事故を踏まえ、東海地震の震源域に入っている浜岡原発は、地震や津波への備えが現状では不十分と判断。新たな防潮堤など巨大地震や津波を想定した中長期対策が実行されるまで、運転を止める考えを示した。経産省原子力安全・保安院は、浜岡原発の停止期間は2年程度とみている。首相が浜岡原発に厳しい姿勢で臨んだことは、他の電力会社の災害対策にも影響を与えそうだ。首相は文科省の想定を引用し、30年以内にマグニチュード8・0程度の東海地震が発生する可能性は87%と極めて高いと指摘。「国民の安全、安心を考えた結果の判断だ」とした』

 なるほど、菅首相にしては珍しく的を射た決断だと思った。震災や原発事故への対応が後手後手回っていると、厳しい評価ばかりの菅首相だけに、どういう風の吹き回しでこんな決定をするに至ったのか、少しばかり興味を持った。しかし、政界での反応はばらばらのようだ。

 『民主党内では「原発に対する国民の不安を意識した、首相の英断だ」(ベテラン議員)と評価する声が上がったが、自民党内では「唐突な発表だ」と戸惑いや反発が広がっており、同党をはじめ、野党は国会で追及する構えだ。
  (中略)
今回の停止要請を発表直前まで知らなかった小沢グループのある議員は「党内調整が不十分だ。そもそも、なぜ浜岡原発だけなのか、理解に苦しむ」と批判。政調幹部も「日本の原発はダメだという誤ったメッセージを発信することになりかねない」と懸念を示すなど、今回の判断が首相の政権基盤の強化につながるかどうかは微妙だ』

 まったく一筋縄ではいかない世界だ。まあ、何をやってもまともには受け取ってもらえないのが今の菅首相だから仕方がないかもしれないが・・。
 しかし、経済に与える影響もかなりあるようだ。

 『中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の原子炉全基停止で、中部電管内の夏場の電力供給が需要を下回る可能性が出てきた。
 中部電の大口(工場)向け電力量は全体の約4割を占めており、国内最大メーカーのトヨタ自動車をはじめ、製造業の一大集積地である中部地方の企業の操業にも影響が及びそうだ』

 愛知県に住む者としては、ゆゆしき問題だが、
 『原子力がなくても、現在の火力と水力だけで充分にまかなえます。日本では、使われていない火力の発電所が相当数あるんです。そういった発電所を稼働させれば、原発を全部止めて、廃炉にしても問題ない』
という京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏の指摘もあるようだから、何とかなるような気もするのだが・・。

 何をするにしても知恵を出し合うことが今の日本では一番必要なことだ。
 「困難は分割せよ」だ。




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